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13 ゴブリンダンジョン
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依頼と狩りを終えて町に戻ってきた俺たちは、早速ギルドに向かう。
そして、依頼のコボルト50匹の討伐証明と魔石を提出し、精算する。
報酬は400レニー。
1人133レニーとなった。
あまり1レニーは今度打ち上げする時に使う。
それから、課金貨を稼ぐために狩ったモンスターの素材と魔石の売却。
ゴブリン、コボルト、オークの他に、なんと今回はグーロという犬のような体に猫のような顔のモンスターを倒した。
四足の獣型で、素早く動き回り、鋭い爪に強靭な顎でかなり苦戦した。
アグニオが居なかったら絶対に大怪我をしていたと思う。
このモンスターはなんと、課金貨21枚も落とした。
これらのモンスターの素材と魔石の買取額は、539レニー。
グーロの爪と魔石が結構高く売れたのだ。
毛皮もあまり傷がない綺麗な状態なら、600レニーになっていたと職員に言われた・
このお金も3人で分けて179レニー。
余りの2レニーはさっきの1レニーと合わせると3レニーになるから、1人1レニーずつ分けた。
この日の稼ぎは1人313レニー。
町の人の1ヶ月の収入分を稼いだことになる。
「明日はどうする?」
「う~ん」
俺の問いかけにワーフは考える。
「結構稼いだし、明日はお休みにする?
連日だと流石に疲れちゃうと思うし」
死と隣合わせの常に緊張がつきまとうから、精神的疲労は馬鹿に出来ない。
だから、休息日は重要だ。
「じゃあ明日はお休みにすることにして、明後日はどうする?」
俺とアグニオに聞くワーフ。
「それならダンジョンに行ってみない?」
アグニオはそう提案した。
「ダンジョンかぁ……。
俺たちにはまだ早いと思うよ?
ハルは冒険者になったばっかりだし」
「あ、そっか……結構戦い慣れてるから忘れてたよ」
「ダンジョンあるの?
たくさんモンスターが出てきたり、お宝があったりする?」
「そうだよ。
ダンジョンにはダンジョンモンスターって言って、ダンジョンでしか生きれないモンスターが居るんだよ。
たくさんのモンスターが待ち構えていて奥にはお宝があったりする。
一攫千金を狙ってる冒険者はダンジョンの方に行きやすいね」
ワーフが答える。
「へぇ~!!
この町の近くにもダンジョンはあるの?」
「あ~この町の近くのダンジョンはゴブリンしか現れないダンジョンだから人気が無いんだよね。
お宝もあんまり出てこないし、階層も浅いからね……」
残念そうなアグニオ。
「良いじゃん!!
ゴブリンダンジョン行ってみようよ!!」
「まぁ……ゴブリンダンジョンならそんな危なくないし、ハルには丁度いいのかな?
それじゃあ明後日はゴブリンダンジョンに行ってみようか」
ワーフは納得し、予定は決まった。
それぞれが帰路につき、1日の休みを経て冒険者ギルドで待ち合わせをする。
先に来ていたワーフに挨拶をした。
「おはよ~。
ワーフは昨日何してたの?」
「おはよう!
俺は武器屋でいい武器がないか探してたよ。
ハルは?」
「俺はずっとごろごろしてた~」
雑談をしてまだ来ていないアグニオを待ってると、少しして小走りでやってきた。
「お、お待たせ!!
待たせてごめんね」
はあはあと息を切らしながら謝るアグニオ。
「大丈夫?
少し休んでいこうか」
「ありがとう……ふぅ……もう大丈夫だよ」
ワーフの気遣いに息を整えて礼をするアグニオ。
集まったという事で、早速ゴブリンダンジョンに向かう。
ダンジョンに到着するまでの間、和気あいあいと雑談をする。
「アグニオは昨日何してたの?」
「昨日は食べ歩きをしてたよ。
お金があるとついついお店に入ってたくさん食べちゃうんだよね……」
俺の問に苦笑いしながら答えるアグニオ。
「なんとなく分かる。
俺もお金があると欲しいものとかバンバン買ってついつい使っちゃうんだよね~。
なんとなく聞くけど、お金はどれぐらい残ってる?」
「…………54レニー」
すごく言いづらそうにボソッと答えた。
俺とワーフは顔を見合わせ、なんだかアグニオらしいなと思って面白くて笑ってしまった。
それにつられて照れくさそうに笑うアグニオだった。
道中遭遇するゴブリンなどのモンスターを倒し、課金貨を稼ぎながらダンジョンの前に到着する。
場所は森の中腹にある洞窟。
丁度3人が並んで入れそうなぐらいの入り口で、奥は暗くてよく見えない。
「この洞窟がダンジョン?」
「そうだよ。
見てて」
ワーフは地面に落ちている小石を拾うと、洞窟の中に投げた。
すると、小石が洞窟の入り口に入った瞬間、空間が波打つ。
「向こうはダンジョン空間になっていて、外からじゃ中は見えないし、中からも外が見えない。
こっちとは完全に隔たれてる特殊な空間になってるんだよ」
「へぇ~!!
