リアルモンスターズ

初めてのモンスター

まあ、あれですね。えっとすいません。近田さん。悪気はなかったんです。

もういいですから思い出させないでください。本当に最低です。

まあ、あれですね。お詫びとしてはあれですけど空いてる部屋使っていいんで落ち着くまでここにいて良いですからゆっくりしていってください。

何企んでるですか。部屋に監視カメラでも付けて盗撮する気ですか。

何も企んでないよ。いい加減信用してくださいよ。

ところで、近田さん。先程の話しだと異世界に迷い込み金も持ってないようですね。

若い女性が一人お金もなく生活するのは大変でしょうからどうですかね。

帰れる様になるまでここの研究員として働いてみませんか。お金も出しますし。研究員と言っても別に難しい事はお願いしないのでどうですか。

そうですね。こちらとしてもただで泊めてもらうのも悪いですし、しばらくの間ここで働きます。これからよろしくお願いします。

いえいえ。こちらこそ。そうだ。じゃあ。さっそく。この生物の生態データを集めたいからこの生物を君にあげるから観察して記録を取ってこっちに渡してね。

そう言うと奥多摩は四角いキューブ状の物体を回した。

すると、中から、子犬ほどの大きさの猫の頭とウサギの頭半分ずつの頭の頭が3つも付いた猫の胴体の明らかに人の手によって作られたかの様な奇妙な生物が出てきた。
その生き物はこっちを見てクギュウウと鳴いた。

あなたって人は動物を実験に使ってキメラを生み出すなんてこのマッドセイエンテイスト
。

違うんです。これは元からこうゆう生き物で。

そんなわけないでしょう。

こうして、私は初めてモンスターを手に入れたのだった。