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08 能力測定を行います
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快方に向かったルーくんことルクス・フォートナイト君と領主の館の隣にある別荘に住み始めたボクは、3日間は抱き合ったり、あんなことやこんなことをしながらお互い愛し合った。
それでも四年間の空白は埋まらないのだが、まず最初の成分補給はできたし後は一緒に冒険者活動をしながらまったりやっていこうと思う。
当初はルーくんに関する情報を集め、彼を助けようと冒険者を志したのだが、偶然にも彼が『ルプス』の町に流れ着き、そこで出会った事でその必要はなくなった。
代わりに彼の辛い事情を聞かされ、怒りが湧いてきたが、叔母さんとギルドの連携で追放したパーティの冒険者資格を剥奪したので、これも十分だろう。
なので、目下の目的は彼と一緒に冒険者活動をしてまったり過ごすという事に切り替えた。
「ふあぁ、おはようネディ」
「おはよう、ルーくん。 昨日までたっぷり楽しんだから疲れちゃったかな?」
「まぁな。 でも、今日は能力測定とネディの冒険者デビューだろ?」
「そうだね。 朝ごはんを食べてからギルドに行く事になるからね。 ルーくんもメンバーカードを新調してくれるみたいだよ」
「そりゃあよかった。 お、美味しそうだな。 ネディが作ったのか?」
「うん。 魔法学校の三年間は自炊もしてたしね。 さ、召し上がれ♪」
朝の軽いやり取りの後、朝食を摂った。
ルーくんは美味しいと言ってくれたので、頑張って作った甲斐があったよ。
そして、朝食後は少し準備をしてからギルドへと向かったのだ。
「おじゃましまーす」
「あ、ネディネさんにルクスさん、おはようございます。 こちらへどうぞ」
ギルドに入ると受付嬢さんが出迎えてくれた。
まだ、ギルドを開けたばかりだからか、冒険者は全く来ていないようだ。
ボクとルーくんは、受付嬢さんに案内される形でギルドマスターの部屋に向かう。
能力測定はそこで行われるようだ。
「お待ちしておりました。 ルクスさん、調子はどうですか?」
「ネディが支えてくれてるおかげで大丈夫ですよ」
「仲がいいのですね。 では、ネディネさん。 これから能力測定を行います。 こちらの石板に手をかざしてください」
「はい」
そして、ボクはギルドマスターの指示に従って、石板に手を添える。
すると石板が光り、そこから文字が浮かび上がった。
眩しすぎて一瞬目が眩んだけどね……。
「へぇ、ネディネさんは魔法使い系の中では優秀な能力持ちですね。 回復魔法以外はすべて使えるとか」
「すごいな、ネディは」
「まぁ、魔法学校を主席卒業したしね。 毒親によって仕込まれたから不本意ではあったけど」
「ああ……、あの親のせいで俺の家族は……」
「お二人とも大変だったのですね」
ボク達の話を聞いていたギルドマスターは涙をホロリと流していた。
涙もろいのかな、今のギルドマスターは?
「では、ついでにルクスさんの能力も確認しましょうか。 いわゆる再確認ですが……」
「分かりました」
ルーくんは別の町で冒険者になっているが、こっちで活動をするために改めて能力を測ることになるようだ。
そして、彼の能力もまた魔法剣士とは思えないレベルの高い水準だった事が判明。
ただ、ルーくん曰く、剣に魔法を乗せられるのは能力強化魔法のみと言っていたが……。
それを差し引いても追放した側のパーティは魔法剣士というだけで追放したのだから見る目がなかったんだなぁ……。
こうして、ボクの能力測定とルーくんの再測定が終わり、本格的にボクと彼の冒険者活動が始まるのだ。
それでも四年間の空白は埋まらないのだが、まず最初の成分補給はできたし後は一緒に冒険者活動をしながらまったりやっていこうと思う。
当初はルーくんに関する情報を集め、彼を助けようと冒険者を志したのだが、偶然にも彼が『ルプス』の町に流れ着き、そこで出会った事でその必要はなくなった。
代わりに彼の辛い事情を聞かされ、怒りが湧いてきたが、叔母さんとギルドの連携で追放したパーティの冒険者資格を剥奪したので、これも十分だろう。
なので、目下の目的は彼と一緒に冒険者活動をしてまったり過ごすという事に切り替えた。
「ふあぁ、おはようネディ」
「おはよう、ルーくん。 昨日までたっぷり楽しんだから疲れちゃったかな?」
「まぁな。 でも、今日は能力測定とネディの冒険者デビューだろ?」
「そうだね。 朝ごはんを食べてからギルドに行く事になるからね。 ルーくんもメンバーカードを新調してくれるみたいだよ」
「そりゃあよかった。 お、美味しそうだな。 ネディが作ったのか?」
「うん。 魔法学校の三年間は自炊もしてたしね。 さ、召し上がれ♪」
朝の軽いやり取りの後、朝食を摂った。
ルーくんは美味しいと言ってくれたので、頑張って作った甲斐があったよ。
そして、朝食後は少し準備をしてからギルドへと向かったのだ。
「おじゃましまーす」
「あ、ネディネさんにルクスさん、おはようございます。 こちらへどうぞ」
ギルドに入ると受付嬢さんが出迎えてくれた。
まだ、ギルドを開けたばかりだからか、冒険者は全く来ていないようだ。
ボクとルーくんは、受付嬢さんに案内される形でギルドマスターの部屋に向かう。
能力測定はそこで行われるようだ。
「お待ちしておりました。 ルクスさん、調子はどうですか?」
「ネディが支えてくれてるおかげで大丈夫ですよ」
「仲がいいのですね。 では、ネディネさん。 これから能力測定を行います。 こちらの石板に手をかざしてください」
「はい」
そして、ボクはギルドマスターの指示に従って、石板に手を添える。
すると石板が光り、そこから文字が浮かび上がった。
眩しすぎて一瞬目が眩んだけどね……。
「へぇ、ネディネさんは魔法使い系の中では優秀な能力持ちですね。 回復魔法以外はすべて使えるとか」
「すごいな、ネディは」
「まぁ、魔法学校を主席卒業したしね。 毒親によって仕込まれたから不本意ではあったけど」
「ああ……、あの親のせいで俺の家族は……」
「お二人とも大変だったのですね」
ボク達の話を聞いていたギルドマスターは涙をホロリと流していた。
涙もろいのかな、今のギルドマスターは?
「では、ついでにルクスさんの能力も確認しましょうか。 いわゆる再確認ですが……」
「分かりました」
ルーくんは別の町で冒険者になっているが、こっちで活動をするために改めて能力を測ることになるようだ。
そして、彼の能力もまた魔法剣士とは思えないレベルの高い水準だった事が判明。
ただ、ルーくん曰く、剣に魔法を乗せられるのは能力強化魔法のみと言っていたが……。
それを差し引いても追放した側のパーティは魔法剣士というだけで追放したのだから見る目がなかったんだなぁ……。
こうして、ボクの能力測定とルーくんの再測定が終わり、本格的にボクと彼の冒険者活動が始まるのだ。
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