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1章
再開は翌日で
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本日二話投稿となっております。
前話を読んでない方はそちらをお読みになってからどうぞ。
さて、ギルドに行った収穫があってよかった。
そこまで考えて「ダメだダメだ、今は休憩中」と心に念じるようにしてギルドを出た。
「休憩......どうしようか」
ポケットに銀貨二枚と銅貨八枚を入れ、大通りをとりあえず歩いてみよう、そう思った時だった。
「お前、お荷物ロードじゃねぇか!」
彼と、彼らと再会をしたのは。
「お荷物ロード、追放された気分はどうだぁ、あぁ?」
パーティーの攻撃役ケルヴィンの怒鳴るような声が大通りに響く。
その音量に一度周囲の人たちが驚いてこちらを睨むも、その装備を見るとすぐに何事も無いように通り過ぎていく。
それもそうだろう。ギルドで活動をしている人は腕っぷし一つで生計を立てている、と思われている。というか、実際にそうだ。だからこそ、荒くれもの、無法地帯、そう言った印象が抜けない。
まぁ実際それは間違いではなく、教育を受けた人は間違いなく少ないし、それどころかマナーなどの礼儀系統もわからない人が多いだろう。
貴族様のパーティーに向けた依頼とかを受けたときに俺が橋渡しをするとなったから必死になって覚えたけど、それがなかったら俺もマナーを知らなかっただろう。
だからこそこういった騒ぎの前兆などを見ると街の人たちは巻き込まれないためにそそくさと立ち去っていくのだ。荒くれものが何をするかわかったもんじゃあない、と。
「どうと言われても」
それでも俺にとってそれが心地の良い行為ではないのですぐに終わらせようと話の膨らまない回答をする。
希望としては「ちっ、つまんねぇな」と言って立ち去ってくれることを祈っていた。
が、やはりそこまで都合よく世界は回らなかった。
「あ、あなた役立たずのロードじゃない!」
そこにいつもケルヴィンと仲良しな魔法使い、クレディが。
正直言って面倒。意見を聞こうとしてくれないこの二人は正直言ってどうしようもない。
いつもはリーダーが俺の意見を聞いてくれて総合判断してくれたのに......今はリーダーがいないため、二人を止める役割がいない。つまりいつもに増して話が通じない。
とはいえ、ないものねだりをしても意味がない。
無言で立ち去りたいが、そうするとさらに面倒ごとを広げることくらいわかっている。
「ほら、なんとか言えよロード!」
考えている間に、ケルヴィンの蹴りが俺の腹に入る。
「ガハッ......」
食らう直前、反射的に防御強化と身体強化のバフをかけた。とはいえ、俺の体は残念ながら蹴り一つ耐えられる力を持っておらず道の隅まで飛ばされる。建物に影響がなかっただけまだましととらえるべきか。
「ふぅ......」
敢えて治癒をしないことで追撃をしないことを祈る。
と、そこにクレディの魔法、ファイアーボールが飛んでくる。
瞬時に治癒、そしてバフをかけなおす。エフェクトを隠して。
「ぐぅ!」
ドッジボール大の火の玉が俺の胸に命中、その衝撃で建物にたたきつけられる。
「今日はこれくらいにしてあげるわ」
「チっ、覚えてろよ!」
何をそんなに恨んでいるのかがわからない以上、対策法がないに等しい。
正直、街の中で出会わないことを祈るのが一番のような気がしてきた。もう聖女様のところの宗教に入ったら解決してくれないだろうか。
思考を放棄してぐったりと寝転ぶ。治癒はすでにした。
エフェクトを隠したのは単純に治癒したのがバレたらまた攻撃が再開されるのが目に見えているからだ。
彼らにとって、俺が治癒すらできない無能ならそうしたほうが都合がよかった。
「人間相手に頭を使って攻撃を受けるって、俺もこの立ち回りが染みついちまったなぁ」
寂しくつぶやいたその言葉は、誰もいない大通りで風に流され消えていった。
前話を読んでない方はそちらをお読みになってからどうぞ。
さて、ギルドに行った収穫があってよかった。
そこまで考えて「ダメだダメだ、今は休憩中」と心に念じるようにしてギルドを出た。
「休憩......どうしようか」
ポケットに銀貨二枚と銅貨八枚を入れ、大通りをとりあえず歩いてみよう、そう思った時だった。
「お前、お荷物ロードじゃねぇか!」
彼と、彼らと再会をしたのは。
「お荷物ロード、追放された気分はどうだぁ、あぁ?」
パーティーの攻撃役ケルヴィンの怒鳴るような声が大通りに響く。
その音量に一度周囲の人たちが驚いてこちらを睨むも、その装備を見るとすぐに何事も無いように通り過ぎていく。
それもそうだろう。ギルドで活動をしている人は腕っぷし一つで生計を立てている、と思われている。というか、実際にそうだ。だからこそ、荒くれもの、無法地帯、そう言った印象が抜けない。
まぁ実際それは間違いではなく、教育を受けた人は間違いなく少ないし、それどころかマナーなどの礼儀系統もわからない人が多いだろう。
貴族様のパーティーに向けた依頼とかを受けたときに俺が橋渡しをするとなったから必死になって覚えたけど、それがなかったら俺もマナーを知らなかっただろう。
だからこそこういった騒ぎの前兆などを見ると街の人たちは巻き込まれないためにそそくさと立ち去っていくのだ。荒くれものが何をするかわかったもんじゃあない、と。
「どうと言われても」
それでも俺にとってそれが心地の良い行為ではないのですぐに終わらせようと話の膨らまない回答をする。
希望としては「ちっ、つまんねぇな」と言って立ち去ってくれることを祈っていた。
が、やはりそこまで都合よく世界は回らなかった。
「あ、あなた役立たずのロードじゃない!」
そこにいつもケルヴィンと仲良しな魔法使い、クレディが。
正直言って面倒。意見を聞こうとしてくれないこの二人は正直言ってどうしようもない。
いつもはリーダーが俺の意見を聞いてくれて総合判断してくれたのに......今はリーダーがいないため、二人を止める役割がいない。つまりいつもに増して話が通じない。
とはいえ、ないものねだりをしても意味がない。
無言で立ち去りたいが、そうするとさらに面倒ごとを広げることくらいわかっている。
「ほら、なんとか言えよロード!」
考えている間に、ケルヴィンの蹴りが俺の腹に入る。
「ガハッ......」
食らう直前、反射的に防御強化と身体強化のバフをかけた。とはいえ、俺の体は残念ながら蹴り一つ耐えられる力を持っておらず道の隅まで飛ばされる。建物に影響がなかっただけまだましととらえるべきか。
「ふぅ......」
敢えて治癒をしないことで追撃をしないことを祈る。
と、そこにクレディの魔法、ファイアーボールが飛んでくる。
瞬時に治癒、そしてバフをかけなおす。エフェクトを隠して。
「ぐぅ!」
ドッジボール大の火の玉が俺の胸に命中、その衝撃で建物にたたきつけられる。
「今日はこれくらいにしてあげるわ」
「チっ、覚えてろよ!」
何をそんなに恨んでいるのかがわからない以上、対策法がないに等しい。
正直、街の中で出会わないことを祈るのが一番のような気がしてきた。もう聖女様のところの宗教に入ったら解決してくれないだろうか。
思考を放棄してぐったりと寝転ぶ。治癒はすでにした。
エフェクトを隠したのは単純に治癒したのがバレたらまた攻撃が再開されるのが目に見えているからだ。
彼らにとって、俺が治癒すらできない無能ならそうしたほうが都合がよかった。
「人間相手に頭を使って攻撃を受けるって、俺もこの立ち回りが染みついちまったなぁ」
寂しくつぶやいたその言葉は、誰もいない大通りで風に流され消えていった。
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