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【第六章】新生・魔王軍
【第三十六話】緊急会議 ⑥
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「とにかく…………時間がないわね……」
リズベットの話が一区切り付くと、ノーシェルは珍しく焦った様子で、そう呟いた。
やることは山積みだ。
カザルへの対抗策はもちろん、まだ王都の回復すらマトモにこなせていない中、さらにダメ押しのように問題が大量に押し寄せてくる。
特にディーグレアや風竜…………魔族の件は最悪だ。
時間や人手がいくらあっても足りない。
戦力は未だ上級職も兵士も数多く王都に残ってはいるものの、流石にこんな身から出た錆で彼らを使い潰すのは御免だった。
この件が終わった後も、まだ他2国に対する備えは残しておかなくてはならないのだ。
なんせ隣国のフェブリスター王国とは、既に一触即発の臨戦状態────。
カザルにばかりかまけていると、そのうちそちらから攻め込まれる可能性もある。
帝国は大国なれど、戦力を分散させられては勝てるものも勝てなくなるだろう。
事は2対1…………いや、1対1対1なのだ。
シベリザード連合国はまだ位置的に遠いため置いておくとしても、2つの脅威を同時に相手取るのは難しすぎる。
「いや…………こちらが真正直にやり合う必要はないか…………。邪魔なのが2ついるのなら、互いを"ぶつけ合わせればいい"だけよね…………?」
すると…………
ノーシェルは何か思い付いたように呟くと、顔に黒い笑みを浮かべた。
既にカザルに散々やられ放題になって、被害を大いに被りに被ってしまった帝国だが、まだ他2国に優位に立てているポイントがある。
それは、カザルの異常性を身をもって知っていることと…………"リズベット"だ。
魔王の復活やカザルと魔族の協力関係、シャーキッドやウルスの存在など、それらをほとんどリアルタイムで知れていることは大きい。
情報は力なのだ。
他2国は、たった数日前に脱獄したばかりのカザルのことなど大して知るわけもないだろう。
世に登場した時点でつい最近なのだから、接点もキッカケも時間もあったはずがないのだ。
もちろん、カザルに対する備えなど行っているはずもない。
つまり…………
カザルたち魔族側ををそっちへ動くよう誘導さえ出来れば、帝国は悠々と『漁夫の利』を狙うことができる────というわけだった。
不幸中の幸いだ。
こういう時には、"先手"こそがものを言う。
(とはいえ…………うちも大して多くを知っているわけではない…………。リズベットには、今後もカザルの動きを定期的に監視してもらわなくてはね……)
ノーシェルは緩む口元を抑えるように、気を引き締め直した。
ノーシェルにとって、カザルの最も厄介な所は、その異常すぎる『行動力』だ。
カザルの動きはいつもあまりに苛烈で大きく、突発的な行動1つであっという間に大惨事を引き起こす。
そもそも今回の一件だって…………たった2日で一つの都市を滅ぼすなど、どう考えても普通ではないのだ。
この調子なら、1週間や1ヵ月も経てばどうなっているのか分かったものではない。
「ですが…………『ぶつけ合わせる』と言っても、どうしたらカザルの意識をそちらに向けられるでしょうか……?」
すると、
ネシャスがそう言って、ノーシェルに尋ねかけてきた。
ノーシェル的には独り言のつもりだったが、近くにいたネシャスはさっき発言した内容をしっかり聞いていたようだ。
聞かれていたことは想定外だったが、ノーシェルは構わずにニヤリと笑う。
「そこは私に任せておいて。良い策があるのよ」
「良い策…………ですか…………。一応、どのようなものかをお聞きしても?」
「ダメよ。こういうことは、誰かに言うと叶わなくなるものなのよ?」
「…………ロスベリータ様の教えの中には、そのような教訓は入っていなかったかと思いますが……」
「ロスベリータ様ではなく、私の教訓よ。とにかく…………信じなさい」
「…………分かりました」
ふざけた言い回しの割には、ずいぶんと頑なで真剣な表情をしていた。
敵を騙すにはまず味方からだ。
コレは帝国の命運を左右する一大事であり、ほんの少しであろうと万全を期しておきたい。
