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第1部 邂逅編
第25話 戦艦防衛戦~帝国軍戦①~
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『来ました! やはり数は30! 装甲重視型が5機いる模様!』
『同時に援軍も到着する模様!』
『5機が装甲重視型だと聞いて厄介だと思ったが、援軍も来るのは助かるな。 ルキアのジョーカーを、切らずに済む』
「そうね」
私達は新たに来る帝国軍のMGT部隊と援軍の味方MGT部隊の来訪を待ち構えていたが、予定通りに来たのはいいが、敵の構成が厄介だった。強すぎ
30機の内、5機が装甲重視型の機体だからだ。
アパタイトの標準装備であるビーム兵器なら、この世界の装甲であろうとも関係なく撃墜できるが、同時に強すぎて制御が効かないから、今回みたいな防衛戦では逆に味方にも被害を出してしまう懸念もあるのだ。
私とアルムは、その点が懸念としてあった為にビーム兵器を使わずに済むというのには、同意する。
『他の防衛部隊がアーリントン達の遺体と盗まれた機体を回収するから、俺達とマイア王女の部隊、そして増援で来るジョージの部隊だけで戦うぞ』
『了解しました』
「こちらも了解です」
『私達もやりますよぉ! アンナさん以外のメンバーは戦艦を守ってください!』
『『『はーい!』』』
『フェリアとカロンも引き続き戦艦を守ってくれ』
『了解です!』
アルムの説明を皮切りに、私達は帝国軍ともうすぐ対峙する。
国賊の大臣、アーリントンとその支持者を処理し、別の護衛部隊に機体を回収、搬送している。
その為、アルム小隊やロゼッタ魔法国から来た【魔法少女部隊】、そして増援として来るフィーアクロイツ共和国の第33機動小隊【ブリューナグ】で対処することになる。
だが、戦艦の防衛も必要なので、アルム小隊からはフェリア軍曹とカロン軍曹を、魔法少女部隊はアンナと呼ばれた黄色いMGTに乗る子以外のメンバーが戦艦を守っるようだ。
「攻撃が来る!?」
『ミュリア!!』
『アンナさん、頼みますよぉ!!』
そして、近づいて来た帝国軍のMGTの数機が、こちらにライフルや大きく細い物体を使って攻撃を仕掛けて来た。
それをミュリア軍曹と魔法少女部隊の一人のアンナさんが乗る黄色いMGTがシールドを出して防ぐ。
『仕掛けて来たか! だが、こっちは先に増援と合流だ。 俺もデバイスで足を止めておく』
『ミュリアさん、アンナさん、引き続き攻撃を凌いでください!』
『はいです!』
『こっちのシールドが持つかは分かりませんが、やってみせます!』
フィーアクロイツからの援軍がこっちに来るより先に攻撃を仕掛けて来たが、アルムがデバイスで足を止め、さらにミュリア軍曹とアンナさんによる壁役としながら私達は増援と合流しようと試みる。
念のため、私もライフルで足元を狙いながら移動する。
アルムとの模擬戦が、こんな形で役に立つとは思わなかったけどね。
『相変わらずルキアも牽制が上手いな』
「大尉との模擬戦のおかげですよ!」
これによって、多数の帝国のMGTが足を止められ、戦艦に背を向けた。
おかげで何とか増援部隊と合流することに成功した。
『こちらアルム小隊隊長、アルム・クレスト大尉だ』
『こちらはフィーアクロイツ共和国第33機動小隊【ブリューナグ】の隊長、ジョージ・マルゴー中尉だ。 久しぶりだな、アルム』
『ああ、3年ぶりか』
アルムとジョージ中尉は知り合いっぽい?
まるで友達感覚での応答に私は戸惑う。
『それよりも済まない。 搭乗予定の戦艦に向かう途中で帝国軍が60機のMGTで進軍する所を見つけて対処したんのだが、半数がそのままここに向かったのでな、半数の隊員に任せて我々だけがここに来たのだ』
「60機!?」
『丁度半数がジョージの部隊員が足止めしてくれているのか』
またしても予想外の内容を聞き、動揺する私。
30機でも多いと思ったのに、実はその倍の60機で進軍していたという事実。
ジョージ中尉の部隊員の半数が足止めしてくれなかったら、多分戦艦は壊されて出航できなくなるだろう。
それを考えたら、ジョージ中尉の部隊員には頭が上がらない。
『幸い、指揮官クラスはいなかったがな。 それでも油断はできないだろう。 5機の装甲重視型の機体は我々に任せてもらえないだろうか』
「勝算はあるのですか?」
引き続き帝国軍のMGT部隊の足を止めつつも、私はジョージ中尉の発言に疑問を持ったので、聞いてみたのだ。
『君がルキアくんだな? ああ、あるさ。 私と同行している隊員の機体にはある武器を搭載しているのでな』
『なら、そっちは中尉達に任せよう。 ルキア、俺達は他の敵を駆逐しよう』
「分かりました。 アパ子やるわよ!」
『アイアイサー!』
装甲重視型の機体に有効な武器をジョージ中尉が持っているという事で彼らを信頼して私とアルムは他の帝国のMGTを相手にする。
アパ子にナビを頼みつつ、魔力を流す。
(うっ……! 魔力を流しすぎたみたい。 さて、どこまでやれるかしらね……)
少し魔力を流しすぎたのか、一瞬眩暈がしたがすぐに持ち直す。
今は帝国軍のMGT部隊を駆逐することに集中しよう。
『同時に援軍も到着する模様!』
『5機が装甲重視型だと聞いて厄介だと思ったが、援軍も来るのは助かるな。 ルキアのジョーカーを、切らずに済む』
「そうね」
私達は新たに来る帝国軍のMGT部隊と援軍の味方MGT部隊の来訪を待ち構えていたが、予定通りに来たのはいいが、敵の構成が厄介だった。強すぎ
30機の内、5機が装甲重視型の機体だからだ。
アパタイトの標準装備であるビーム兵器なら、この世界の装甲であろうとも関係なく撃墜できるが、同時に強すぎて制御が効かないから、今回みたいな防衛戦では逆に味方にも被害を出してしまう懸念もあるのだ。
私とアルムは、その点が懸念としてあった為にビーム兵器を使わずに済むというのには、同意する。
『他の防衛部隊がアーリントン達の遺体と盗まれた機体を回収するから、俺達とマイア王女の部隊、そして増援で来るジョージの部隊だけで戦うぞ』
『了解しました』
「こちらも了解です」
『私達もやりますよぉ! アンナさん以外のメンバーは戦艦を守ってください!』
『『『はーい!』』』
『フェリアとカロンも引き続き戦艦を守ってくれ』
『了解です!』
アルムの説明を皮切りに、私達は帝国軍ともうすぐ対峙する。
国賊の大臣、アーリントンとその支持者を処理し、別の護衛部隊に機体を回収、搬送している。
その為、アルム小隊やロゼッタ魔法国から来た【魔法少女部隊】、そして増援として来るフィーアクロイツ共和国の第33機動小隊【ブリューナグ】で対処することになる。
だが、戦艦の防衛も必要なので、アルム小隊からはフェリア軍曹とカロン軍曹を、魔法少女部隊はアンナと呼ばれた黄色いMGTに乗る子以外のメンバーが戦艦を守っるようだ。
「攻撃が来る!?」
『ミュリア!!』
『アンナさん、頼みますよぉ!!』
そして、近づいて来た帝国軍のMGTの数機が、こちらにライフルや大きく細い物体を使って攻撃を仕掛けて来た。
それをミュリア軍曹と魔法少女部隊の一人のアンナさんが乗る黄色いMGTがシールドを出して防ぐ。
『仕掛けて来たか! だが、こっちは先に増援と合流だ。 俺もデバイスで足を止めておく』
『ミュリアさん、アンナさん、引き続き攻撃を凌いでください!』
『はいです!』
『こっちのシールドが持つかは分かりませんが、やってみせます!』
フィーアクロイツからの援軍がこっちに来るより先に攻撃を仕掛けて来たが、アルムがデバイスで足を止め、さらにミュリア軍曹とアンナさんによる壁役としながら私達は増援と合流しようと試みる。
念のため、私もライフルで足元を狙いながら移動する。
アルムとの模擬戦が、こんな形で役に立つとは思わなかったけどね。
『相変わらずルキアも牽制が上手いな』
「大尉との模擬戦のおかげですよ!」
これによって、多数の帝国のMGTが足を止められ、戦艦に背を向けた。
おかげで何とか増援部隊と合流することに成功した。
『こちらアルム小隊隊長、アルム・クレスト大尉だ』
『こちらはフィーアクロイツ共和国第33機動小隊【ブリューナグ】の隊長、ジョージ・マルゴー中尉だ。 久しぶりだな、アルム』
『ああ、3年ぶりか』
アルムとジョージ中尉は知り合いっぽい?
まるで友達感覚での応答に私は戸惑う。
『それよりも済まない。 搭乗予定の戦艦に向かう途中で帝国軍が60機のMGTで進軍する所を見つけて対処したんのだが、半数がそのままここに向かったのでな、半数の隊員に任せて我々だけがここに来たのだ』
「60機!?」
『丁度半数がジョージの部隊員が足止めしてくれているのか』
またしても予想外の内容を聞き、動揺する私。
30機でも多いと思ったのに、実はその倍の60機で進軍していたという事実。
ジョージ中尉の部隊員の半数が足止めしてくれなかったら、多分戦艦は壊されて出航できなくなるだろう。
それを考えたら、ジョージ中尉の部隊員には頭が上がらない。
『幸い、指揮官クラスはいなかったがな。 それでも油断はできないだろう。 5機の装甲重視型の機体は我々に任せてもらえないだろうか』
「勝算はあるのですか?」
引き続き帝国軍のMGT部隊の足を止めつつも、私はジョージ中尉の発言に疑問を持ったので、聞いてみたのだ。
『君がルキアくんだな? ああ、あるさ。 私と同行している隊員の機体にはある武器を搭載しているのでな』
『なら、そっちは中尉達に任せよう。 ルキア、俺達は他の敵を駆逐しよう』
「分かりました。 アパ子やるわよ!」
『アイアイサー!』
装甲重視型の機体に有効な武器をジョージ中尉が持っているという事で彼らを信頼して私とアルムは他の帝国のMGTを相手にする。
アパ子にナビを頼みつつ、魔力を流す。
(うっ……! 魔力を流しすぎたみたい。 さて、どこまでやれるかしらね……)
少し魔力を流しすぎたのか、一瞬眩暈がしたがすぐに持ち直す。
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