学校の七不思議（笑）

地獄の雄叫び

これは、とある田舎の高専で起きた学校の怪談にまつわる物語である。

それは、今から半年前の夏休みに私が部活の合宿で校舎に泊まり込んでいた時の事だった。その当時私はロボット開発部に所属しており、大会が近かったため、徹夜で作業をすることなんてざらにあった。

そんななか、深夜に作業をしていた私は急にトイレに行きたくなり、部室を出て明かりのついていない真っ黒な廊下に出た。

私は思わず、部室に帰りたくなった。なぜなら、電気をつけようにもこの暗闇を通って、トイレの横にある壁にあるスイッチを押さなければならないし、トイレに行くにはこの暗闇を通らなければならないからだ。

私はビビリながら、真っ暗な廊下を進んで行った。

すると、トイレの奥からヴォォと言う叫び声の様な声が聞こえて来た。

私はその声を聞いた瞬間、そのトイレに関するある噂を思い出した。

トイレの一番奥の個室は深夜になると地獄と繋がり亡者の雄叫びが聞こえると言う噂だ。

さらに、この話には続きがあり、その雄叫びを聞いたものは亡者に地獄に連れて行かれてしまう。

俺はビビって部室に帰ろうと思ったが、もう限界だった為、走ってトイレに入った。

トイレの中の個室からははっきりとうめき声が聞こえてきた。

俺はすぐにトイレをすませて手を洗い、トイレから出ようとした。

その時だった。うめき声が止み、トイレの奥の個室のドアが開いた。

なかから、何と、ぼろぼろにやつれた亡者の様な男が出て来た。

俺は恐怖のあまりその場で固まってしまった。

すると、ボロボロにやつれた男は俺にこう言った。

「おう。ちょうどいい所にいたな。田奥。今、研究がほんと忙しくってな。それに、ワシも体調崩してボロボロで時間がないんだ。少しでいいから手伝ってくれ。」

こうして、俺は亡者に地獄へと連れて行かれたのだった。