(あとは『勇者』ね……)
ノーシェルはそうして一旦大まかな方針だけを決めると、この場にいない『勇者』の顔を思い浮かべた。
敵に『魔王』がいる以上、最終的には必ず『勇者』の力が必要になるのだ。
精神的にはまだかなり幼く見えるが、やはり転生者なのだろう。
『神の寵愛』は沢山受けているようだし、まだ召喚したての今でも十分に戦力たりうる。
今でそれなのだから、時間をかければ、もっともっと強く成長してくれるに違いない。
それに…………
『勇者』のいた異世界の知識にも興味があった。
召喚当初は『げぇむ?』とか『らのべ?』などというよく分からない言葉を発し、不安にさせられたものだが、その知識や技量は確かに本物なのだ。
何故かスキルやレベルのことも最初から知っていたようだし、期待はできる。
「勇者についてはネシャス…………。アナタに任せるわ。彼は何か隠し立てしているようだけど、それも含めて早急に成長させなさい。あんまり悠長にしていると、あの男に勇者ともども殺されかねないわよ?」
「…………かしこまりました」
ネシャスはそう言って、深く頭を下げた。
勇者は魔王に対する唯一の対抗手段であり、『最終兵器』────。
責任は重大だ。
帝国の命運は、勇者の成長にかかっていると言っても過言ではない。
「それでは────これにて、会議を終了します。皆さん、話はしっかりと聞いていましたね…………?各自、己がすべきことを全力で成し遂げなさいッ!!」
「「「は…………ッ!!」」」
そうして────。
帝国は"来るべき時"に備え、動き出した。
カザル脱獄の時から考えてもかなり急で大きな決断だが、迷いはない。
もう『無能者』だとかどうとか言っている場合ではないのだ。
脅威の証明なら、もう飽きるほどに聞きすぎている。
ならば…………あとは全力で迎え撃つだけだ。
クロスロード帝国の総力をもって、カザルを討伐する。
「ロスベリータ様…………。どうか…………我らヒューマンに、ご加護を……」
ノーシェルはそう言って、手を合わせた。
本来はそういう職業なのだ。
ノーシェルは会議室の窓から天を見つめ、祈りを捧げる。
しかし…………
ロスベリータはそれに対し、何も神託を返さなかった。
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リズベットの話が一区切り付くと、ノーシェルは珍しく焦った様子で、そう呟いた。
やることは山積みだ。
カザルへの対抗策はもちろん、まだ王都の回復すらマトモにこなせていない中、さらにダメ押しのように問題が大量に押し寄せてくる。
特にディーグレアや風竜…………魔族の件は最悪だ。
時間や人手がいくらあっても足りない。
戦力は未だ上級職も兵士も数多く王都に残ってはいるものの、流石にこんな身から出た錆で彼らを使い潰すのは御免だった。
この件が終わった後も、まだ他2国に対する備えは残しておかなくてはならないのだ。
なんせ隣国のフェブリスター王国とは、既に一触即発の臨戦状態────。
カザルにばかりかまけていると、そのうちそちらから攻め込まれる可能性もある。
帝国は大国なれど、戦力を分散させられては勝てるものも勝てなくなるだろう。
事は2対1…………いや、1対1対1なのだ。
シベリザード連合国はまだ位置的に遠いため置いておくとしても、2つの脅威を同時に相手取るのは難しすぎる。
「いや…………こちらが真正直にやり合う必要はないか…………。邪魔なのが2ついるのなら、互いを"ぶつけ合わせればいい"だけよね…………?」
すると…………
ノーシェルは何か思い付いたように呟くと、顔に黒い笑みを浮かべた。
既にカザルに散々やられ放題になって、被害を大いに被りに被ってしまった帝国だが、まだ他2国に優位に立てているポイントがある。
それは、カザルの異常性を身をもって知っていることと…………"リズベット"だ。
魔王の復活やカザルと魔族の協力関係、シャーキッドやウルスの存在など、それらをほとんどリアルタイムで知れていることは大きい。
情報は力なのだ。
他2国は、たった数日前に脱獄したばかりのカザルのことなど大して知るわけもないだろう。
世に登場した時点でつい最近なのだから、接点もキッカケも時間もあったはずがないのだ。
もちろん、カザルに対する備えなど行っているはずもない。
