31 / 32
31話
しおりを挟む
カイルサイド
早くなる呼吸と身に纏う布を脱ぐのに夢中な俺たちは互いのどこに唇を這わせているのかわからなくなるほど必死で、ベッドに雪崩れ込むようにして倒れ込んだ俺たちはシーツに波を作りキスを繰り返す。
テオンくんは何度も俺の名前を呼びながら頭を撫で、俺はテオンくんの胸から下腹部へとゆっくりとキスを落としていく。
その度に体を弾ませるテオンくんはこの世のものとは思えないほど美しく、俺の唇が動くたびに甘い声をあげ反応し身体が熱くなり俺の胸を早くさせ…俺たちは夢中で体を重ねた。
熱を帯びた行為のあと、俺は心地よい倦怠感からはぁ…と吐息を吐き出しぼんやりとした頭のままテオンくんを見つめると、テオンくんもぐったりとした顔をして俺を見つめていて、俺たちは目が合うと同時に笑いが込み上げてきた。
T「んふふふ//// カイル激しすぎ////」
K「んふふふ////痛かった?」
T「ううん…めちゃくちゃ気持ち良かったよ////」
テオンくんはそう言って起き上がるとティッシュを数枚手に取り、俺の唇に吸い付きながら俺の汚れた手の上にティッシュを置いた。
T「カイルは?気持ち良かった?」
K「気持ち良すぎて危うく中で出ししちゃうとこだった。」
T「サイテー」
テオンくんはそう言って俺の頬をギュッと摘んでひねる。
K「痛ぇ!!」
T「俺はお前のアンドロイドじゃないんだからそんなことしたらお腹壊すの!!」
テオンくんは付き合いはじめてからいつもご機嫌が斜めになるとすぐに俺が持っていたアンドロイドと自分を比べて拗ねる。
それがまた可愛かったりするが厄介だったりもして俺は毎回ご機嫌とるのに必死だ。
K「またアンドロイドの話するぅ…興奮させたのはテオンくんじゃん。今度から気をつけるからそんな怒んないで?ね?」
そう言って膨らんだ頬をつねるとテオンくんはキッとした目で俺を睨む。
K「だからごめんって…」
T「マジでアンドロイドとシたんだ…最悪…あのアンドロイドと何回シたんだよ!?」
そう聞かれてアンドロイドとの行為を認めてしまったかのような返答になってしまっていた自分の言葉に俺はハッとする。
しかし、今更焦っても遅いわけでこれはもう素直に白状するしかないと思った俺は余韻も味わえないまま言い訳をする。
K「一回だけ。」
T「一回…?」
テオンくんは怪しいと言った様子で俺に疑いの目を向ける。
K「ほんとほんと!!ほんとだって!!」
T「じゃ、アンドロイドと俺…どっちのが気持ち良かった…?」
K「そんなのテオンくんに決まってんじゃん!!何言ってんの本当にもう…俺だって怒るよ。」
そんな当たり前のことを聞いてきたテオンくんにそう言って少し怒ったふりをすると、テオンくんはギュッと俺にしがみ付き俺を見つめる。
T「怒んないで…もっかいシよ…俺が全部忘れるまで…ね?」
そう言って上目遣いで俺を見つめる可愛い恋人はほんと呆れるほど俺の心を揺さぶるからびっくりする。
K「言われなくてもする。」
なのに俺はそんな恋人が愛しくて堪らないからそのまま唇を塞ぎ、またベッドへと押し倒してしまうんだ。
そうして心の奥まで満たされるまで溶けるように愛しあった俺たちは、激しい運動をしたせいかお腹をすかせ、前日に用意してくれていた高級料理を朝からたっぷりと平らげ、二人揃って思い出の地へと向かった。
がしかし。
T「もう!!カイルのバカ!!」
何故か激しく朝まで愛しあい、愛を確認したとというのに俺を罵る声が街中に響き、焦りながら振り返ると愛おしい人が頬を膨らませて俺を睨んでいる。
K「何がバカなのさ~もう早く行かないと待ち合わせに遅刻だよ?」
盛大に罵られているというのに、なぜか甘い雰囲気のなか行われるこんなやり取りにニヤニヤしてしまう俺はもしかしたら究極のドMなのかもしれない。
T「もうやだ!カイルなんて知らない!!」
さっきまではご機嫌だったくせに、急にご機嫌斜めとなった俺の可愛い人のご機嫌を取るため、歩き進めた道をまた戻り膨らんだ頬にチュウとキスをする。
K「これでご機嫌治った?」
可愛いほっぺを撫でながら問いかけるとそのご機嫌はまだ直ってない様子。
K「もうなんでそんな機嫌悪いんだよ~今からみんなで思い出の公園に行くのに~ここでディープキスでもしろって言うの?もう~しょうがないな~一回だけだよ?」
そう言ってテオンくんの唇に近づくと、テオンくんの大きな手が俺の頬に飛んできて激痛が走る。
