真夜中の学校

その殺意有効活用しませんか。『とある人物の日記』

某年　10月30日

私は遂に噂の真相のごく一部に辿りついた。
巷で話題になっている自殺者支援サービス。その噂には実は続きがあった。世の中に不満があり殺意の高い人物には一通のメールが突然届きとある人物への殺しの依頼が来ると言う。

しかも、そのメールは7日以内に返事をしないと今度は自分がターゲットになってしまうと言う。

殺意応援キャンペーンあなたの殺意有効活用しませんか？日々の仕事や学校や家庭でストレスを溜めて爆発しそうなそこのあなた。その殺意有効活用しませんか。

今のあなたの殺意を必要とする可哀想な人達生きる屍達を救いませんか。

自分で死ねこともできない生にしがみつく亡霊共の背中を少し押してやるだけの簡単なお仕事です。

成功報酬は仕留めた相手から以下の4つのうち1つを選んで貰い受け取る事ができます。

1全財産
2社会的地位
3身体
4経験能力才能

遠慮する事はございません。どうせ捨てるつもりだったものです。ありがたく有効活用してあげて下さい。

どうです。悪い話しじゃないでしょう。

おっと。私とした事が大切なルールを忘れてました。

ターゲットを仕留める際は必ずターゲットが指定した殺し方で仕留める事。制限時間は朝日が登るまで。仕留められなかったり、顔を見られたら失格です。

少しでも気になった方はこのボタンをクリック。

さあ、迷える魂に救済を。

そして、何故か自殺者支援サービスの謎を追っていた私にもこのメールは届いた。
突然、こんなメールが来たら普通は無視するだろう。

だが私は普通じゃない。私は迷わずボタンをクリックした。