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43話 パーティーの前の悲劇
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あっという間に日は過ぎ、パーティー当日になった。運悪くセシリアスタは王宮に呼ばれてしまい、レティシアは一人で会場であるオズワルト伯爵邸に向かうこととなった。
今日はアティカに髪をアップに結って貰い、ラベンダー色のシース・ドレスに身を包んだ。髪飾りはお気に入りのセシリアスタから頂いた花の髪飾りに、魔石のペンダントをしている。
「本当に大丈夫ですか? お嬢様お一人で……」
不安そうに見つめるカイラとアティカに、レティシアは微笑んだ。
「大丈夫よ。前にも一度行ったことのある場所だし、迎えの馬車が来てくれるわ」
「もし、もし会場で何かありましたら、必ずオズワルト伯爵に頼ってください」
「ありがとう、アティカ」
心配してくれる二人に、レティシアは微笑む。こんなに心配されるとは思ってもいなかった。
「あ、来たわね。それじゃあ、行ってくるわ」
「お気を付けて」
迎えに来た馬車のキャリッジに乗り込み、レティシアはオズワルト伯爵邸へと向かった。
十五分後、ユグドラス邸に馬車が停まった。
迎えに来た筈の馬車が再び来たことに違和感を覚えたフットマンが尋ねると、レティシアの迎えに来たと言うのだ。
「はあ? お嬢様はもう迎えの馬車に乗っていきましたよ?」
フットマンにそう告げるカイラに、アティカは嫌な予感がした。アティカはフットマンに言葉を投げかける。
「急いでセシリアスタ様に伝えて」
「え、アティカさん?」
一体どういうことなのかさっぱり見当のつかないカイラに、アティカは叫ぶ。
「いいから! レティシアお嬢様が攫われたかもしれないの!」
馬車が走る道に違和感を覚えたのは、王都の外れへと向かっていると気付いてからだ。
「あの、オズワルト伯爵邸とは逆の方向ですが……」
御者台に座る御者に声を掛けるレティシア。だが、御者は無言で道を進み続ける。
(嫌な予感がするわ……)
急いでキャリッジから降りようとするが、外から鍵がかかっていて開けることも出来ない。
窓を覗くと、何時の間にか多くの人が馬車の周りを囲んでいた。
「っ!?」
知らない男たちが、馬車の中を覗き込んでいる。気味の悪さに、レティシアはキャリッジの真ん中に移動した。
暫く様子をみるしかない――。そう考え大人しくしていると、目的地に着いたのか、馬車が停車した。
「降りろ」
キャリッジのドアを開けられ、見たこともない男が命令してくる。ここは様子を窺って逃げるしかない。そう判断し、レティシアは指示に従った。目の前には古びた家屋が建っていた。そのまま男たちに囲まれながら進み、家屋の中に入る。瓦礫を退かすと、そこには鉄の扉があった。
「入れ」
言われるまま、開けられた鉄の扉を潜り地下へと進む。中は薄暗く、所々にあるたいまつだけが明かりだった。
中を進むと、奥に誰かが居るのに気付く。一体、誰が――。
「お久しぶりね、お姉さま」
「……スフィア」
目の前には、一ヶ月ぶりに会う家族の姿があった。
「あら、とってもお似合いよ? そのドレス、セシリアスタさまが用意してくださったの?」
「……」
何故だろう、スフィアの言葉に、憎しみとも恨みともとれる感情が含まれている気がする。レティシアはどうしてこんな所に家族が居るのか、この男達は何なのか考えだす。
「どうなんだよ! 答えなさいよ!」
「っ」
突然の怒声に、レティシアの体が強張る。そんなレティシアの姿に笑みを浮かべながら、スフィアは言葉を続ける。
「『不良品』の癖に、良いご身分よねえ? 魔道具なんて使ってセシリアスタさまを誑かしてさあ……」
「そんな、私はそんなこと……っ」
「してないなんて言わせない。そうじゃなきゃ、『不良品』のあんたが選ばれる筈がないでしょうが」
嫉妬に駆られた瞳で、レティシアを睨むスフィア。そんなスフィアに、ユノアは抱き締める。
