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第2章:兼業冒険者編
第14話:はりつき虫
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マイオルの模擬戦のあともいくつかの戦いがあった。
『樫の枝』のメンバーたちは全員が強く、安定した戦いを見せた。
女性メンバーであるジューリアは回復術師で、気高く戦っていた。彼女は無骨なメイスを持っていて、『新緑の祈り』の人の攻撃を寄せ付けなかった。
ちなみにアンニアに鼻の下を伸ばした仲間を殴ったのはジューリアである。
マイオルが気になった人はもう一人いた。
それは『新緑の祈り』の銅級冒険者メテラである。メテラのスキルは【盾術】で安定した捌きを見せていた。その動きはまるで俯瞰的に戦いを見ているようだったのでとても興味が湧いた。
セネカは模擬戦を食い入るように見つめていた。
特にナエウスが出てくる時には必死で、一瞬たりとも見逃さないような様子だった。
マイオルはそんなセネカの様子を珍しく思った。
◆
合同の模擬戦が終わった。
一旦解散ののち、夜ご飯を一緒に食べることになっている。女性陣は汗を流してから来るらしい。
セネカとマイオルも寮に帰ってから風呂に行くことにした。
二人で街を歩いているとこちらに声をかけてくる少女がいた。
「セネちゃん?」
「キト!」
キトであった。
マイオルはセネカからよく話を聞いているのでキトのことを知っていたが、会うのは初めてだった。
少しだけ二人でキャピキャピしたあと、キトがマイオルの方に来て挨拶をした。
「セネちゃんの幼馴染のキトと言います。マイオルさんのことはセネちゃんからよく聞いていますよ」
「あら、ご丁寧にどうも。マイオルと言います。私もよく話を聞いていますよ。今後ともぜひよろしく」
マイオルはキトを見た。
ちょっと垂れ目で穏やかそうな人だ。顔立ちに品があって、村の平民の出に見えない。
それにすごく賢そうだった。いつもパッパラしているセネカと比べると違いが引き立つ。
キトとマイオルが話しているのをセネカは見ていた。
セネカの様子を見て、訝しく思ったキトが言う。
「セネちゃん。どうしたの? なんかあった?」
言われるなり、セネカはキトに抱きついた。
「負けた」
それだけ言って、キトの胸に頭を擦り付けている。
「セネちゃんは負けず嫌いだもんね」
キトは何も言わずにセネカの頭を撫でることにした。
キトはセネカがマイオルの前で弱いところを見せているのに驚いた。セネカは親しい人の前でしかこういう姿を見せることはない。二人が良好な関係が築けている証拠であると思ったのでキトは改めてセネカを抱きしめた。
キトとマイオルの目が合った。
マイオルはセネカ越しにキトに言った。
「今度一緒に依頼を受けるパーティと模擬戦をして、いまバエティカで一番強い銅級冒険者に負けちゃったの」
セネカはまた頭を擦り付け始めた。
「勝てると思ってた訳じゃないけど、悔しい」
「そっかぁ」
キトは再度しっかり抱きしめた。
マイオルはびっくりした。セネカは全く堪えていないように見えたし、飄々としている部分があったので、内心いじけているとは考えもしなかったのだ。
「でも、少しおちついた」
セネカはそう言ったがキトから離れようとはしない。
「マイオルさんから見てセネカはどうでした?」
マイオルはちょっと考えてから答えた。
「すごかったわよ。セネカの剣が巧みなのは知っていたけど、あんなに使えるとは思っていなかったわ。銅級冒険者にサブスキルまで使わせたし、私は最初セネカが一撃入れたのかと思って跳び上がったの!」
「ほら、セネちゃん。マイオルさんもああ言ってくれてるよ?」
「うーん。でも不甲斐なかったから⋯⋯」
