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48話
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ハヤセside
俺はちょっと強引かな?っと思いながらもアナのタクシーに1人で乗り込むとタクシーの中のアナは目が点となり、アナと一緒に乗ろうとしてたトウヤは呆然としてマハロとユナはニヤニヤと笑っていた。
俺はそんなみんなの様子をスルーしてタクシーの運転手にユナの兄ちゃんの店を告げた。
動き出したタクシーの中でアナはあきらかに戸惑っている。
H「なに?そんなに俺と2人が気まずい?」
俺が笑いながらアナにそう問いかけるとアナは驚きながら否定した。
A「え!?そういう訳じゃないけど…」
そう言いながらチラッと俺を見てすぐにアナは視線を逸らす。
読者の皆様には先に言っときますけど俺、アナにそんな気はサラサラないですからね?
H「今日はごめんね?嫌な思いさちゃって…」
俺がそう言うとアナは手のひらをブンブンと左右に動かしながら言った。
A「全然!逆にこっちがすいませんですよ…」
H「…小さい頃からあるの?」
俺はアナの肩に視線を送りながらそう問いかける。
A「あぁ…うん…交通事故でね?」
H「事故?」
A「うん…」
アナは少し視線を下に落として考え込んだ。
H「辛いこと思い出させちゃったみたいでごめん…」
A「いや大丈夫!ってかなんで私…ハヤセくんと2人っきりなの?」
アナの曇っていた顔は一瞬にして笑顔に変わり、俺の二の腕を人差し指でツンツンと突っついてきた。
H「ん?それはちゃんとあの方のファンは卒業できたのかな~?っと思って聞いたくてさ!興味本位ってやつ?」
するとアナは腕を組みながらわざとらしく眉間にシワを寄せながら言った。
A「ジョウキ?そうだね…もう完全にファンではない!あんな嫌な奴だとは思いもしなかった!って言いたいトコだけど…そうは言えない…かな…?」
そう言いながら下を向くアナの表情がやけに色っぽく見えた。
H「ジョウキとトウヤ…2人ともすごくいい男でしょ?」
A「うん…トウヤは優しいしストレートに気持ちを伝えてくれて…モテ男の典型だね?ハヤセくんも少しは見習えば?」
アナが俺を揶揄うようにしてニヤけた口元を手で隠しながら笑いを堪えてる。
H「アナはほんと可愛い気がない女だね~!そんなんだったらそのうちトウヤにも見離されちゃうぞ?」
俺は仕返しとばかりにアナを攻撃するとアナは悲しげに笑いながら言った。
A「そうだね…いつその時がくるか分からないから常に覚悟しとかなきゃね…」
そう言ったアナは窓から流れる景色にゆっくりと視線を向け…切ない溜め息をひとつ付いた。
つづく
俺はちょっと強引かな?っと思いながらもアナのタクシーに1人で乗り込むとタクシーの中のアナは目が点となり、アナと一緒に乗ろうとしてたトウヤは呆然としてマハロとユナはニヤニヤと笑っていた。
俺はそんなみんなの様子をスルーしてタクシーの運転手にユナの兄ちゃんの店を告げた。
動き出したタクシーの中でアナはあきらかに戸惑っている。
H「なに?そんなに俺と2人が気まずい?」
俺が笑いながらアナにそう問いかけるとアナは驚きながら否定した。
A「え!?そういう訳じゃないけど…」
そう言いながらチラッと俺を見てすぐにアナは視線を逸らす。
読者の皆様には先に言っときますけど俺、アナにそんな気はサラサラないですからね?
H「今日はごめんね?嫌な思いさちゃって…」
俺がそう言うとアナは手のひらをブンブンと左右に動かしながら言った。
A「全然!逆にこっちがすいませんですよ…」
H「…小さい頃からあるの?」
俺はアナの肩に視線を送りながらそう問いかける。
A「あぁ…うん…交通事故でね?」
H「事故?」
A「うん…」
アナは少し視線を下に落として考え込んだ。
H「辛いこと思い出させちゃったみたいでごめん…」
A「いや大丈夫!ってかなんで私…ハヤセくんと2人っきりなの?」
アナの曇っていた顔は一瞬にして笑顔に変わり、俺の二の腕を人差し指でツンツンと突っついてきた。
H「ん?それはちゃんとあの方のファンは卒業できたのかな~?っと思って聞いたくてさ!興味本位ってやつ?」
するとアナは腕を組みながらわざとらしく眉間にシワを寄せながら言った。
A「ジョウキ?そうだね…もう完全にファンではない!あんな嫌な奴だとは思いもしなかった!って言いたいトコだけど…そうは言えない…かな…?」
そう言いながら下を向くアナの表情がやけに色っぽく見えた。
H「ジョウキとトウヤ…2人ともすごくいい男でしょ?」
A「うん…トウヤは優しいしストレートに気持ちを伝えてくれて…モテ男の典型だね?ハヤセくんも少しは見習えば?」
アナが俺を揶揄うようにしてニヤけた口元を手で隠しながら笑いを堪えてる。
H「アナはほんと可愛い気がない女だね~!そんなんだったらそのうちトウヤにも見離されちゃうぞ?」
俺は仕返しとばかりにアナを攻撃するとアナは悲しげに笑いながら言った。
A「そうだね…いつその時がくるか分からないから常に覚悟しとかなきゃね…」
そう言ったアナは窓から流れる景色にゆっくりと視線を向け…切ない溜め息をひとつ付いた。
つづく
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