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第2章 異世界邂逅編
32 今だからこそ、街巡りその2~遊園地で遊ぼう~
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「いやぁ、ごめんごめん。 余りに凄い遊園地だったからテンション上がっちゃったよ」
「全く、ほどほどにしてくれよ? 馬車便を利用すればいつでも来れるってアイリスが言ってたんだからな」
「あはは…」
テンションが上がって周りに構わずはしゃいだことを謝るひなたに、改めて俺は諭した。
そんな光景にアイリスは苦笑いを浮かべていた。
「まず、最初はゴーカートにしようか。 一人150リルだし安全度が高いしね」
「了解。 この世界の遊園地はアトラクションは別の意味合いなんだな」
「そうだね。 この世界の遊園地は乗り物は【乗り物】として、乗り物じゃない遊戯施設は【アトラクション】て呼んでいるね。 お兄ちゃんの世界は違うの?」
「ああ、あっちじゃ乗り物もひっくるめて【アトラクション】と言ってたからな」
「へぇ……。 あ、着いたよ。 あれがゴーカートだよ」
アイリスに案内されて着いた場所が、最初に体験する乗り物、ゴーカートのようだ。
「見た目カッコいい車が揃ってるね。 子供も大人も楽しんでるよ」
ゴーカートの光景を見て、ひなたは目を輝かせていた。
そこまでスピードを出さないようにしているから安全なんだろうな。
「順番待ちはないみたいだから、早くお金を払ってしまおうか」
「そうだな」
アイリスに先導されるがままに、俺達はゴーカート乗り場の入り口に移動し、お金を支払った。
幸い車は3台あったし、誰一人身長制限に引っ掛からなかったのでスムーズに乗る事が出来た。
「すごいね。 こうやって運転する経験をしたのって初めてだよ」
「ひなたは経験なかったのか? 遊園地には行ったんだろ?」
「あっちじゃ、行った先の遊園地にはゴーカートなんてなかったしね。遠くて大きい遊園地ならあったかもだけど」
ああ、そうか。
遊園地の規模によっては一部のアトラクションはないんだっけ。
だから、ゴーカートに乗れたのが嬉しいんだろうな、ひなたは。
そうこうしてるうちに、車からブザーが鳴った。
「この周回で終わりだな。 ブザーが鳴った」
「だね。 でも、体感的に長く乗れたし十分満足だよ」
ひなたも満足してくれたみたいで、素直に受け入れた。
ゴールまで走った後、スタッフによる誘導でカート置き場に戻し、他のスタッフの誘導で出口まで案内された。
次に乗ったのはメリーゴーランド。
これも規模としては、俺達の世界に比べたら大きい。
しかも、身長制限がなく大人も子供も楽しめるように作られている。
こっちの世界の方がすごいんじゃないか?
「一部は、魔法を使った技術で誰でも楽しめるようにしているんだよ」
アイリスがそう言いながら、メリーゴーランドの利用費用を支払っていた。
ここは一人200リルでゴーカートより割高だ。
俺達は、3人か一気に乗れる馬車のようなものに乗った。
音楽に乗せてクルクルとゆっくり回るそれは、まさに俺達の世界のメリーゴーランドに乗っているようだった。
これに関してもひなたが満足してくれたみたいで、笑顔で一杯だった。
今回最後に乗るのは、これも定番の観覧車。
この世界でも定番だからか、そこそこの人数が順番を待っていた。
「流石に観覧車は並んでるね」
「でも、今はそれほど長く待たなくて済むから大丈夫だよ」
ひなたがやや不安がったが、アイリスの言った通りに順番はすぐに回ってきた。
一人100リル……、つまり3人分なので300リル支払って観覧車に乗った。
「ほぉ、絶景だなぁ」
「そうだね。 あれがガイアブルク城かな?」
「うん、お父さんのメインの住まいでもあるからね」
いや、アイリス、メインて……。
あ、あの行動力なら納得か。
「それで、この後はどうするんだったかな?」
俺は話題を切り替え、次の目的を聞いた。
「次は東地区だね。 あそこは飲食店やショッピングがメインのエリアだよ。 そこでご飯を食べようと思うんだ」
「へぇ、アイリスちゃんのおすすめってあるの?」
「うん、今回は私のおすすめの飲食店で昼御飯にするつもりだから」
「アイリスのおすすめの店か。 楽しみにしとくよ」
「えへへ、楽しみにしててね」
そんな会話をしてるうちに、終わりが見えた。
スタッフによる誘導の元で、注意深く観覧車から降りて、出口まで案内された。
「キリのいい時間になったね。 楽しかったかな?」
「ああ、十分楽しめたよ。 ひなたは特に楽しめたらしいが」
「あはは、そうだね。 私もすごく楽しめたよ。 また、行きたいな」
「馬車に乗ればいつでも行けるし、大丈夫。 さぁ、さっき言った東地区に行くよー」
遊園地から出るまでに、設置トイレで用を足し、出口にある停留所で東地区へ向かう馬車便に乗って、東地区へと目指した。