つまり…………
カザルたち魔族側ををそっちへ動くよう誘導さえ出来れば、帝国は悠々と『漁夫の利』を狙うことができる────というわけだった。
不幸中の幸いだ。
こういう時には、"先手"こそがものを言う。
(とはいえ…………うちも大して多くを知っているわけではない…………。リズベットには、今後もカザルの動きを定期的に監視してもらわなくてはね……)
ノーシェルは緩む口元を抑えるように、気を引き締め直した。
ノーシェルにとって、カザルの最も厄介な所は、その異常すぎる『行動力』だ。
カザルの動きはいつもあまりに苛烈で大きく、突発的な行動1つであっという間に大惨事を引き起こす。
そもそも今回の一件だって…………たった2日で一つの都市を滅ぼすなど、どう考えても普通ではないのだ。
この調子なら、1週間や1ヵ月も経てばどうなっているのか分かったものではない。
「ですが…………『ぶつけ合わせる』と言っても、どうしたらカザルの意識をそちらに向けられるでしょうか……?」
すると、
ネシャスがそう言って、ノーシェルに尋ねかけてきた。
ノーシェル的には独り言のつもりだったが、近くにいたネシャスはさっき発言した内容をしっかり聞いていたようだ。
聞かれていたことは想定外だったが、ノーシェルは構わずにニヤリと笑う。
「そこは私に任せておいて。良い策があるのよ」
「良い策…………ですか…………。一応、どのようなものかをお聞きしても?」
「ダメよ。こういうことは、誰かに言うと叶わなくなるものなのよ?」
「…………ロスベリータ様の教えの中には、そのような教訓は入っていなかったかと思いますが……」
「ロスベリータ様ではなく、私の教訓よ。とにかく…………信じなさい」
「…………分かりました」
ふざけた言い回しの割には、ずいぶんと頑なで真剣な表情をしていた。
敵を騙すにはまず味方からだ。
コレは帝国の命運を左右する一大事であり、ほんの少しであろうと万全を期しておきたい。
(あとは『勇者』ね……)
ノーシェルはそうして一旦大まかな方針だけを決めると、この場にいない『勇者』の顔を思い浮かべた。
敵に『魔王』がいる以上、最終的には必ず『勇者』の力が必要になるのだ。
精神的にはまだかなり幼く見えるが、やはり転生者なのだろう。
『神の寵愛』は沢山受けているようだし、まだ召喚したての今でも十分に戦力たりうる。
今でそれなのだから、時間をかければ、もっともっと強く成長してくれるに違いない。
それに…………
『勇者』のいた異世界の知識にも興味があった。
召喚当初は『げぇむ?』とか『らのべ?』などというよく分からない言葉を発し、不安にさせられたものだが、その知識や技量は確かに本物なのだ。
何故かスキルやレベルのことも最初から知っていたようだし、期待はできる。
「勇者についてはネシャス…………。アナタに任せるわ。彼は何か隠し立てしているようだけど、それも含めて早急に成長させなさい。あんまり悠長にしていると、あの男に勇者ともども殺されかねないわよ?」
「…………かしこまりました」
ネシャスはそう言って、深く頭を下げた。
勇者は魔王に対する唯一の対抗手段であり、『最終兵器』────。
責任は重大だ。
帝国の命運は、勇者の成長にかかっていると言っても過言ではない。
「それでは────これにて、会議を終了します。皆さん、話はしっかりと聞いていましたね…………?各自、己がすべきことを全力で成し遂げなさいッ!!」
「「「は…………ッ!!」」」
そうして────。
帝国は"来るべき時"に備え、動き出した。
カザル脱獄の時から考えてもかなり急で大きな決断だが、迷いはない。
もう『無能者』だとかどうとか言っている場合ではないのだ。
脅威の証明なら、もう飽きるほどに聞きすぎている。
ならば…………あとは全力で迎え撃つだけだ。
クロスロード帝国の総力をもって、カザルを討伐する。
「ロスベリータ様…………。どうか…………我らヒューマンに、ご加護を……」
ノーシェルはそう言って、手を合わせた。
本来はそういう職業なのだ。
ノーシェルは会議室の窓から天を見つめ、祈りを捧げる。
しかし…………
ロスベリータはそれに対し、何も神託を返さなかった。
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