13 / 22
13 ゴブリンダンジョン
しおりを挟む
依頼と狩りを終えて町に戻ってきた俺たちは、早速ギルドに向かう。
そして、依頼のコボルト50匹の討伐証明と魔石を提出し、精算する。
報酬は400レニー。
1人133レニーとなった。
あまり1レニーは今度打ち上げする時に使う。
それから、課金貨を稼ぐために狩ったモンスターの素材と魔石の売却。
ゴブリン、コボルト、オークの他に、なんと今回はグーロという犬のような体に猫のような顔のモンスターを倒した。
四足の獣型で、素早く動き回り、鋭い爪に強靭な顎でかなり苦戦した。
アグニオが居なかったら絶対に大怪我をしていたと思う。
このモンスターはなんと、課金貨21枚も落とした。
これらのモンスターの素材と魔石の買取額は、539レニー。
グーロの爪と魔石が結構高く売れたのだ。
毛皮もあまり傷がない綺麗な状態なら、600レニーになっていたと職員に言われた・
このお金も3人で分けて179レニー。
余りの2レニーはさっきの1レニーと合わせると3レニーになるから、1人1レニーずつ分けた。
この日の稼ぎは1人313レニー。
町の人の1ヶ月の収入分を稼いだことになる。
「明日はどうする?」
「う~ん」
俺の問いかけにワーフは考える。
「結構稼いだし、明日はお休みにする?
連日だと流石に疲れちゃうと思うし」
死と隣合わせの常に緊張がつきまとうから、精神的疲労は馬鹿に出来ない。
だから、休息日は重要だ。
「じゃあ明日はお休みにすることにして、明後日はどうする?」
俺とアグニオに聞くワーフ。
「それならダンジョンに行ってみない?」
アグニオはそう提案した。
「ダンジョンかぁ……。
俺たちにはまだ早いと思うよ?
ハルは冒険者になったばっかりだし」
「あ、そっか……結構戦い慣れてるから忘れてたよ」
「ダンジョンあるの?
たくさんモンスターが出てきたり、お宝があったりする?」
「そうだよ。
ダンジョンにはダンジョンモンスターって言って、ダンジョンでしか生きれないモンスターが居るんだよ。
たくさんのモンスターが待ち構えていて奥にはお宝があったりする。
一攫千金を狙ってる冒険者はダンジョンの方に行きやすいね」
ワーフが答える。
「へぇ~!!
この町の近くにもダンジョンはあるの?」
「あ~この町の近くのダンジョンはゴブリンしか現れないダンジョンだから人気が無いんだよね。
お宝もあんまり出てこないし、階層も浅いからね……」
残念そうなアグニオ。
「良いじゃん!!
ゴブリンダンジョン行ってみようよ!!」
「まぁ……ゴブリンダンジョンならそんな危なくないし、ハルには丁度いいのかな?
それじゃあ明後日はゴブリンダンジョンに行ってみようか」
ワーフは納得し、予定は決まった。
それぞれが帰路につき、1日の休みを経て冒険者ギルドで待ち合わせをする。
先に来ていたワーフに挨拶をした。
「おはよ~。
ワーフは昨日何してたの?」
「おはよう!
俺は武器屋でいい武器がないか探してたよ。
ハルは?」
「俺はずっとごろごろしてた~」
雑談をしてまだ来ていないアグニオを待ってると、少しして小走りでやってきた。
「お、お待たせ!!
待たせてごめんね」
はあはあと息を切らしながら謝るアグニオ。
「大丈夫?
少し休んでいこうか」
「ありがとう……ふぅ……もう大丈夫だよ」
ワーフの気遣いに息を整えて礼をするアグニオ。
集まったという事で、早速ゴブリンダンジョンに向かう。
ダンジョンに到着するまでの間、和気あいあいと雑談をする。
「アグニオは昨日何してたの?」
「昨日は食べ歩きをしてたよ。
お金があるとついついお店に入ってたくさん食べちゃうんだよね……」
俺の問に苦笑いしながら答えるアグニオ。
「なんとなく分かる。
俺もお金があると欲しいものとかバンバン買ってついつい使っちゃうんだよね~。
なんとなく聞くけど、お金はどれぐらい残ってる?」
「…………54レニー」
すごく言いづらそうにボソッと答えた。
俺とワーフは顔を見合わせ、なんだかアグニオらしいなと思って面白くて笑ってしまった。
それにつられて照れくさそうに笑うアグニオだった。
道中遭遇するゴブリンなどのモンスターを倒し、課金貨を稼ぎながらダンジョンの前に到着する。
場所は森の中腹にある洞窟。
丁度3人が並んで入れそうなぐらいの入り口で、奥は暗くてよく見えない。
「この洞窟がダンジョン?」
「そうだよ。
見てて」
ワーフは地面に落ちている小石を拾うと、洞窟の中に投げた。
すると、小石が洞窟の入り口に入った瞬間、空間が波打つ。
「向こうはダンジョン空間になっていて、外からじゃ中は見えないし、中からも外が見えない。
こっちとは完全に隔たれてる特殊な空間になってるんだよ」
「へぇ~!!
