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第二十一話

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「前でイッたね。次は後ろでイクところも見せて」

「まって…アーシュ…お腹ビクビクしてへんなのぉ」

アーシュの指がゆっくり体の内側を解して、柔らかくしていく。時折強く擦られれば達して感度が増した体はアーシュから与えられる刺激につぶさに反応し、腹の奥が痛いくらい疼く。

「中で感じて疼いてるんだね。可愛いよ。俺以外を考えられなくなるくらいもっと感じて」

「あっ…そこダメっ…またイッちゃう」

アーシュが中のある一点に触れると体を電流の様に快感が駆け巡る。後孔がアーシュの指を締め付けるのが自分でも分かった。

「ここ好きでしょ?発情期の時はここを触るだけでイッちゃうよね」

「知らなっ…あっ…やだぁ、僕ばっかり…アーシュと…あっ…一緒が、いいのぉ」

弱いところを責められ、無意識に腰が揺らめく。アーシュが欲しくて仕方なくて強請る様にアーシュの腰に足を絡めると、アーシュが驚いた顔をした後に欲情の色を強めて僕を見つめる。

「ヴィル、いつの間にこんなこと覚えたの?こんなに可愛いことさられちゃうと、理性が吹っ飛ぶんだけど」

アーシュは指を引き抜くと、僕の後孔にいきりたった屹立をあてがう。触れた先端からアーシュの熱を感じ、さらなる刺激を期待して後孔がきゅんきゅんとひくつく。

「アーシュ。はやくぅ…あ"っ…んあっ」

「きついね。ヴィル、痛むの?」

アーシュの屹立が僕の中に入り込むと圧倒的な質量と異物感に体が無意識に強張り、受け入れた部分は鈍く痛み目には涙が滲む。発情期の時に散々抱かれているはずなのに、何故体がこんなに強張るのか分からない。アーシュは気遣い僕の頬を撫でる。

「うっ…なんで」

「発情期以外でするの初めてだから、体がまだ慣れてないんだね。痛い思いをさせたくないから、なじむまでゆっくりするね」

「んっ…ふっ…ふあっ」

アーシュは強張る僕の体を撫でてから、僕にキスをする。舌を絡め、口腔を舐られたら、その感覚に夢中になっていると体から力が抜け始める。

「あっ…ふっ…おっきぃ」

アーシュがゆっくり腰を動かすと、痛みの中に微かな快感を感じる。全身の神経がそこに集中しているため中にあるアーシュの形がよく分かる。

「くっ…ヴィル、俺をきゅうきゅう締め付けてるの分かる?」

「聞かないで…あっ、やあっ…ひあっ」

アーシュを受け入れて広がっている後孔の入り口を指でなぞり聞かれると、羞恥で頭が沸騰そうになる。指で責めていた僕の弱い所を屹立で擦られれば、痛みを忘れるほどの快感が腹の奥から湧き上がり嬌声があがる。

「ヴィル、愛してるよ」

「あっ…んあっ…アーシュ、すきぃ。んっ…ふっ」

僕の体の変化に気づいたアーシュがピストンの速度を速めていく。グジュッグジュッとアーシュが腰を動かす度に結合部から淫靡な音が漏れる。
繋がっていることに心が喜び、体はもっとアーシュを感じようと無意識に締め上げる。それはさっきまでの体の強張りと違い、アーシュを受け入れもっと深く飲み込もうとする。

「あっ…はあっ…アーシュもおっ」

「俺も。ヴィルの中でイッていい?」

ゾワゾワとした快感が体の奥底から湧き上がり、足はガクガクと震え限界が近いことを悟る。アーシュの背中に回した手に力が入る。
僕の中にいるアーシュも質量を増していきドクドクと脈を打ち存在を主張していく。

「うんっ。…あっ…ひあっ…あぁっ」

「くっ」

体の熱がピークに達して、アーシュを強く締め上げると中にいるアーシュも熱を放つ。ドクドクとアーシュが中に出すのを感じながら、心の底で湧き上がるのは愛情なんて純粋なものでなくもっとどす黒い感情。

僕だけを見て。他の誰かに渡したくない。

「アーシュ、誰よりも愛してる。だからお願い、アーシュだけのものにして」

醜く渦巻く独占欲は胸のうちに仕舞い込んで、アーシュへの愛を囁いた。


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