T「もう!!カイルのばぁかぁーーーーー!!そんなこと誰が言ったんだよ!!俺は手を繋いで欲しかっただけ!!もうカイルなんて知らない!!」
そう言ってテオンくんは俺を追い越して1人ドカドカと先を歩いて行くので、俺は痛みが走る頬を撫でながら慌てて走ってその背中を追いかけ、後ろから飛びつくようにして抱きしめる。
K「…可愛い。俺と手繋がなきゃ歩けないなんて可愛すぎる」
そう言ってチュウっと頬にキスをし少しご機嫌の直ったテオンくんの手を引いてみんなとの待ち合わせ場所に俺たちは向かった。
つづく
早くなる呼吸と身に纏う布を脱ぐのに夢中な俺たちは互いのどこに唇を這わせているのかわからなくなるほど必死で、ベッドに雪崩れ込むようにして倒れ込んだ俺たちはシーツに波を作りキスを繰り返す。
テオンくんは何度も俺の名前を呼びながら頭を撫で、俺はテオンくんの胸から下腹部へとゆっくりとキスを落としていく。
その度に体を弾ませるテオンくんはこの世のものとは思えないほど美しく、俺の唇が動くたびに甘い声をあげ反応し身体が熱くなり俺の胸を早くさせ…俺たちは夢中で体を重ねた。
熱を帯びた行為のあと、俺は心地よい倦怠感からはぁ…と吐息を吐き出しぼんやりとした頭のままテオンくんを見つめると、テオンくんもぐったりとした顔をして俺を見つめていて、俺たちは目が合うと同時に笑いが込み上げてきた。
T「んふふふ//// カイル激しすぎ////」
K「んふふふ////痛かった?」
T「ううん…めちゃくちゃ気持ち良かったよ////」
テオンくんはそう言って起き上がるとティッシュを数枚手に取り、俺の唇に吸い付きながら俺の汚れた手の上にティッシュを置いた。
T「カイルは?気持ち良かった?」
K「気持ち良すぎて危うく中で出ししちゃうとこだった。」
T「サイテー」
テオンくんはそう言って俺の頬をギュッと摘んでひねる。
K「痛ぇ!!」
T「俺はお前のアンドロイドじゃないんだからそんなことしたらお腹壊すの!!」
テオンくんは付き合いはじめてからいつもご機嫌が斜めになるとすぐに俺が持っていたアンドロイドと自分を比べて拗ねる。
それがまた可愛かったりするが厄介だったりもして俺は毎回ご機嫌とるのに必死だ。
K「またアンドロイドの話するぅ…興奮させたのはテオンくんじゃん。今度から気をつけるからそんな怒んないで?ね?」
そう言って膨らんだ頬をつねるとテオンくんはキッとした目で俺を睨む。
K「だからごめんって…」
T「マジでアンドロイドとシたんだ…最悪…あのアンドロイドと何回シたんだよ!?」
そう聞かれてアンドロイドとの行為を認めてしまったかのような返答になってしまっていた自分の言葉に俺はハッとする。
しかし、今更焦っても遅いわけでこれはもう素直に白状するしかないと思った俺は余韻も味わえないまま言い訳をする。
K「一回だけ。」
T「一回…?」
テオンくんは怪しいと言った様子で俺に疑いの目を向ける。
K「ほんとほんと!!ほんとだって!!」
T「じゃ、アンドロイドと俺…どっちのが気持ち良かった…?」
K「そんなのテオンくんに決まってんじゃん!!何言ってんの本当にもう…俺だって怒るよ。」
そんな当たり前のことを聞いてきたテオンくんにそう言って少し怒ったふりをすると、テオンくんはギュッと俺にしがみ付き俺を見つめる。
T「怒んないで…もっかいシよ…俺が全部忘れるまで…ね?」
そう言って上目遣いで俺を見つめる可愛い恋人はほんと呆れるほど俺の心を揺さぶるからびっくりする。
K「言われなくてもする。」
なのに俺はそんな恋人が愛しくて堪らないからそのまま唇を塞ぎ、またベッドへと押し倒してしまうんだ。
そうして心の奥まで満たされるまで溶けるように愛しあった俺たちは、激しい運動をしたせいかお腹をすかせ、前日に用意してくれていた高級料理を朝からたっぷりと平らげ、二人揃って思い出の地へと向かった。
がしかし。
T「もう!!カイルのバカ!!」
何故か激しく朝まで愛しあい、愛を確認したとというのに俺を罵る声が街中に響き、焦りながら振り返ると愛おしい人が頬を膨らませて俺を睨んでいる。
K「何がバカなのさ~もう早く行かないと待ち合わせに遅刻だよ?」
盛大に罵られているというのに、なぜか甘い雰囲気のなか行われるこんなやり取りにニヤニヤしてしまう俺はもしかしたら究極のドMなのかもしれない。
T「もうやだ!カイルなんて知らない!!」