「そんなことなかったわ! ナエウスさんだって強かったって言ってたんだから」
セネカはむぅと唸っている。
キトはなんだか楽しそうだ。
「分かった。次はうまくやる」
そう言った後、セネカはもう一度キトの胸に頭をゴシゴシしてから離れた。
「セネちゃん。その話、またゆっくり聞かせてね」
「うん。キト、ありがとう」
セネカはちょっとだけ柔らかく微笑んでいた。
「私はそろそろ行くけど、マイオルさんにはりつき虫をしても良いんだよ?」
そう言うとセネカはマイオルをさっと見て「その手があったか」とでも言いそうな様子で目を見開いた。
セネカは再度キトの方を向いて「そだよね」と言ってから、マイオルに抱きついた。
はりつき虫が移動してきたので、あたふたしながらもマイオルはセネカをギュッと抱きしめた。
「次はきっとうまく行く」
そう言うセネカを見て、キトはとても眩しく微笑んだ。そして、同じく笑顔のマイオルと目を合わせてから、再びそっと歩き出した。
◆
はりつき虫が落ち着いたあと、二人は寮に戻った。
セネカは完全に立ち直ったようで、またカラカラと爛漫に笑っていた。
繊細でもあり、頑強でもあるとマイオルは思った。
セネカは戦いにも生活にも緩急がある。その振動がリズミックで心地よく、こんなにも人を惹きつけるのだろうと、マイオルは改めて認識した。
それから二人でお風呂に入りに行って、『新緑の祈り』の皆さんと会って裸の付き合いなんかしたりして、ついでにカフェに連れて行ってもらったあと、今日のメンバーとご飯会をした。
ご飯会ではみんなセネカとマイオルと話したがってワイワイしていたが、何故かナエウスが守ってくれたので二人とも混乱せずに済んだ。
『樫の枝』のジューリアはちょっぴり不穏な空気を嗅ぎ取ったのだが、ナエウスがただ二人を応援したいだけだと気づいたので自分も一緒に応援側に回ることにした。
結局のところ、今日の模擬戦で二人のファンが八人増えたというのが大きな成果だった。
初の遠征依頼を前にセネカとマイオルは大きな後ろ盾を得ることができた。
後日、孤児院でセネカが『はりつき虫』という童話をこしらえて話し、幼児たちから熱狂的な支持を受けたこともまた重要な成果となった。
◆
マイオルは遠征の準備をしながら、盾使いのメテラに修行をつけてもらった。
メテラはとても愛想が良く、わりと何でも教えてくれた。マイオルが盾をあまり使わないことはメテラも知っていたようだが、身を守るためならと親身に付き合ってくれ、優しかった。
メテラの装備は中型の武骨なヒーターシールドだ。これで防御することを中心に戦術を組み立てている。
【盾術】がレベル2になる時、大半の人がサブスキル[魔力盾]を覚えるそうで、人を守るときはこの能力が威力を発揮すると言っていた。
メテラによると、盾使いにとって大事なことはいくつかあるが、視界の確保がかなり重要らしい。
いくら攻撃を防御できても、死角が大きくなれば次撃が来るし、まわり込まれてしまったら元も子もない。だから自然と目ざとくなり、頭の中で俯瞰的に状況を見ることがうまくなるのだと教えてくれた。
マイオルのスキルにとって直接参考になる情報はなかったものの、今後も盾使いと仕事をする可能性はあるし、自分の戦い方を見つけていく上で有用だったのでメテラによく感謝した。
その間、セネカはみんなと手合わせをしていた。ナエウスの時とは違って、お互いに軽く技を掛け合うようなものだったので勝ち負けはなかったが、みんなセネカの実力を肌で感じることができ、ナエウスの株が上昇した。
加えて、狙撃はしなかったものの、セネカが[魔力針]を牽制につかっているのを見て、『樫の枝』のメンバーはセネカがレベル2になっていることをほぼ確信した。
◆
『樫の枝』にメーノンという男がいる。
メーノンは優秀な斥候だ。しかも【探知】持ちである。
