悟れ免許合宿

ビッグバン

文字の大きさ
上 下
1 / 7

悟りor地獄 入学試験

しおりを挟む
気がつけば俺は見たこともない荒れ果てた岩場に白装束に裸足で立っていた。辺り一面に炎が燃え人が焼かれて叫んでいる。
炎に焼かれずに、生き残っている人間は15人ほどで炎と人との距離は人二人ぶんくらいとそれほど空いてない。
そして炎の勢いはどんどん強くなり、自分がいる方まで迫って来た。 
地面が熱くなり、裸足の足を焼いていく、そんなか俺は身長が高かったのが役立ち炎の外に道があることに気づいた。そんな時だった。俺は後ろから誰かに押され炎に飲み込まれた。 
おれは思わず叫び声をあげた。「ワアチッレテ」(暑い)。
その時、俺の滑舌の悪さと周りの人間の都合のいい解釈が加わり、周りの人間に渡れと伝わったのだ。それを聞いた周りの人間は我先にと俺を踏みつけながら炎の外に逃げていく。
そんななか俺を炎の中から救い出そうと戻って来た奴らがいた。
うつ伏せになっていて、姿は見えないが足音と声で彼らの存在を感じとった。
外国人の様なイントネーションのづれた日本語で一人の男が俺によびかけている。
「アナタノオノレノンミウォカエレミナイコウドゥニカントウシマシタ」。「アナタニワタシタチタスケレタ」。
「コンドハワタシタチバンデス」。

とそう言うとその男は私を炎の中から取り上げた。俺は感動して生きようと決意した。朦朧とする意識の中で俺は俺の体で燃えている炎を叩きながら俺に呼びかける野太い声で呼びかけるオカマの様な声が聞こえてきた。
「ちょっとそこのあなたしっかりなさーい。せっかく運命の人に会えたのにこんなとこでお別れはないじゃない。間違いないわ。あなたこそアタシの運命の相手烈火の中から身を挺してアタシを守ってくれた時そうかんじたの。
元気になったらアタシが性別を超越した愛というものを教えてあ げる。」
その時俺は薄れゆく意識の中でこれが女だったらどれだけ嬉しいことかとなぜ発の告白をおっさんに奪われなければならないのか、元気になっても地獄じゃねえかと絶望した。そして、炎ない安全な場所に着いたのか、俺は地面に降ろされた。そして、俺に対して呼びかける声がまた聞こえてきた。
今度はオッさんでもなく、外国人でもない、高い女の声だった。「オイ、しっかりしろ、オッさん、礼のひとつもできずにしなれたら、私の人生最大の恥だ、しっかりしろ」。
俺はこれを聞いて、俺は感謝の気持ちと同時に初対面の人間におっさんと間違われる自分の外見を哀しんだ。
確かに俺は太っている。
中年太りと言われるぐらいに、そして、顔立ちもおっさん顔で声も低く、確かにどこをとってもおっさんであるだか、改めて言われると傷ついてしまった。
そのとき、一瞬気が緩んだのか、気を失ってしまった。
気が付くと俺は心臓マッサージをうけ人工呼吸をされている。
目を閉じているのでわからないが、おそらく、俺をおっさんと呼んでいた彼女だろう思った。
なんだかんだ言いながら俺に惚れてるんだなと期待しながら俺は目を開けた。
しかし、現実は非情だった。
目を開けるとそこにはヒゲ面が俺とキスをしていた。
俺はファーストキスを奪われたショックで再び気を失ってしまった。そこに天から声が聞こえてきた。
「とりあえず、入学試験クリアおめでとう」。
しばらく声のする方向を見ていると天から金色に光るパンチパーマのオッサンが降りてきた。
そして「詳しい話は上でしょうか」と言うと俺たちを連れ去ってしまった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

もう死んでしまった私へ

ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。 幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか? 今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!! ゆるゆる設定です。

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

悪役令嬢は永眠しました

詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」 長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。 だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。 ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」 *思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m

【完結】7年待った婚約者に「年増とは結婚できない」と婚約破棄されましたが、結果的に若いツバメと縁が結ばれたので平気です

岡崎 剛柔
恋愛
「伯爵令嬢マリアンヌ・ランドルフ。今日この場にて、この僕――グルドン・シルフィードは君との婚約を破棄する。理由は君が25歳の年増になったからだ」  私は7年間も諸外国の旅行に行っていたグルドンにそう言われて婚約破棄された。  しかも貴族たちを大勢集めたパーティーの中で。  しかも私を年増呼ばわり。  はあ?  あなたが勝手に旅行に出て帰って来なかったから、私はこの年までずっと結婚できずにいたんですけど!  などと私の怒りが爆発しようだったとき、グルドンは新たな人間と婚約すると言い出した。  その新たな婚約者は何とタキシードを着た、6、7歳ぐらいの貴族子息で……。

処理中です...