上 下
9 / 10

10 何がおこっているんだ 2(ギルバートside)

しおりを挟む
俺は何のことだかわからず状況が飲み込めずレイの家の前で呆然と立ち尽くしていた。俺の女ってどういうことだ?なんでレイは街を出て行ったんだ?
わからない。いったいどうなってるんだ。俺がいない間に何があったんだ?
とりあえず事情を知っていそうなジョージさんの家のドアをノックすると、ナナさんが出てきてくれた。

「俺がいない間に何があったのか知っていたら教えてください」

ナナさんに頭を下げる。とにかくレイの情報が欲しい。

「レイチェルさんのお葬式の日にリリアナとミシェルって女二人で来て、底レベル冒険者のレイちゃんがS級のあなたに付きまとって迷惑しているから、今後は付きまとうなだとか。あまりにもひどい言い草だったからうちの人が止めに入ったらおとなしく帰って行ったけど。その前からちょくちょく嫌がらせをされていたんでしょうね」
「俺に女はいないよ。さっきもジョージさんに言われたけど・・・。」

「ギルドの受付の女も、あなたとパーティーを組んだことある女はすべてあなたと関係があるって、私たちでさえそんな噂を聞くくらい、この街ではみんなが知っていることよ。それに本人たちが言っていたから。あなたは遊びのつもりなんでしょうけどね。あまり感心しないけれど。レイちゃんはあなたやあなたの彼女たちに迷惑かけて申し訳ないって、直接あなたに誤れないからってギルドに手紙を預けて行ったはずだけど。レイちゃんは何も悪くないのに。あの子は優しいからね。もうあの子のことはそっとしておいてあげて」

 そう言ってナナさんは冷たい目で俺を見て、ため息をついて家の中に入っていた。

俺は昔から女は嫌いだ。一緒に仕事をするが仕事仲間としか思っていない。
そもそも物心つくころからレイ以外の人間に興味はない。

レイに危害を加えていたやつらがいるのを知り、腸が煮えくり返る。それにさっきギルドに行ったときは手紙の件は言われなかった。
何が起こっているのかはっきりさせてレイの誤解を解かなければと俺は急いでギルドへ向かった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

さむいよ、さみしいよ、

moka
BL
僕は誰にも愛されない、、、 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 人を信じることをやめた奏が学園で色々な人と出会い信じること、愛を知る物語です。

私の庇護欲を掻き立てるのです

まめ
BL
ぼんやりとした受けが、よく分からないうちに攻めに囲われていく話。

前世である母国の召喚に巻き込まれた俺

るい
BL
 国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。

蔑まれ王子と愛され王子

あぎ
BL
蔑まれ王子と愛され王子 蔑まれ王子 顔が醜いからと城の別邸に幽閉されている。 基本的なことは1人でできる。 父と母にここ何年もあっていない 愛され王子 顔が美しく、次の国大使。 全属性を使える。光魔法も抜かりなく使える 兄として弟のために頑張らないと!と頑張っていたが弟がいなくなっていて病んだ 父と母はこの世界でいちばん大嫌い ※pixiv掲載小説※ 自身の掲載小説のため、オリジナルです

どうやら手懐けてしまったようだ...さて、どうしよう。

彩ノ華
BL
ある日BLゲームの中に転生した俺は義弟と主人公(ヒロイン)をくっつけようと決意する。 だが、義弟からも主人公からも…ましてや攻略対象者たちからも気に入れられる始末…。 どうやら手懐けてしまったようだ…さて、どうしよう。

生徒会長親衛隊長を辞めたい!

佳奈
BL
私立黎明学園という全寮制男子校に通っている鮎川頼は幼なじみの生徒会長の親衛隊長をしている。 その役職により頼は全校生徒から嫌われていたがなんだかんだ平和に過ごしていた。 しかし季節外れの転校生の出現により大混乱発生 面倒事には関わりたくないけどいろんなことに巻き込まれてしまう嫌われ親衛隊長の総愛され物語! 嫌われ要素は少なめです。タイトル回収まで気持ち長いかもしれません。 一旦考えているところまで不定期更新です。ちょくちょく手直ししながら更新したいと思います。 *王道学園の設定を使用してるため設定や名称などが被りますが他作品などとは関係ありません。全てフィクションです。 素人の文のため暖かい目で見ていただけると幸いです。よろしくお願いします。

主人公は俺狙い?!

suzu
BL
生まれた時から前世の記憶が朧げにある公爵令息、アイオライト=オブシディアン。 容姿は美麗、頭脳も完璧、気遣いもできる、ただ人への態度が冷たい冷血なイメージだったため彼は「細雪な貴公子」そう呼ばれた。氷のように硬いイメージはないが水のように優しいイメージもない。 だが、アイオライトはそんなイメージとは反対に単純で鈍かったり焦ってきつい言葉を言ってしまう。 朧げであるがために時間が経つと記憶はほとんど無くなっていた。 15歳になると学園に通うのがこの世界の義務。 学園で「インカローズ」を見た時、主人公(?!)と直感で感じた。 彼は、白銀の髪に淡いピンク色の瞳を持つ愛らしい容姿をしており、BLゲームとかの主人公みたいだと、そう考える他なかった。 そして自分も攻略対象や悪役なのではないかと考えた。地位も高いし、色々凄いところがあるし、見た目も黒髪と青紫の瞳を持っていて整っているし、 面倒事、それもBL(多分)とか無理!! そう考え近づかないようにしていた。 そんなアイオライトだったがインカローズや絶対攻略対象だろっ、という人と嫌でも鉢合わせしてしまう。 ハプニングだらけの学園生活! BL作品中の可愛い主人公×ハチャメチャ悪役令息 ※文章うるさいです ※背後注意

王道学園にブラコンが乗り込んでいくぅ!

玉兎
BL
弟と同じ学校になるべく王道学園に編入した男の子のお話。

処理中です...