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1.幼少期
39.危ない橋を渡るフローディア様。
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「・・・そんな事があったのですか。それは、大変でしたね」
ジル様とお茶をご一緒する。勿論、リード様も一緒である。ちなみに、現在、秘密の話をする為に、王城の中の厳重な警備がしかれている部屋に案内されている。
「それで、早速、本題に移らせていただきますが、闇魔法の使い手は一向に減りませんね」
ジル様の発言にルークが驚く。
「そうなのですか!?・・・そもそも、闇魔法って何なのでしょうね・・・」
その疑問に答える。
「それは、中々難しい問題ですわね。でも、分かっている事は闇魔法は儀式を行えば、使えるのはご存じなのかもしれませんが、決して誰もが使えるって訳ではないのですわ」
ルークは疑問符を浮かべる。
「闇魔法には適性を持つ者しか使えない。適性がない者はいくら儀式を行っても、死ぬだけですわ。だから、儀式は大変危険なもの。・・・そして、私とリュートにはその適性がある事を、私は知っている」
・・・そう。SECRET LOVERS2~私を取り巻く王子様達~で、フローディアは闇魔法を手にするのだ。クローディン皇子の差し金でね。これは、隣国にも伝わっているという事が重大な問題なのよね。
リュート様は驚き、つい口調が崩れる。
「いきなり、唐突な話だな!?俺自身でもそれは知らないけど!?」
しかし、私は続ける。
「・・・そして、問題なのはクローディン皇子が闇魔法の実態を知っているという事なのよね」
今度はリード様が驚く番だった。
「・・・へ?クローディン皇子が、ですか?何で、魔法の国、アルカディア王国でも機密情報なのに、隣国のアズウェル皇国にまで伝わっているのでしょう」
その場が静まり返ってしまう。
「でしたら、今度アズウェル皇国に向かいましょうか。私だったら、アズウェル皇国がどこまで闇魔法の実態を知っているかを、理解している」
そう言うと、皆何故か納得した顔をする。あら?その反応は心外だわ。しかし、危険な橋は渡りたくないのに。しっかりと進んでいる自分がいる。私は内政チートではないのだわ!!どうか言葉にしたはいいけれど、私がアズウェル皇国に向かう話はなしにしてくださいまし!
しかし、その願いは空しくも砕けてしまう。
「・・・そうですね。私達がアルカディア王立魔法学園に通う前に、アズウェル皇国でも調査致しましょう。ジル王子、そういう話で進めていきましょう。フローディア様も協力していただけますか?勿論、ルーカスさんも」
その言葉にルークが驚く。
「え?俺もですか!?」
リュート様は呆れつつも、事情を説明する。
「今の話の流れではそうなるんじゃないですか?ルーカスの〝聖なる炎”がなくては、闇魔法に対抗できないですから」
ジル様も同意する。
「ルーカスさんも僕の警護に就くという事で、話を進めましょう。日程については後日また連絡致しましょう」
「ジル王子がおっしゃるなら、微力ながら、このルークがジル王子にお仕えします」
ルークが跪いて、ジル様に忠誠を誓う。さっきまでの自分に戻りたい!!正直、クローディン皇子の事を伝えるのではなかったわ!!
それから、ポンポンと話は進んでいき、私達はアズウェル皇国に向かう事になり、その当日を迎えてしまったのだった。
ジル様とお茶をご一緒する。勿論、リード様も一緒である。ちなみに、現在、秘密の話をする為に、王城の中の厳重な警備がしかれている部屋に案内されている。
「それで、早速、本題に移らせていただきますが、闇魔法の使い手は一向に減りませんね」
ジル様の発言にルークが驚く。
「そうなのですか!?・・・そもそも、闇魔法って何なのでしょうね・・・」
その疑問に答える。
「それは、中々難しい問題ですわね。でも、分かっている事は闇魔法は儀式を行えば、使えるのはご存じなのかもしれませんが、決して誰もが使えるって訳ではないのですわ」
ルークは疑問符を浮かべる。
「闇魔法には適性を持つ者しか使えない。適性がない者はいくら儀式を行っても、死ぬだけですわ。だから、儀式は大変危険なもの。・・・そして、私とリュートにはその適性がある事を、私は知っている」
・・・そう。SECRET LOVERS2~私を取り巻く王子様達~で、フローディアは闇魔法を手にするのだ。クローディン皇子の差し金でね。これは、隣国にも伝わっているという事が重大な問題なのよね。
リュート様は驚き、つい口調が崩れる。
「いきなり、唐突な話だな!?俺自身でもそれは知らないけど!?」
しかし、私は続ける。
「・・・そして、問題なのはクローディン皇子が闇魔法の実態を知っているという事なのよね」
今度はリード様が驚く番だった。
「・・・へ?クローディン皇子が、ですか?何で、魔法の国、アルカディア王国でも機密情報なのに、隣国のアズウェル皇国にまで伝わっているのでしょう」
その場が静まり返ってしまう。
「でしたら、今度アズウェル皇国に向かいましょうか。私だったら、アズウェル皇国がどこまで闇魔法の実態を知っているかを、理解している」
そう言うと、皆何故か納得した顔をする。あら?その反応は心外だわ。しかし、危険な橋は渡りたくないのに。しっかりと進んでいる自分がいる。私は内政チートではないのだわ!!どうか言葉にしたはいいけれど、私がアズウェル皇国に向かう話はなしにしてくださいまし!
しかし、その願いは空しくも砕けてしまう。
「・・・そうですね。私達がアルカディア王立魔法学園に通う前に、アズウェル皇国でも調査致しましょう。ジル王子、そういう話で進めていきましょう。フローディア様も協力していただけますか?勿論、ルーカスさんも」
その言葉にルークが驚く。
「え?俺もですか!?」
リュート様は呆れつつも、事情を説明する。
「今の話の流れではそうなるんじゃないですか?ルーカスの〝聖なる炎”がなくては、闇魔法に対抗できないですから」
ジル様も同意する。
「ルーカスさんも僕の警護に就くという事で、話を進めましょう。日程については後日また連絡致しましょう」
「ジル王子がおっしゃるなら、微力ながら、このルークがジル王子にお仕えします」
ルークが跪いて、ジル様に忠誠を誓う。さっきまでの自分に戻りたい!!正直、クローディン皇子の事を伝えるのではなかったわ!!
それから、ポンポンと話は進んでいき、私達はアズウェル皇国に向かう事になり、その当日を迎えてしまったのだった。
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