さっきまではご機嫌だったくせに、急にご機嫌斜めとなった俺の可愛い人のご機嫌を取るため、歩き進めた道をまた戻り膨らんだ頬にチュウとキスをする。
K「これでご機嫌治った?」
可愛いほっぺを撫でながら問いかけるとそのご機嫌はまだ直ってない様子。
K「もうなんでそんな機嫌悪いんだよ~今からみんなで思い出の公園に行くのに~ここでディープキスでもしろって言うの?もう~しょうがないな~一回だけだよ?」
そう言ってテオンくんの唇に近づくと、テオンくんの大きな手が俺の頬に飛んできて激痛が走る。
T「もう!!カイルのばぁかぁーーーーー!!そんなこと誰が言ったんだよ!!俺は手を繋いで欲しかっただけ!!もうカイルなんて知らない!!」
そう言ってテオンくんは俺を追い越して1人ドカドカと先を歩いて行くので、俺は痛みが走る頬を撫でながら慌てて走ってその背中を追いかけ、後ろから飛びつくようにして抱きしめる。
K「…可愛い。俺と手繋がなきゃ歩けないなんて可愛すぎる」
そう言ってチュウっと頬にキスをし少しご機嫌の直ったテオンくんの手を引いてみんなとの待ち合わせ場所に俺たちは向かった。
つづく
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件
神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。
僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。
だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。
子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。
ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。
指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。
あれから10年近く。
ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。
だけど想いを隠すのは苦しくて――。
こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。
なのにどうして――。
『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』
えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
くまさんのマッサージ♡
はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。
2024.03.06
閲覧、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。
2024.03.10
完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m
今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。
2024.03.19
https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy
イベントページになります。
25日0時より開始です!
※補足
サークルスペースが確定いたしました。
一次創作2: え5
にて出展させていただいてます!
2024.10.28
11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。
2024.11.01
https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2
本日22時より、イベントが開催されます。
よろしければ遊びに来てください。
手切れ金
のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。
貴族×貧乏貴族
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる