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11 何がおこっているんだ(ギルバートside)

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 俺はギルドに駆け込んだ。
受付には女が二人と、さっきはいなかった昔なじみのドイルがいたので、迷わずドイルのいる受付に手紙がないか聞く。

「俺当てにレイから手紙が預けられているはずだ。出してくれ」
「確かに私がお預かりしました。少々お待ちください」

奥の部屋に入っていく。イライラしながら受付で待つと、受付の奥に座っていた女、確かマリーとかいうやつが近づいてきた。

「ギル。また来てくれたのね。これから私上がりだからお茶でもどう?」

なれなれしく腕につかまろうとしてくるので、軽く振り払う。

「今はそんな暇はない。ほかを当たってくれ」

 ますますイライラとしながら待っているとやっと出てきた。

「ギルバート様、申し訳ありません。確かに私がお預かりしたのですが、保管庫に見当たらないため、ほかの職員にも確認いたします。こちらの不手際で申し訳ございません。改めてご連絡させていただいてよろしいでしょうか」

「はぁ?なんで見当たらないんだ」

「職員のみ開けられる保管庫なのですがその中に見当たらず、ギルマスに報告して必ずご連絡させていただきます」

大事なレイからの手紙をなくすだと!怒りがこみ上げ、殺気が一気にあふれ出す。

 「なんで大事なものがなくなるんだ!今すぐ確認しろ!」

 「はい!ただいま」

年配の受付はギルマスの部屋に飛び込んでいった。

 話を聞いたギルマスのモーリスは、急いで1階に降りて急いでギルバートのもとへ駆けよった。

「ギルバート落ち着け。殺気を押さえろ。確かにレイからの手紙を預かったことは確認している。早急に見つけるから、それまで茶でも飲んで待っていてくれ!」

ギルマスの部屋に案内されてソファーに座ると副ギルマスが俺の前に茶を置くとそそくさと部屋を出て行った。

 
「一時ギルドは閉鎖する。今いる冒険者たちは受付を済ませたら速やかに建物から出てくれ」

今いる冒険者たちの受付を済ませ、ギルドと酒場の敷居を閉鎖した。
そして職員をすべてホールに集めた。

「ここに入れて書類の保管庫のカギを持っているのは受付の職員のみだ。ここに確かにドイルがレイから手紙を一通ギルバート宛に預かったと記録がある。渡された記録はないが、手紙はない。お前たちに心当たりはないか。もし探しても見つからなかった場合、俺一人の首で許されるならまだいいが、お前らも生きて帰れないかもしれんからな」

 モーリスが受付職員を見回すと、顔色を青くしてガタガタと震えている。マリーに目が留まる。

「マリー、お前は何か心当たりがあるのか」

モーリスが声をかけると、飛び上がって驚いた。

「・・い・・いいえ・・・何も・・」

「大丈夫か?さっきギルバート様の近くにいたんで殺気にやられて具合が悪いのではないのか?」

ドイルは娘と同い年のマリーに心配そうに話しかけたが、マリーはますます震えがひどくなっていた。
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