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52話

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ジョウキside

俺はみんなとの飲み会を断り、早めにセナとの事を解決しておいた方が今後の為にいいと思い俺はセナにメールをした。

J「話があるから会える?」

すると数分でセナから返事がきた。

SN「分かった。部屋に行ってもいい?」

正直、部屋に来られるのはどうかと思ったけどこんな話し外でするわけにも行かず、俺はそれを承諾した。

すると、俺がマンションに着いてすぐにセナが来た。

J「上がって?」

セナは無言のまま靴を脱ぎ、俺たちは少しだけ間隔をあけてリビングのソファへと座った。

部屋に来てからセナは1度も俺の目を見ようとしない。

J「前もさ…話したけど…俺たちが別れたからって仕事に支障をきたすのはやめよ?」

SN「そんなつもりはないけど?ジョウキこそ自分の公私混同は許されるの?」

J「え?どういう意味だよ?」

SN「あの子…アナって子…前にジョウキが言ってた子でしょ?気になる子が出来たってあの子の事なんでしょ?」

セナの目には涙が揺れていた。

J「それは…あいつはあのMVのイメージにピッタリだからお願いしただけだよ…!公私混同なんかじゃねぇよ!」

公私混同なんかじゃない。

本当にあいつじゃなきゃこの役は無理だと思った。

でも、アナの事が気にならないって言ったらそれは嘘になる。

SN「じゃ、聞くけど!?そのクマのキーホルダーって昔、ウサギのキーホルダーとペアで売ってたよね!?あの子!持ってたよ!?ウサギのキーホルダーのお腹の所にJって入ってた…あれジョウキの事なんじゃないの!?」

え…?俺…そんなの知らねぇし。

こいつなに言ってんの?

しかも、なんでアナがこのクマとペアのウサギのキーホルダー持ってんだよ。

俺はセナの言っている意味が分からなくて頭の中が混乱する。

J「はぁ?んなこと知らねぇし…これはあいつとは関係ねぇから…ホント俺が悪かったよ…中途半端なまま付き合っちゃってさ…ホントごめん…」

SN「やめてよ…謝るなんてズルい…私は終わりたくないの!!」

J「ごめん…。でも、セナの仕事のセンスは認めてる…だから出来ればお前にスタイリストを続けてほしい…分かってくれよ…俺の気持ち…」

SN「…ホント…ズルい男…最低…どれだけ私が好きかも知らないで…」

J「セナ…ホントにごめん…」

SN「謝らないでよ!あんたなんか大っ嫌い!」

そう言ってセナは立ち上がり部屋を出ようとした瞬間、小さな声で言った。

SN「あんたなんかこっちから別れてあげるわ…」

セナはそう言い残して帰って行った。

つづく
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