そうなってるんだ」
俺が感心していると、ワーフは入り口を通って中に入る。
中に入ったワーフは消えた。
アグニオも続いて中に入り、最後は俺の番。
好奇心に駆られて思わず尻尾が揺れる。
ワクワクしながら中に入った。
入り口を通り抜けると、すぐそこにワーフとアグニオが待っていた。
さっき言っていた通り、中から外を見ることは出来ない。
入り口の向こうは暗闇になっていた。
そして、ダンジョンの中は結構な広さがあり、壁にいくつもの通り穴がある。
その通り穴の向こうからグギャギャとゴブリンの鳴き声が聞こえた。
そして、依頼のコボルト50匹の討伐証明と魔石を提出し、精算する。
報酬は400レニー。
1人133レニーとなった。
あまり1レニーは今度打ち上げする時に使う。
それから、課金貨を稼ぐために狩ったモンスターの素材と魔石の売却。
ゴブリン、コボルト、オークの他に、なんと今回はグーロという犬のような体に猫のような顔のモンスターを倒した。
四足の獣型で、素早く動き回り、鋭い爪に強靭な顎でかなり苦戦した。
アグニオが居なかったら絶対に大怪我をしていたと思う。
このモンスターはなんと、課金貨21枚も落とした。
これらのモンスターの素材と魔石の買取額は、539レニー。
グーロの爪と魔石が結構高く売れたのだ。
毛皮もあまり傷がない綺麗な状態なら、600レニーになっていたと職員に言われた・
このお金も3人で分けて179レニー。
余りの2レニーはさっきの1レニーと合わせると3レニーになるから、1人1レニーずつ分けた。
この日の稼ぎは1人313レニー。
町の人の1ヶ月の収入分を稼いだことになる。
「明日はどうする?」
「う~ん」
俺の問いかけにワーフは考える。
「結構稼いだし、明日はお休みにする?
連日だと流石に疲れちゃうと思うし」
死と隣合わせの常に緊張がつきまとうから、精神的疲労は馬鹿に出来ない。
だから、休息日は重要だ。
「じゃあ明日はお休みにすることにして、明後日はどうする?」
俺とアグニオに聞くワーフ。
「それならダンジョンに行ってみない?」
アグニオはそう提案した。
「ダンジョンかぁ……。
俺たちにはまだ早いと思うよ?
ハルは冒険者になったばっかりだし」
「あ、そっか……結構戦い慣れてるから忘れてたよ」
「ダンジョンあるの?
たくさんモンスターが出てきたり、お宝があったりする?」
「そうだよ。
ダンジョンにはダンジョンモンスターって言って、ダンジョンでしか生きれないモンスターが居るんだよ。
たくさんのモンスターが待ち構えていて奥にはお宝があったりする。
一攫千金を狙ってる冒険者はダンジョンの方に行きやすいね」
ワーフが答える。
「へぇ~!!
この町の近くにもダンジョンはあるの?」
「あ~この町の近くのダンジョンはゴブリンしか現れないダンジョンだから人気が無いんだよね。
お宝もあんまり出てこないし、階層も浅いからね……」
残念そうなアグニオ。
「良いじゃん!!
ゴブリンダンジョン行ってみようよ!!」
「まぁ……ゴブリンダンジョンならそんな危なくないし、ハルには丁度いいのかな?
それじゃあ明後日はゴブリンダンジョンに行ってみようか」
ワーフは納得し、予定は決まった。
それぞれが帰路につき、1日の休みを経て冒険者ギルドで待ち合わせをする。
先に来ていたワーフに挨拶をした。
「おはよ~。
ワーフは昨日何してたの?」
「おはよう!
俺は武器屋でいい武器がないか探してたよ。
ハルは?」
「俺はずっとごろごろしてた~」
雑談をしてまだ来ていないアグニオを待ってると、少しして小走りでやってきた。
「お、お待たせ!!
待たせてごめんね」
はあはあと息を切らしながら謝るアグニオ。
「大丈夫?
