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欲しいなぁ。

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此処は王宮の庭園の東屋。風の騎士、お転婆令嬢、氷の姫はいつかのようにお茶会を開いていた。
香ばしいお茶の匂いを嗅ぎながら細工物のように綺麗なお菓子をつまみながら楽しく朗らかに歓談している時の事だった。
こんな話題が出たのは。


「…………嘘がつけなくなる薬?」

そしたら、伝えられるかな?この気持ち。

「はい!そうなのですわ!」

と自信満々にお転婆令嬢が言う。

「まあ!そのような薬が有るんですね。」

と楽しそうににこにこ笑いながら氷の姫が言う。

…………………欲しいなぁ。
とっても。
でも……………。
ん?
何で二人ともこっちを見つめているんだろう?

「………。どうかした?」

と考えていた事を悟らせないように聞くと二人は何かを企んでいる顔でにいっこり笑うと
お転婆令嬢と氷の姫が椅子から立ち上がり
お転婆令嬢が

「ふふっ♪おーじょさまぁ♪騎士様の右腕持ってくれませんかぁ?」

と言い私の左腕を持つ

「ええ♪もちろんですよ!」

と楽しそうに氷の姫が私の右腕を持つ。
二人とも女性だし、鍛えてなんかいないからすぐに振り解けるが振りほどいたら確実に二人とも怪我をする。

"どうしよう"

と心の中では私は混乱しながら表面上は少し困ったように笑みを浮かべる。

「えーと、貴方達何をやっているの…………………?」

と聞くとお転婆令嬢は楽しそうに

「面白い事を思いついたんですの!!!!」

と言う。
私はやな予感と宰相閣下から聞いた彼女の悪戯を思い出し冷や汗を流しながら

「えーと、貴方何をやるつもりなの?
また、宰相閣下に怒られるわよ?姫様も腕を離してくれるとありがたいんだけど………。」

彼女達は私の腕を掴んだまま屋内に引っ張って行った。
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