メーノンは【探知】を持っているマイオルという少女がいると聞いていたので、自分が彼女に教える機会があるだろうと張り切っていた。
しかし残念なことに、マイオルはメーノンが斥候ということは知っていても、自分と同じスキルを持っていることは知らなかったのである。
そこに微妙な認識の違いがあった。
メーノンが待っていても、溌剌とした少女はやってこない。なんなら、盾術を習っている始末である。
メーノンは話しかけようかとも思ったが、いきなり自分が話しかけたら怖がられるかもしれないと思って遠慮していた。
その夜、『樫の枝』でいつものように食事をしているとナエウスが言った。
「俺はセネカちゃんを応援しようと思うんだ」
ここ最近の中では一番真剣な表情だった。
「お前はどうだ? メーノン」
メーノンも清々しいほど引き締まった顔で言った。
「俺はマイオルちゃんだ」
お互い笑い合って、どちらともなく手を出して、握手した。
「お互い頑張ろう!」
その二人の様子を見て、身を乗り出した男がいた。魔法使いのアカルスだ。
「俺は永遠のアンニア派だ!」
いつものようにふざけ出す男共を見て、ジューリアは深くため息をついた。
この男たちが恋愛感情を持っているわけでもなく、ただ純粋に応援したい気持ちを持っていることをジューリアは分かっていた。しかし、外聞が悪いので、どうにかできないかと考えていた。
「ジューリアはどうなんだ?」
非常にキラキラした顔でナエウスが言った。
暑苦しかったのでジューリアは殴りたくなった。
「そんなのないわよ」
「そうは言わずにさ。もし妹にするなら誰がいいのさ」
臆することなく聞いてくるメーノンがちょっと気持ち悪かったので、早く会話を終わらせようと考えて答えた。
「⋯⋯マイオルちゃんかな」
「だよなー!」
そう言って勢いよく手を差し伸べてくるメーノンと固く握手をしてしまった。
ナエウスとアカルスも明るく手を叩いている。
意図していなかったとはいえ、同類になってしまったようで、ジューリアは自己嫌悪感を抱いた。
『樫の枝』のメンバーたちは全員が強く、安定した戦いを見せた。
女性メンバーであるジューリアは回復術師で、気高く戦っていた。彼女は無骨なメイスを持っていて、『新緑の祈り』の人の攻撃を寄せ付けなかった。
ちなみにアンニアに鼻の下を伸ばした仲間を殴ったのはジューリアである。
マイオルが気になった人はもう一人いた。
それは『新緑の祈り』の銅級冒険者メテラである。メテラのスキルは【盾術】で安定した捌きを見せていた。その動きはまるで俯瞰的に戦いを見ているようだったのでとても興味が湧いた。
セネカは模擬戦を食い入るように見つめていた。
特にナエウスが出てくる時には必死で、一瞬たりとも見逃さないような様子だった。
マイオルはそんなセネカの様子を珍しく思った。
◆
合同の模擬戦が終わった。
一旦解散ののち、夜ご飯を一緒に食べることになっている。女性陣は汗を流してから来るらしい。
セネカとマイオルも寮に帰ってから風呂に行くことにした。
二人で街を歩いているとこちらに声をかけてくる少女がいた。
「セネちゃん?」
「キト!」
キトであった。
マイオルはセネカからよく話を聞いているのでキトのことを知っていたが、会うのは初めてだった。
少しだけ二人でキャピキャピしたあと、キトがマイオルの方に来て挨拶をした。
「セネちゃんの幼馴染のキトと言います。マイオルさんのことはセネちゃんからよく聞いていますよ」
「あら、ご丁寧にどうも。マイオルと言います。私もよく話を聞いていますよ。今後ともぜひよろしく」
マイオルはキトを見た。
ちょっと垂れ目で穏やかそうな人だ。顔立ちに品があって、村の平民の出に見えない。
それにすごく賢そうだった。いつもパッパラしているセネカと比べると違いが引き立つ。
キトとマイオルが話しているのをセネカは見ていた。
セネカの様子を見て、訝しく思ったキトが言う。
「セネちゃん。どうしたの? なんかあった?」
言われるなり、セネカはキトに抱きついた。
「負けた」
それだけ言って、キトの胸に頭を擦り付けている。
「セネちゃんは負けず嫌いだもんね」
キトは何も言わずにセネカの頭を撫でることにした。
キトはセネカがマイオルの前で弱いところを見せているのに驚いた。セネカは親しい人の前でしかこういう姿を見せることはない。二人が良好な関係が築けている証拠であると思ったのでキトは改めてセネカを抱きしめた。
キトとマイオルの目が合った。
マイオルはセネカ越しにキトに言った。
「今度一緒に依頼を受けるパーティと模擬戦をして、いまバエティカで一番強い銅級冒険者に負けちゃったの」
セネカはまた頭を擦り付け始めた。
「勝てると思ってた訳じゃないけど、悔しい」
「そっかぁ」
キトは再度しっかり抱きしめた。
マイオルはびっくりした。セネカは全く堪えていないように見えたし、飄々としている部分があったので、内心いじけているとは考えもしなかったのだ。
「でも、少しおちついた」
セネカはそう言ったがキトから離れようとはしない。
「マイオルさんから見てセネカはどうでした?」
マイオルはちょっと考えてから答えた。
「すごかったわよ。セネカの剣が巧みなのは知っていたけど、あんなに使えるとは思っていなかったわ。銅級冒険者にサブスキルまで使わせたし、私は最初セネカが一撃入れたのかと思って跳び上がったの!」
「ほら、セネちゃん。マイオルさんもああ言ってくれてるよ?」
「うーん。でも不甲斐なかったから⋯⋯」
「そんなことなかったわ! ナエウスさんだって強かったって言ってたんだから」
セネカはむぅと唸っている。
キトはなんだか楽しそうだ。
「分かった。次はうまくやる」
そう言った後、セネカはもう一度キトの胸に頭をゴシゴシしてから離れた。
「セネちゃん。その話、またゆっくり聞かせてね」
「うん。キト、ありがとう」
セネカはちょっとだけ柔らかく微笑んでいた。
「私はそろそろ行くけど、マイオルさんにはりつき虫をしても良いんだよ?」
そう言うとセネカはマイオルをさっと見て「その手があったか」とでも言いそうな様子で目を見開いた。
セネカは再度キトの方を向いて「そだよね」と言ってから、マイオルに抱きついた。
はりつき虫が移動してきたので、あたふたしながらもマイオルはセネカをギュッと抱きしめた。
「次はきっとうまく行く」
そう言うセネカを見て、キトはとても眩しく微笑んだ。そして、同じく笑顔のマイオルと目を合わせてから、再びそっと歩き出した。
◆
はりつき虫が落ち着いたあと、二人は寮に戻った。
セネカは完全に立ち直ったようで、またカラカラと爛漫に笑っていた。
繊細でもあり、頑強でもあるとマイオルは思った。
セネカは戦いにも生活にも緩急がある。その振動がリズミックで心地よく、こんなにも人を惹きつけるのだろうと、マイオルは改めて認識した。
それから二人でお風呂に入りに行って、『新緑の祈り』の皆さんと会って裸の付き合いなんかしたりして、ついでにカフェに連れて行ってもらったあと、今日のメンバーとご飯会をした。
ご飯会ではみんなセネカとマイオルと話したがってワイワイしていたが、何故かナエウスが守ってくれたので二人とも混乱せずに済んだ。
『樫の枝』のジューリアはちょっぴり不穏な空気を嗅ぎ取ったのだが、ナエウスがただ二人を応援したいだけだと気づいたので自分も一緒に応援側に回ることにした。
結局のところ、今日の模擬戦で二人のファンが八人増えたというのが大きな成果だった。
初の遠征依頼を前にセネカとマイオルは大きな後ろ盾を得ることができた。
後日、孤児院でセネカが『はりつき虫』という童話をこしらえて話し、幼児たちから熱狂的な支持を受けたこともまた重要な成果となった。
◆
マイオルは遠征の準備をしながら、盾使いのメテラに修行をつけてもらった。
メテラはとても愛想が良く、わりと何でも教えてくれた。マイオルが盾をあまり使わないことはメテラも知っていたようだが、身を守るためならと親身に付き合ってくれ、優しかった。
メテラの装備は中型の武骨なヒーターシールドだ。これで防御することを中心に戦術を組み立てている。
【盾術】がレベル2になる時、大半の人がサブスキル[魔力盾]を覚えるそうで、人を守るときはこの能力が威力を発揮すると言っていた。
メテラによると、盾使いにとって大事なことはいくつかあるが、視界の確保がかなり重要らしい。
いくら攻撃を防御できても、死角が大きくなれば次撃が来るし、まわり込まれてしまったら元も子もない。だから自然と目ざとくなり、頭の中で俯瞰的に状況を見ることがうまくなるのだと教えてくれた。
マイオルのスキルにとって直接参考になる情報はなかったものの、今後も盾使いと仕事をする可能性はあるし、自分の戦い方を見つけていく上で有用だったのでメテラによく感謝した。
その間、セネカはみんなと手合わせをしていた。ナエウスの時とは違って、お互いに軽く技を掛け合うようなものだったので勝ち負けはなかったが、みんなセネカの実力を肌で感じることができ、ナエウスの株が上昇した。
加えて、狙撃はしなかったものの、セネカが[魔力針]を牽制につかっているのを見て、『樫の枝』のメンバーはセネカがレベル2になっていることをほぼ確信した。
◆
『樫の枝』にメーノンという男がいる。
メーノンは優秀な斥候だ。しかも【探知】持ちである。
メーノンは【探知】を持っているマイオルという少女がいると聞いていたので、自分が彼女に教える機会があるだろうと張り切っていた。
しかし残念なことに、マイオルはメーノンが斥候ということは知っていても、自分と同じスキルを持っていることは知らなかったのである。
そこに微妙な認識の違いがあった。
メーノンが待っていても、溌剌とした少女はやってこない。なんなら、盾術を習っている始末である。
メーノンは話しかけようかとも思ったが、いきなり自分が話しかけたら怖がられるかもしれないと思って遠慮していた。
その夜、『樫の枝』でいつものように食事をしているとナエウスが言った。
「俺はセネカちゃんを応援しようと思うんだ」
ここ最近の中では一番真剣な表情だった。
「お前はどうだ? メーノン」
メーノンも清々しいほど引き締まった顔で言った。
「俺はマイオルちゃんだ」
お互い笑い合って、どちらともなく手を出して、握手した。
「お互い頑張ろう!」
その二人の様子を見て、身を乗り出した男がいた。魔法使いのアカルスだ。
「俺は永遠のアンニア派だ!」
いつものようにふざけ出す男共を見て、ジューリアは深くため息をついた。
この男たちが恋愛感情を持っているわけでもなく、ただ純粋に応援したい気持ちを持っていることをジューリアは分かっていた。しかし、外聞が悪いので、どうにかできないかと考えていた。
「ジューリアはどうなんだ?」
非常にキラキラした顔でナエウスが言った。
暑苦しかったのでジューリアは殴りたくなった。
「そんなのないわよ」
「そうは言わずにさ。もし妹にするなら誰がいいのさ」
臆することなく聞いてくるメーノンがちょっと気持ち悪かったので、早く会話を終わらせようと考えて答えた。
「⋯⋯マイオルちゃんかな」
「だよなー!」
そう言って勢いよく手を差し伸べてくるメーノンと固く握手をしてしまった。
ナエウスとアカルスも明るく手を叩いている。
意図していなかったとはいえ、同類になってしまったようで、ジューリアは自己嫌悪感を抱いた。
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