少し休んでいこうか」
「ありがとう……ふぅ……もう大丈夫だよ」
ワーフの気遣いに息を整えて礼をするアグニオ。
集まったという事で、早速ゴブリンダンジョンに向かう。
ダンジョンに到着するまでの間、和気あいあいと雑談をする。
「アグニオは昨日何してたの?」
「昨日は食べ歩きをしてたよ。
お金があるとついついお店に入ってたくさん食べちゃうんだよね……」
俺の問に苦笑いしながら答えるアグニオ。
「なんとなく分かる。
俺もお金があると欲しいものとかバンバン買ってついつい使っちゃうんだよね~。
なんとなく聞くけど、お金はどれぐらい残ってる?」
「…………54レニー」
すごく言いづらそうにボソッと答えた。
俺とワーフは顔を見合わせ、なんだかアグニオらしいなと思って面白くて笑ってしまった。
それにつられて照れくさそうに笑うアグニオだった。
道中遭遇するゴブリンなどのモンスターを倒し、課金貨を稼ぎながらダンジョンの前に到着する。
場所は森の中腹にある洞窟。
丁度3人が並んで入れそうなぐらいの入り口で、奥は暗くてよく見えない。
「この洞窟がダンジョン?」
「そうだよ。
見てて」
ワーフは地面に落ちている小石を拾うと、洞窟の中に投げた。
すると、小石が洞窟の入り口に入った瞬間、空間が波打つ。
「向こうはダンジョン空間になっていて、外からじゃ中は見えないし、中からも外が見えない。
こっちとは完全に隔たれてる特殊な空間になってるんだよ」
「へぇ~!!
そうなってるんだ」
俺が感心していると、ワーフは入り口を通って中に入る。
中に入ったワーフは消えた。
アグニオも続いて中に入り、最後は俺の番。
好奇心に駆られて思わず尻尾が揺れる。
ワクワクしながら中に入った。
入り口を通り抜けると、すぐそこにワーフとアグニオが待っていた。
さっき言っていた通り、中から外を見ることは出来ない。
入り口の向こうは暗闇になっていた。
そして、ダンジョンの中は結構な広さがあり、壁にいくつもの通り穴がある。
その通り穴の向こうからグギャギャとゴブリンの鳴き声が聞こえた。
11
お気に入りに追加
486
あなたにおすすめの小説
謎の能力【壁】で始まる異世界スローライフ~40才独身男のちょっとエッチな異世界開拓記! ついでに世界も救っとけ!~
骨折さん
ファンタジー
なんか良く分からない理由で異世界に呼び出された独身サラリーマン、前川 来人。
どうやら神でも予見し得なかった理由で死んでしまったらしい。
そういった者は強い力を持つはずだと来人を異世界に呼んだ神は言った。
世界を救えと来人に言った……のだが、来人に与えられた能力は壁を生み出す力のみだった。
「聖剣とか成長促進とかがよかったんですが……」
来人がいるのは魔族領と呼ばれる危険な平原。危険な獣や人間の敵である魔物もいるだろう。
このままでは命が危ない! チート【壁】を利用して生き残ることが出来るのか!?
壁だぜ!? 無理なんじゃない!?
これは前川 来人が【壁】という力のみを使い、サバイバルからのスローライフ、そして助けた可愛い女の子達(色々と拗らせちゃってるけど)とイチャイチャしたり、村を作ったりしつつ、いつの間にか世界を救うことになったちょっとエッチな男の物語である!
※☆がついているエピソードはちょっとエッチです。R15の範囲内で書いてありますが、苦手な方はご注意下さい。
※カクヨムでは公開停止になってしまいました。大変お騒がせいたしました。
宝くじ当選を願って氏神様にお百度参りしていたら、異世界に行き来できるようになったので、交易してみた。
克全
ファンタジー
「アルファポリス」と「カクヨム」にも投稿しています。
2020年11月15日「カクヨム」日間異世界ファンタジーランキング91位
2020年11月20日「カクヨム」日間異世界ファンタジーランキング84位
退屈な人生を歩んでいたおっさんが異世界に飛ばされるも無自覚チートで無双しながらネットショッピングしたり奴隷を買ったりする話
菊池 快晴
ファンタジー
無難に生きて、真面目に勉強して、最悪なブラック企業に就職した男、君内志賀(45歳)。
そんな人生を歩んできたおっさんだったが、異世界に転生してチートを授かる。
超成熟、四大魔法、召喚術、剣術、魔力、どれをとっても異世界最高峰。
極めつけは異世界にいながら元の世界の『ネットショッピング』まで。
生真面目で不器用、そんなおっさんが、奴隷幼女を即購入!?
これは、無自覚チートで無双する真面目なおっさんが、元の世界のネットショッピングを楽しみつつ、奴隷少女と異世界をマイペースに旅するほんわか物語です。
「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~
平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。
三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。
そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。
アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。
襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。
果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
平民として生まれた男、努力でスキルと魔法が使える様になる。〜イージーな世界に生まれ変わった。
モンド
ファンタジー
1人の男が異世界に転生した。
日本に住んでいた頃の記憶を持ったまま、男は前世でサラリーマンとして長年働いてきた経験から。
今度生まれ変われるなら、自由に旅をしながら生きてみたいと思い描いていたのだ。
そんな彼が、15歳の成人の儀式の際に過去の記憶を思い出して旅立つことにした。
特に使命や野心のない男は、好きなように生きることにした。
田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。
けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。
日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。
あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの?
ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。
感想などお待ちしております。
異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる