スコア稼ぎ短編小説集

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    潤色。
    それは、灰色だが灰色ではない、橙系だが青黒い、はっきりとしない色。
    今の、僕の心の色。

「まーたそんなこと言ってんのー藍」
「紺……だって……」
「ポエマーか」

    二人で食べる朝食は、寂しい。
    仲が悪いワケでもケンカ中でも無いが、毎日一緒にいると、さすがに話題も尽きる。

「だから、彼女も誘えたらなーって」
「なるほど」

    モシャモシャと食パンを頬張る紺は

相手彼女がいいなら、いいんじゃなね?」

    と一言。

「ほんと!?」

    僕はガタンと席を立った。

「いーから、座って食べろ」

    まさかこうもあっさり許しが出るとは思っていなかった。僕の心は一瞬で輝きを取り戻す。

「じゃあ、彼女に予定、訊いてみるね」

    うきうきと携帯電話を取りだし早速電話をかけるか彼に、もう一緒に住めばいいのでは?    と提案しようか悩んだ紺であった。


- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


    紺と藍の話が多くなってます。全部代名詞で書くつもりだったのに、一回名前出しちゃったから、使わないと損かなって。
作者の脳内ではキレーに美化されてイケメン双子となっております。今後も特に容姿について書くことはないけど。
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