そうなってるんだ」
俺が感心していると、ワーフは入り口を通って中に入る。
中に入ったワーフは消えた。
アグニオも続いて中に入り、最後は俺の番。
好奇心に駆られて思わず尻尾が揺れる。
ワクワクしながら中に入った。
入り口を通り抜けると、すぐそこにワーフとアグニオが待っていた。
さっき言っていた通り、中から外を見ることは出来ない。
入り口の向こうは暗闇になっていた。
そして、ダンジョンの中は結構な広さがあり、壁にいくつもの通り穴がある。
その通り穴の向こうからグギャギャとゴブリンの鳴き声が聞こえた。
そして、依頼のコボルト50匹の討伐証明と魔石を提出し、精算する。
報酬は400レニー。
1人133レニーとなった。
あまり1レニーは今度打ち上げする時に使う。
それから、課金貨を稼ぐために狩ったモンスターの素材と魔石の売却。
ゴブリン、コボルト、オークの他に、なんと今回はグーロという犬のような体に猫のような顔のモンスターを倒した。
四足の獣型で、素早く動き回り、鋭い爪に強靭な顎でかなり苦戦した。
アグニオが居なかったら絶対に大怪我をしていたと思う。
このモンスターはなんと、課金貨21枚も落とした。
これらのモンスターの素材と魔石の買取額は、539レニー。
グーロの爪と魔石が結構高く売れたのだ。
毛皮もあまり傷がない綺麗な状態なら、600レニーになっていたと職員に言われた・
このお金も3人で分けて179レニー。
余りの2レニーはさっきの1レニーと合わせると3レニーになるから、1人1レニーずつ分けた。
この日の稼ぎは1人313レニー。
町の人の1ヶ月の収入分を稼いだことになる。
「明日はどうする?」
「う~ん」
俺の問いかけにワーフは考える。
「結構稼いだし、明日はお休みにする?
連日だと流石に疲れちゃうと思うし」
死と隣合わせの常に緊張がつきまとうから、精神的疲労は馬鹿に出来ない。
だから、休息日は重要だ。
「じゃあ明日はお休みにすることにして、明後日はどうする?」
俺とアグニオに聞くワーフ。
「それならダンジョンに行ってみない?」
アグニオはそう提案した。
「ダンジョンかぁ……。
俺たちにはまだ早いと思うよ?
ハルは冒険者になったばっかりだし」
「あ、そっか……結構戦い慣れてるから忘れてたよ」
「ダンジョンあるの?
たくさんモンスターが出てきたり、お宝があったりする?」
「そうだよ。
ダンジョンにはダンジョンモンスターって言って、ダンジョンでしか生きれないモンスターが居るんだよ。
たくさんのモンスターが待ち構えていて奥にはお宝があったりする。
一攫千金を狙ってる冒険者はダンジョンの方に行きやすいね」
ワーフが答える。
「へぇ~!!
この町の近くにもダンジョンはあるの?」
「あ~この町の近くのダンジョンはゴブリンしか現れないダンジョンだから人気が無いんだよね。
お宝もあんまり出てこないし、階層も浅いからね……」
残念そうなアグニオ。
「良いじゃん!!
ゴブリンダンジョン行ってみようよ!!」
「まぁ……ゴブリンダンジョンならそんな危なくないし、ハルには丁度いいのかな?
それじゃあ明後日はゴブリンダンジョンに行ってみようか」
ワーフは納得し、予定は決まった。
それぞれが帰路につき、1日の休みを経て冒険者ギルドで待ち合わせをする。
先に来ていたワーフに挨拶をした。
「おはよ~。
ワーフは昨日何してたの?」
「おはよう!
俺は武器屋でいい武器がないか探してたよ。
ハルは?」
「俺はずっとごろごろしてた~」
雑談をしてまだ来ていないアグニオを待ってると、少しして小走りでやってきた。
「お、お待たせ!!
待たせてごめんね」
はあはあと息を切らしながら謝るアグニオ。
「大丈夫?
少し休んでいこうか」
「ありがとう……ふぅ……もう大丈夫だよ」
ワーフの気遣いに息を整えて礼をするアグニオ。
集まったという事で、早速ゴブリンダンジョンに向かう。
ダンジョンに到着するまでの間、和気あいあいと雑談をする。
「アグニオは昨日何してたの?」
「昨日は食べ歩きをしてたよ。
お金があるとついついお店に入ってたくさん食べちゃうんだよね……」
俺の問に苦笑いしながら答えるアグニオ。
「なんとなく分かる。
俺もお金があると欲しいものとかバンバン買ってついつい使っちゃうんだよね~。
なんとなく聞くけど、お金はどれぐらい残ってる?」
「…………54レニー」
すごく言いづらそうにボソッと答えた。
俺とワーフは顔を見合わせ、なんだかアグニオらしいなと思って面白くて笑ってしまった。
それにつられて照れくさそうに笑うアグニオだった。
道中遭遇するゴブリンなどのモンスターを倒し、課金貨を稼ぎながらダンジョンの前に到着する。
場所は森の中腹にある洞窟。
丁度3人が並んで入れそうなぐらいの入り口で、奥は暗くてよく見えない。
「この洞窟がダンジョン?」
「そうだよ。
見てて」
ワーフは地面に落ちている小石を拾うと、洞窟の中に投げた。
すると、小石が洞窟の入り口に入った瞬間、空間が波打つ。
「向こうはダンジョン空間になっていて、外からじゃ中は見えないし、中からも外が見えない。
こっちとは完全に隔たれてる特殊な空間になってるんだよ」
「へぇ~!!
そうなってるんだ」
俺が感心していると、ワーフは入り口を通って中に入る。
中に入ったワーフは消えた。
アグニオも続いて中に入り、最後は俺の番。
好奇心に駆られて思わず尻尾が揺れる。
ワクワクしながら中に入った。
入り口を通り抜けると、すぐそこにワーフとアグニオが待っていた。
さっき言っていた通り、中から外を見ることは出来ない。
入り口の向こうは暗闇になっていた。
そして、ダンジョンの中は結構な広さがあり、壁にいくつもの通り穴がある。
その通り穴の向こうからグギャギャとゴブリンの鳴き声が聞こえた。
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