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26話
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タカラside
確かにミズキが俺のこと好きという噂が校内で広まっていると俺たちが知ってすぐ、イオリは目の色を変えて俺にミズキとの関係を問い詰めてきて俺はそれに明確な返事をしなかった。
そして、同時期には俺に対する学校での嫌がらせが始まっていた。
ミズキが言うようにイオリは俺とミズキが付き合っていると勘違いして嫌がらせをしてきたのかもしれない。
T「…もしかして…イオリはまだ…ミズキのことまだ好きなのかも…」
M「はぁ!?それはないだろ!?キイチと付き合ってるじゃん!?」
T「ミズキが俺のこと好きなんじゃないかって噂になったの覚えてる?」
M「あぁ~あったね? その噂聞いて2人で爆笑したよな?」
T「その日にイオリに聞かれたんだよ。ミズキと付き合ってるのかって…俺はずっと口を利かなかったイオリが珍しく話してきたと思ったらそんなことだったから腹が立ってその質問に答えなかったんだけど…そしたら次の日…学校で誹謗中傷の張り紙や落書きをされたんだよな…」
N「お前もしかしてイオリがやったって分かっててなんも言わなかったのか?」
ノイルくんは俺の顔をみて信じられないといった様子でそう言った。
T「うん…言っても仕方ないし。だから…あいつは俺とミズキが付き合ってるっと勘違いして今も仲を壊そうとミズキにわざわざ俺とキイチがキスした事言いに来たのかも…」
M「もし万が一、イオリがまだ俺のこと好きだったとして…じゃ、イオリはなんでキイチと付き合ってんだろ…?」
ミズキのいう通り俺もそこがイマイチ理解できない。
T「イオリがキイチを好きなんじゃなくて…キイチがイオリのことを好き…とか?」
自分でそう言っておきながら胸の奥がザクッと痛む。
Y「キイチに限ってそれはありえないと思うけど?」
M「俺も何回考えてもあのキイチがイオリに惚れるなんて考えられないんだよ…タカラには身内のことこんな風に言って申し訳ないけど俺、イオリは無理なんだよな…目が怖い…タカラと双子なのに全然似てない。タカラみたいに絡みやすくないし。」
ミズキは双子である俺とイオリを見ていつもそう言っていた。
周りがどんなに似ていると言おうとタカラとイオリは全然似てない!!どんな目してるんだ!!っていつもムキになって怒っていた。
ミズキのそんな言葉が俺は嬉しかったし、ミズキは最後にいつもこう言ってくれた。
偶然でもなんでもなく俺はタカラとだから親友になれたんだよって。
それが俺にとってみれば特別だと言ってくれているみたいで、いつも イオリと比べられて親からも親戚からもイオリよりも下に見られ続けていた俺にしてみれば宝物の言葉のように感じていた。
T「どっちかと言えば俺のが絡みにくいと言われて育ってきたんだけどね?」
Y「まぁ、ミズキはタカラに盲目なだけだよ。」
H「もう!タカラ!ミズキは私の!」
そんなヒノハちゃんのひと言で結局、俺たちには笑顔が戻ったが……
俺は改めて思った。
イオリはキイチに対する俺の恋心に気付いていた。
もし、本当にイオリがミズキのことが好きだったとして…
ミズキの好きな人が誰なのか探っている時に入学当初から校内で広まっていたミズキが俺のことを好きという噂を耳にしていたら?
俺への嫌がらせのひとつとして、イオリはキイチの事が好きでもないのに、俺が好意を抱いているキイチを俺から奪い優越感に浸りたかったのかもしれない。
しかし、俺がショックを受けている様子をイオリにみせず、平然とした顔をして、全く反応を示さなかったのがイオリの気に障ったのか…?
そして、イオリはミズキが学校の女子に言った「タカラは特別な人」という言葉を知り俺を事実関係を問いただした結果、俺の態度からミズキと付き合ってるのは俺だと勝手に勘違いし…イオリはさらなる嫌がらせとして学校での虐めを俺にし始めたのかも。
そう考えれば全てが繋がる。
しかし、キイチは今何を考えているのだろう…?
俺に公園で言ったみたいに本当にキイチはイオリが好きなの?
だからイオリと付き合った?
そもそもなんでイオリへの想いをわざわざ俺に伝えにきた?
しかもキイチなぜ…そのあと俺とキスをしたんだろう?