「可哀想なスフィア……あんな『不良品』の所為で、ここまで心が病んでしまって……」
「お母さま……」
抱き締めるユノアに縋り付くスフィア。そんな二人の横を通り抜け、スルグがレティシアの前に立った。
「『不良品』が、私達のスフィアを泣かせるな!」
「っ」
瞬間、頬に強い衝撃が走る。口の中が血の味がする。スルグに殴られたのだと理解した。
「おいおい、商品に怪我させないでくれよ」
割り込んできた男が、スルグを宥める。スルグはまだ殴り足りない素振りをしていたが、息を吐き踵を返す。
「フン。そんな『不良品』、商品になるのか?」
「帝国では需要あるんですよ」
帝国、という言葉に、レティシアの表情が硬くなる。そんなレティシアを見て、スフィアは笑顔を向ける。
「良かったわね、お姉さま。あんたみたいな『不良品』でも、役に立つ所があるんですって!」
あはははは! と笑うスフィアに、レティシアは何も言えなかった。何故、こんなことになったのか――。
「迎えの奴らが来るまで、檻に入れておけ」
「はいはい」
スルグは男に指示し、レティシアを無理矢理立たせて檻に入れる。
「待って」
その直前、スフィアが止めに入り、レティシアの側に歩み寄る。ペンダントを取り、自身に着けた。
「か、返して!」
「はあ? なんで『不良品』の言うこと聞かなきゃなんないのよ。これはあたしが貰うわ。あんたには勿体ないからね」
手を伸ばすが、男に押さえられ取り返すことも出来ない。レティシアは涙ながらに叫んだ。
「それだけは返して! スフィア!」
叫んだ直後、殴られた頬に衝撃が再び走る。スフィアが平手打ちをしてきたのだと理解する。
「うるさいわね! これはもうあんたのじゃないの、私のものよ! 次騒いだら、その顔に一生残る傷跡つけるからね!」
そう言い残し、スフィアはスルグとユノアと共に地下から出て行く。檻に放り投げられ、レティシアは唇を噛み締めた。
「出してください!」
男にそう言うが、男は笑うだけだった。
「嬢ちゃん。商品を外に出す馬鹿はいねえよ」
その言葉に、周りにいた男達は爆笑しだした。レティシアは鍵のかけられた檻の柵を握り締めながら、目を伏せた。
(セシル様……)
ぎゅっと柵を握った手に、一粒の涙が落ちた。
今日はアティカに髪をアップに結って貰い、ラベンダー色のシース・ドレスに身を包んだ。髪飾りはお気に入りのセシリアスタから頂いた花の髪飾りに、魔石のペンダントをしている。
「本当に大丈夫ですか? お嬢様お一人で……」
不安そうに見つめるカイラとアティカに、レティシアは微笑んだ。
「大丈夫よ。前にも一度行ったことのある場所だし、迎えの馬車が来てくれるわ」
「もし、もし会場で何かありましたら、必ずオズワルト伯爵に頼ってください」
「ありがとう、アティカ」
心配してくれる二人に、レティシアは微笑む。こんなに心配されるとは思ってもいなかった。
「あ、来たわね。それじゃあ、行ってくるわ」
「お気を付けて」
迎えに来た馬車のキャリッジに乗り込み、レティシアはオズワルト伯爵邸へと向かった。
十五分後、ユグドラス邸に馬車が停まった。
迎えに来た筈の馬車が再び来たことに違和感を覚えたフットマンが尋ねると、レティシアの迎えに来たと言うのだ。
「はあ? お嬢様はもう迎えの馬車に乗っていきましたよ?」
フットマンにそう告げるカイラに、アティカは嫌な予感がした。アティカはフットマンに言葉を投げかける。
「急いでセシリアスタ様に伝えて」
「え、アティカさん?」
一体どういうことなのかさっぱり見当のつかないカイラに、アティカは叫ぶ。
「いいから! レティシアお嬢様が攫われたかもしれないの!」
馬車が走る道に違和感を覚えたのは、王都の外れへと向かっていると気付いてからだ。
「あの、オズワルト伯爵邸とは逆の方向ですが……」
御者台に座る御者に声を掛けるレティシア。だが、御者は無言で道を進み続ける。
(嫌な予感がするわ……)
急いでキャリッジから降りようとするが、外から鍵がかかっていて開けることも出来ない。
窓を覗くと、何時の間にか多くの人が馬車の周りを囲んでいた。
「っ!?」
知らない男たちが、馬車の中を覗き込んでいる。気味の悪さに、レティシアはキャリッジの真ん中に移動した。
暫く様子をみるしかない――。そう考え大人しくしていると、目的地に着いたのか、馬車が停車した。
「降りろ」
キャリッジのドアを開けられ、見たこともない男が命令してくる。ここは様子を窺って逃げるしかない。そう判断し、レティシアは指示に従った。目の前には古びた家屋が建っていた。そのまま男たちに囲まれながら進み、家屋の中に入る。瓦礫を退かすと、そこには鉄の扉があった。
「入れ」
言われるまま、開けられた鉄の扉を潜り地下へと進む。中は薄暗く、所々にあるたいまつだけが明かりだった。
中を進むと、奥に誰かが居るのに気付く。一体、誰が――。
「お久しぶりね、お姉さま」
「……スフィア」
目の前には、一ヶ月ぶりに会う家族の姿があった。
「あら、とってもお似合いよ? そのドレス、セシリアスタさまが用意してくださったの?」
「……」
何故だろう、スフィアの言葉に、憎しみとも恨みともとれる感情が含まれている気がする。レティシアはどうしてこんな所に家族が居るのか、この男達は何なのか考えだす。
「どうなんだよ! 答えなさいよ!」
「っ」
突然の怒声に、レティシアの体が強張る。そんなレティシアの姿に笑みを浮かべながら、スフィアは言葉を続ける。
「『不良品』の癖に、良いご身分よねえ? 魔道具なんて使ってセシリアスタさまを誑かしてさあ……」
「そんな、私はそんなこと……っ」
「してないなんて言わせない。そうじゃなきゃ、『不良品』のあんたが選ばれる筈がないでしょうが」
嫉妬に駆られた瞳で、レティシアを睨むスフィア。そんなスフィアに、ユノアは抱き締める。
「可哀想なスフィア……あんな『不良品』の所為で、ここまで心が病んでしまって……」
「お母さま……」
抱き締めるユノアに縋り付くスフィア。そんな二人の横を通り抜け、スルグがレティシアの前に立った。
「『不良品』が、私達のスフィアを泣かせるな!」
「っ」
瞬間、頬に強い衝撃が走る。口の中が血の味がする。スルグに殴られたのだと理解した。
「おいおい、商品に怪我させないでくれよ」
割り込んできた男が、スルグを宥める。スルグはまだ殴り足りない素振りをしていたが、息を吐き踵を返す。
「フン。そんな『不良品』、商品になるのか?」
「帝国では需要あるんですよ」
帝国、という言葉に、レティシアの表情が硬くなる。そんなレティシアを見て、スフィアは笑顔を向ける。
「良かったわね、お姉さま。あんたみたいな『不良品』でも、役に立つ所があるんですって!」
あはははは! と笑うスフィアに、レティシアは何も言えなかった。何故、こんなことになったのか――。
「迎えの奴らが来るまで、檻に入れておけ」
「はいはい」
スルグは男に指示し、レティシアを無理矢理立たせて檻に入れる。
「待って」
その直前、スフィアが止めに入り、レティシアの側に歩み寄る。ペンダントを取り、自身に着けた。
「か、返して!」
「はあ? なんで『不良品』の言うこと聞かなきゃなんないのよ。これはあたしが貰うわ。あんたには勿体ないからね」
手を伸ばすが、男に押さえられ取り返すことも出来ない。レティシアは涙ながらに叫んだ。
「それだけは返して! スフィア!」
叫んだ直後、殴られた頬に衝撃が再び走る。スフィアが平手打ちをしてきたのだと理解する。
「うるさいわね! これはもうあんたのじゃないの、私のものよ! 次騒いだら、その顔に一生残る傷跡つけるからね!」
そう言い残し、スフィアはスルグとユノアと共に地下から出て行く。檻に放り投げられ、レティシアは唇を噛み締めた。
「出してください!」
男にそう言うが、男は笑うだけだった。
「嬢ちゃん。商品を外に出す馬鹿はいねえよ」
その言葉に、周りにいた男達は爆笑しだした。レティシアは鍵のかけられた檻の柵を握り締めながら、目を伏せた。
(セシル様……)
ぎゅっと柵を握った手に、一粒の涙が落ちた。
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