朽ちる世界の明日から

その日、上原 弘樹は、寝坊をした。
いつもより遅い時間の電車に乗って、でも、いつもの学校。
けれど、いつもの学校は永久に失われてしまった。

偶然にも、『寝坊』したせいで生き残った彼と、偶然同じ電車に乗った彼女の、旅の話である。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,157 位 / 192,157件 現代文学 8,171 位 / 8,171件

あなたにおすすめの小説

無垢で透明

はぎわら歓
現代文学
 真琴は奨学金の返済のために会社勤めをしながら夜、水商売のバイトをしている。苦学生だった頃から一日中働きづくめだった。夜の店で、過去の恩人に似ている葵と出会う。葵は真琴を気に入ったようで、初めて店外デートをすることになった。

彗星電車

星崎 楓
青春
架空の都市、鳴海市を走る、鳴海鉄道。 鳴海鉄道を舞台に繰り広げられる、二人の中学生の甘酸っぱい恋物語。

野水仙の咲く丘には

鈴木 了馬
現代文学
 かつて不幸な大戦が人々をさらっていったように、津波が多くの人をさらっていった。  その大戦が人々を帰さなかったように、放射能が帰りたい魂を帰さない。  古代から人はこの海に育まれて暮らしてきた。  大昔から、人は海を畏れ、崇めてきた。  その子孫が海をもう元に戻せないほどに汚した。  自分たちの魂を引き裂いた。  せめて霊となって、戻っておいで。  引き裂かれた親子の霊は再び巡り合えるのだろうか。

塚口真司短編集

現代文学
人に言えない話、抱え込んだままの話、心を強く抉る話

それでも ホワイトクリスマス

あおみなみ
現代文学
1980年12月、後に「五六豪雪」と呼ばれる記録的豪雪の中で迎えたクリスマスのお話です。

妻(さい)

谷川流慕
現代文学
リストラで職を失い、バイトで食いつなぐが、生まれつきの不器用さで、どこへ行っても仕事がうまくいかない。そんなダメ男である僕にとって唯一の宝は、良妻賢母の妻とやんちゃだが可愛い子どもたちだった。妻は再婚であり、前夫とは死別していたのだが、なぜかその死因については話そうとしない。気になりつつ平穏な家庭生活を送るのだが……

透明少女症候群

塔野とぢる
ライト文芸
この世界の少女の何割かは、18歳を迎える頃、透明になって消えてしまう。

マツダシバコ
現代文学
僕はある日、森の中で兄の死体を見つけた。それから兄の死体が腐敗し朽ちていく様を見るのが僕の日課となった。兄の遺体に様々な生き物たちが集っていた。僕と兄は森の中で二人だけの親密な時間を過ごした。