混乱する俺はキイチの本当の気持ちが知りたいのに、キイチの不安定な気持ちを知るのが怖くもあった。
つづく
確かにミズキが俺のこと好きという噂が校内で広まっていると俺たちが知ってすぐ、イオリは目の色を変えて俺にミズキとの関係を問い詰めてきて俺はそれに明確な返事をしなかった。
そして、同時期には俺に対する学校での嫌がらせが始まっていた。
ミズキが言うようにイオリは俺とミズキが付き合っていると勘違いして嫌がらせをしてきたのかもしれない。
T「…もしかして…イオリはまだ…ミズキのことまだ好きなのかも…」
M「はぁ!?それはないだろ!?キイチと付き合ってるじゃん!?」
T「ミズキが俺のこと好きなんじゃないかって噂になったの覚えてる?」
M「あぁ~あったね? その噂聞いて2人で爆笑したよな?」
T「その日にイオリに聞かれたんだよ。ミズキと付き合ってるのかって…俺はずっと口を利かなかったイオリが珍しく話してきたと思ったらそんなことだったから腹が立ってその質問に答えなかったんだけど…そしたら次の日…学校で誹謗中傷の張り紙や落書きをされたんだよな…」
N「お前もしかしてイオリがやったって分かっててなんも言わなかったのか?」
ノイルくんは俺の顔をみて信じられないといった様子でそう言った。
T「うん…言っても仕方ないし。だから…あいつは俺とミズキが付き合ってるっと勘違いして今も仲を壊そうとミズキにわざわざ俺とキイチがキスした事言いに来たのかも…」
M「もし万が一、イオリがまだ俺のこと好きだったとして…じゃ、イオリはなんでキイチと付き合ってんだろ…?」
ミズキのいう通り俺もそこがイマイチ理解できない。
T「イオリがキイチを好きなんじゃなくて…キイチがイオリのことを好き…とか?」
自分でそう言っておきながら胸の奥がザクッと痛む。
Y「キイチに限ってそれはありえないと思うけど?」
M「俺も何回考えてもあのキイチがイオリに惚れるなんて考えられないんだよ…タカラには身内のことこんな風に言って申し訳ないけど俺、イオリは無理なんだよな…目が怖い…タカラと双子なのに全然似てない。タカラみたいに絡みやすくないし。」
ミズキは双子である俺とイオリを見ていつもそう言っていた。
周りがどんなに似ていると言おうとタカラとイオリは全然似てない!!どんな目してるんだ!!っていつもムキになって怒っていた。
ミズキのそんな言葉が俺は嬉しかったし、ミズキは最後にいつもこう言ってくれた。
偶然でもなんでもなく俺はタカラとだから親友になれたんだよって。
それが俺にとってみれば特別だと言ってくれているみたいで、いつも イオリと比べられて親からも親戚からもイオリよりも下に見られ続けていた俺にしてみれば宝物の言葉のように感じていた。
T「どっちかと言えば俺のが絡みにくいと言われて育ってきたんだけどね?」
Y「まぁ、ミズキはタカラに盲目なだけだよ。」
H「もう!タカラ!ミズキは私の!」
そんなヒノハちゃんのひと言で結局、俺たちには笑顔が戻ったが……
俺は改めて思った。
イオリはキイチに対する俺の恋心に気付いていた。
もし、本当にイオリがミズキのことが好きだったとして…
ミズキの好きな人が誰なのか探っている時に入学当初から校内で広まっていたミズキが俺のことを好きという噂を耳にしていたら?
俺への嫌がらせのひとつとして、イオリはキイチの事が好きでもないのに、俺が好意を抱いているキイチを俺から奪い優越感に浸りたかったのかもしれない。
しかし、俺がショックを受けている様子をイオリにみせず、平然とした顔をして、全く反応を示さなかったのがイオリの気に障ったのか…?
そして、イオリはミズキが学校の女子に言った「タカラは特別な人」という言葉を知り俺を事実関係を問いただした結果、俺の態度からミズキと付き合ってるのは俺だと勝手に勘違いし…イオリはさらなる嫌がらせとして学校での虐めを俺にし始めたのかも。
そう考えれば全てが繋がる。
しかし、キイチは今何を考えているのだろう…?
俺に公園で言ったみたいに本当にキイチはイオリが好きなの?
だからイオリと付き合った?
そもそもなんでイオリへの想いをわざわざ俺に伝えにきた?
しかもキイチなぜ…そのあと俺とキスをしたんだろう?
混乱する俺はキイチの本当の気持ちが知りたいのに、キイチの不安定な気持ちを知るのが怖くもあった。
つづく
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