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○月×日『イケナイこと』★
しおりを挟む矢野くんは、僕が思っていたより僕から目を離さなかった。
登下校はもちろん、移動教室だって一緒だ。
トイレに行くのにだってついてくる。
「……昂平くん、授業……」
「いいだろ、少しくらい」
こうしてトイレについて来る時は大抵個室でイケナイことをする。
というより、矢野くんが一方的にシたがる。
こういった狭い場所に興奮するのかな…
「最後までシねぇから…」
矢野くんが僕を便器の上に座らせて、僕のズボンと下着を膝まで脱がせる。
僕の脚を持ち上げて、晒された局部に顔を突っ込んでくる。
「あぁ……っ」
個室に自分のいやらしい声が響いて、慌てて手のひらで口を塞いだ。
「ゃ、ぁ、昂……くん…っ」
ブンブンと首を振って嫌々して見せるけど、矢野くんは頭を上げてはくれなかった。
「んっ」
お尻に指が挿入される。
……最後までシないって言ったのに。
矢野くんの指がグチュグチュと音を立てて解してくる。
「…ぃ、ちゃう……ィく…んっ」
気持ちいいのメーターが振り切れそうだ。
「……いけよ」
矢野くんが少し顔を上げてからそう言って、僕の勃起してはち切れそうなソレを口に含んだ。
「んんっ」
急に温かい口内に包まれて、僕の腰が震えた。
ビクビクと痙攣が止まらない。
全部矢野くんの口の中に出してしまった。
「ぁぁ……」
おしりの中で締め付けてた矢野くんの指がゆっくり抜かれる。
「良かったか?」
矢野くんが僕のから口を離して顔を上げる。
濡れた唇を赤い舌でペロリと舐めて、僕を見下ろす。
「ぅん……」
僕が素直に頷くと、矢野くんは満足したように微笑む。
そして僕のスボンと下着を整え出す。
「ぇ、昂平くん……?」
「最後までシないっていったろ?」
「で、でも……」
思わず、僕の服を整える矢野くんの手を掴む。
もう、挿れて欲しくて仕方ない。
矢野くんだって……
ズボンの上からでも見てわかるくらい苦しそうにしてる。
「ゆず、」
我慢できなくなって、僕が矢野くんの前にしゃがんで、ズボンのベルトに手をかけると、矢野くんが僕の手を止める。
「シなくていいから。」
矢野くんは僕が口でするのを嫌がる。
……たぶん、前に1度無理矢理僕の口を使った時のことを気にしているからだ。
あの時も確かトイレだった。
苛立った矢野くんに思いっきり口内を突かれて射精され、僕は大泣きしながら盛大に便器に吐いてしまった。
「大丈夫だよ?」
僕がこう言っても、矢野くんは絶対させてくれない。
「じゃあ、こっち…」
矢野くんが整えてくれたズボンと下着を、自分で脱ぐ。
また便器に腰掛けて、大きく脚を開くと、矢野くんがズボンの前を寛げて、僕のと比べ物にならない大きさのソレを自分の手で数回扱いてから、僕のお尻の割れ目に擦り付ける。
「ぁ、あ……早く……」
挿れてほしい。
「早く?」
矢野くんが僕のお尻に擦り付けながらいじわるな顔をする。
矢野くんは僕に言わせたいんだ。
わかってる。
矢野くんのネクタイを掴んで、引き寄せる。
「もぉっ、シていいからっ、早くっ」
なるべく小声で叫ぶと、矢野くんが吹き出すように笑う。
「ゆずがそこまで言うなら」
矢野くんが満面の笑みで僕の体を抱きしめてくる。
矢野くんなりに僕を大事にしてくれてるんだ。
先日の将平くんとの話の中で、矢野くんの気持ちも聞くことができた。
……話し合うことって、大事なんだな。
これからは、行動する前にもっと話し合わないと。
矢野くんの体を抱きしめ返しながら、強くそう思った。
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