アイリスのおすすめの店を楽しみにしながら……。
ひなたも楽しみにしているみたいだしな。
「全く、ほどほどにしてくれよ? 馬車便を利用すればいつでも来れるってアイリスが言ってたんだからな」
「あはは…」
テンションが上がって周りに構わずはしゃいだことを謝るひなたに、改めて俺は諭した。
そんな光景にアイリスは苦笑いを浮かべていた。
「まず、最初はゴーカートにしようか。 一人150リルだし安全度が高いしね」
「了解。 この世界の遊園地はアトラクションは別の意味合いなんだな」
「そうだね。 この世界の遊園地は乗り物は【乗り物】として、乗り物じゃない遊戯施設は【アトラクション】て呼んでいるね。 お兄ちゃんの世界は違うの?」
「ああ、あっちじゃ乗り物もひっくるめて【アトラクション】と言ってたからな」
「へぇ……。 あ、着いたよ。 あれがゴーカートだよ」
アイリスに案内されて着いた場所が、最初に体験する乗り物、ゴーカートのようだ。
「見た目カッコいい車が揃ってるね。 子供も大人も楽しんでるよ」
ゴーカートの光景を見て、ひなたは目を輝かせていた。
そこまでスピードを出さないようにしているから安全なんだろうな。
「順番待ちはないみたいだから、早くお金を払ってしまおうか」
「そうだな」
アイリスに先導されるがままに、俺達はゴーカート乗り場の入り口に移動し、お金を支払った。
幸い車は3台あったし、誰一人身長制限に引っ掛からなかったのでスムーズに乗る事が出来た。
「すごいね。 こうやって運転する経験をしたのって初めてだよ」
「ひなたは経験なかったのか? 遊園地には行ったんだろ?」
「あっちじゃ、行った先の遊園地にはゴーカートなんてなかったしね。遠くて大きい遊園地ならあったかもだけど」
ああ、そうか。
遊園地の規模によっては一部のアトラクションはないんだっけ。
だから、ゴーカートに乗れたのが嬉しいんだろうな、ひなたは。
そうこうしてるうちに、車からブザーが鳴った。
「この周回で終わりだな。 ブザーが鳴った」
「だね。 でも、体感的に長く乗れたし十分満足だよ」
ひなたも満足してくれたみたいで、素直に受け入れた。
ゴールまで走った後、スタッフによる誘導でカート置き場に戻し、他のスタッフの誘導で出口まで案内された。
次に乗ったのはメリーゴーランド。
これも規模としては、俺達の世界に比べたら大きい。
しかも、身長制限がなく大人も子供も楽しめるように作られている。
こっちの世界の方がすごいんじゃないか?
「一部は、魔法を使った技術で誰でも楽しめるようにしているんだよ」
アイリスがそう言いながら、メリーゴーランドの利用費用を支払っていた。
ここは一人200リルでゴーカートより割高だ。
俺達は、3人か一気に乗れる馬車のようなものに乗った。
音楽に乗せてクルクルとゆっくり回るそれは、まさに俺達の世界のメリーゴーランドに乗っているようだった。
これに関してもひなたが満足してくれたみたいで、笑顔で一杯だった。
今回最後に乗るのは、これも定番の観覧車。
この世界でも定番だからか、そこそこの人数が順番を待っていた。
「流石に観覧車は並んでるね」
「でも、今はそれほど長く待たなくて済むから大丈夫だよ」
ひなたがやや不安がったが、アイリスの言った通りに順番はすぐに回ってきた。
一人100リル……、つまり3人分なので300リル支払って観覧車に乗った。
「ほぉ、絶景だなぁ」
「そうだね。 あれがガイアブルク城かな?」
「うん、お父さんのメインの住まいでもあるからね」
いや、アイリス、メインて……。
あ、あの行動力なら納得か。
「それで、この後はどうするんだったかな?」
俺は話題を切り替え、次の目的を聞いた。
「次は東地区だね。 あそこは飲食店やショッピングがメインのエリアだよ。 そこでご飯を食べようと思うんだ」
「へぇ、アイリスちゃんのおすすめってあるの?」
「うん、今回は私のおすすめの飲食店で昼御飯にするつもりだから」
「アイリスのおすすめの店か。 楽しみにしとくよ」
「えへへ、楽しみにしててね」
そんな会話をしてるうちに、終わりが見えた。
スタッフによる誘導の元で、注意深く観覧車から降りて、出口まで案内された。
「キリのいい時間になったね。 楽しかったかな?」
「ああ、十分楽しめたよ。 ひなたは特に楽しめたらしいが」
「あはは、そうだね。 私もすごく楽しめたよ。 また、行きたいな」
「馬車に乗ればいつでも行けるし、大丈夫。 さぁ、さっき言った東地区に行くよー」
遊園地から出るまでに、設置トイレで用を足し、出口にある停留所で東地区へ向かう馬車便に乗って、東地区へと目指した。
アイリスのおすすめの店を楽しみにしながら……。
ひなたも楽しみにしているみたいだしな。
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