異世界から見たら現実世界は異世界だよね

日常生活編

突然の出会い

「え？」

休日の夕方、コンビニに来た相原 桂(あいはら けい)は薄紫のワンピースのような服を着た少女と出会う。
髪は真っ白く長い。
その瞳は赤く、興味津々そうに......成人向け雑誌コーナーで立ち読みをしていた。

桂はその少女に近づき、雑誌を取り上げる。
「あぁ！何をする！」
こういう雑誌は子供が読むものではない。

「なぁ、お母さんはどこにいる？」
しゃがんで少女と目の位置を合わせてやる。
少女はむぅと口を膨らませ、こちらを睨んでいる。

桂は、はぁ...とため息をつき、もう一度問いかける。
「お母さんは？またはお父さん。いないの？」
「....だ..れ..」
「...ん？」
少女が何を言ったのか聞き取れなかった。

「だまぁれぇー！」
大声でそう言うと少女は桂の顔面に向かってパンチを繰り出す。
「はぶっ！」
モロにパンチを受けた桂はたたらを踏み、鼻を抑える。

「な、何？！」
殴られたことが意味不明。桂は目を丸くして少女を見る。
はぁ、はぁ、と肩で息をする少女は、さらに続ける。
「母さんと、父さんは死んだぁ！」
「！？」
桂はまさかの返答に言葉を失った。