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95話
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トウヤside
ん…気持ち悪い。飲みすぎた…そんな事を思いながらチラッと目を開けて横を見ると、顔がパンパンに浮腫んだジョウキが同じようにうめき声をあげながらモゾモゾしてる。
アナが大変な時に俺たちなにやってんだ。
そんな事を思っているとまた、眠気に襲われ意識が遠のいていきそうになったその時!
朝からハヤセくんの叫び声が部屋中に響いた。
H「えぇぇぇえぇぇぇ!!?」
となりで眠るジョウキはハヤセくんのその叫び声を聞いて頭まで毛布の中に潜り込む。
J「頭…痛っ…気持ち悪…」
T「顔浮腫んでるよ?」
J「トウヤくんもね?」
なんだかんだ、お互い思ってる事を言った俺たちの気持ちはスッキリしていて、あんなに気まずい空気を漂わせいたことすらバカらしいく感じた。
俺たちは起き上がることが出来ず、遠慮もなしにハヤセくんのリビングを今だ占領している。
すると、勢いよくドタバタと音をさせてリビングへ走ってきたハヤセくんの顔を見るとハヤセくんは寝癖で頭が爆発していた。
H「おいっ!!起きろ!」
J「うぅ~ん。」
T「もうちょっと~!」
俺とジョウキは起きるそぶりを見せずモゾモゾしていると、いつもなら叩き起こしてくるはずのハヤセくんがなんの反応もなく、不思議に思いチラッとみるとハヤセくんの顔は切羽詰まった余裕のない顔をしていた。
T「ハヤセくんそんな顔してどうしたんだよ。」
H「いいから早く起きろって言ってんの!!」
J「ん~もうちょっとだけ。」
H「アナの意識が戻った。」
俺達はその言葉を聞いて勢いよく起き上がるとジョウキも固まった顔をしている。
H「今、ユナから連絡があった!ほら行こう!!病院!!」
T「う…うん!」
俺は立ち上がるが隣にいるジョウキはまだ寝ぼけているのか、座り込んだまま動こうとしない。
T「おい!ジョウキ行くぞ!」
J「………。」
T「ジョウキ!!」
J「もし…アナがまた…記憶喪失になってたらどうしよう…」
いつも冷静で怖い物なんてないと自分でも言うほどのジョウキが珍しく手をガタガタと震わせている。
T「ジョウキ…」
J「また、全部忘れちゃってたら…」
T「運命の人だったら何度忘れてもまた繋がるよ。」
J「え?」
T「運命の赤い糸はそんな簡単に切れたりしない…そうだろ?」
俺は震えるジョウキの手を包み込みそう言った。
ジョウキの目には微かに涙が滲み、あまりにも綺麗な瞳のジョウキに戸惑い思わず目を逸らした。
T「まぁ、まだお前がその運命の相手だとは言ってないけどな?」
俺がわざとふざけてそう言うと、ジョウキはクイっと片眉をあげて微かに微笑み、俺の手のひらをパンチした。
H「朝から男2人が手を握って見つめ合うとか気持ち悪いよ。」
J「うるさいです!!じゃ、アナに会いに行きましょう…」
ジョウキはそう言いながら立ち上がり、俺たちはタクシーに乗ってアナの入院する病院へと向かった。
つづく
ん…気持ち悪い。飲みすぎた…そんな事を思いながらチラッと目を開けて横を見ると、顔がパンパンに浮腫んだジョウキが同じようにうめき声をあげながらモゾモゾしてる。
アナが大変な時に俺たちなにやってんだ。
そんな事を思っているとまた、眠気に襲われ意識が遠のいていきそうになったその時!
朝からハヤセくんの叫び声が部屋中に響いた。
H「えぇぇぇえぇぇぇ!!?」
となりで眠るジョウキはハヤセくんのその叫び声を聞いて頭まで毛布の中に潜り込む。
J「頭…痛っ…気持ち悪…」
T「顔浮腫んでるよ?」
J「トウヤくんもね?」
なんだかんだ、お互い思ってる事を言った俺たちの気持ちはスッキリしていて、あんなに気まずい空気を漂わせいたことすらバカらしいく感じた。
俺たちは起き上がることが出来ず、遠慮もなしにハヤセくんのリビングを今だ占領している。
すると、勢いよくドタバタと音をさせてリビングへ走ってきたハヤセくんの顔を見るとハヤセくんは寝癖で頭が爆発していた。
H「おいっ!!起きろ!」
J「うぅ~ん。」
T「もうちょっと~!」
俺とジョウキは起きるそぶりを見せずモゾモゾしていると、いつもなら叩き起こしてくるはずのハヤセくんがなんの反応もなく、不思議に思いチラッとみるとハヤセくんの顔は切羽詰まった余裕のない顔をしていた。
T「ハヤセくんそんな顔してどうしたんだよ。」
H「いいから早く起きろって言ってんの!!」
J「ん~もうちょっとだけ。」
H「アナの意識が戻った。」
俺達はその言葉を聞いて勢いよく起き上がるとジョウキも固まった顔をしている。
H「今、ユナから連絡があった!ほら行こう!!病院!!」
T「う…うん!」
俺は立ち上がるが隣にいるジョウキはまだ寝ぼけているのか、座り込んだまま動こうとしない。
T「おい!ジョウキ行くぞ!」
J「………。」
T「ジョウキ!!」
J「もし…アナがまた…記憶喪失になってたらどうしよう…」
いつも冷静で怖い物なんてないと自分でも言うほどのジョウキが珍しく手をガタガタと震わせている。
T「ジョウキ…」
J「また、全部忘れちゃってたら…」
T「運命の人だったら何度忘れてもまた繋がるよ。」
J「え?」
T「運命の赤い糸はそんな簡単に切れたりしない…そうだろ?」
俺は震えるジョウキの手を包み込みそう言った。
ジョウキの目には微かに涙が滲み、あまりにも綺麗な瞳のジョウキに戸惑い思わず目を逸らした。
T「まぁ、まだお前がその運命の相手だとは言ってないけどな?」
俺がわざとふざけてそう言うと、ジョウキはクイっと片眉をあげて微かに微笑み、俺の手のひらをパンチした。
H「朝から男2人が手を握って見つめ合うとか気持ち悪いよ。」
J「うるさいです!!じゃ、アナに会いに行きましょう…」
ジョウキはそう言いながら立ち上がり、俺たちはタクシーに乗ってアナの入院する病院へと向かった。
つづく
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