アスペでADDな母娘

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自閉症児 in Canada

【幼稚園】

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私が子供達と働き始めて1年で、アンナは5歳になりました。


カナダでは5歳になると、
義務教育で必ず幼稚園に行くことが決まっています。
なので、アンナも当然幼稚園に行くことが決定しました。


アシュリー達が住んでいるところはわりかしな田舎。
通うことになった幼稚園まで少し距離があります。

電車とバスの乗り継ぎが必要になるため、 
自閉症を抱える子供に乗っては大冒険です。


さらにチャーリーを家に置いては行けないので、
私は毎日アンナとチャーリーを
幼稚園まで送り迎えしなけなければならないのです。

これは大変だ。


さて、幼稚園の送り迎えはどうなることやら。



アンナの初登園は、ボブの車で行くことになりました。
車なら5分程度。
バスと電車を乗り継ぐと30分。
この差はなんだ。


さて、幼稚園につくなり、アンナは大泣きしました。
まず、教室で待っていることができません。
幼稚園の外にある遊具の方へ行こうとし、
「今先生を待っている」
ということを理解していないようです。


周りの子供達がびっくりして
アンナの方をじっと見ていました。


数分してアンナにつくことになった
アシスタントがやってきた。

アンナに集団行動は難しいため、
アンナ1人に特別な先生がつくこととなっているのです。

アシスタントの名前はミッシェル。
60代くらいだろうか?
とても優しそうな白髪のおばあさん先生だ。

「あらあら元気があるわね」


笑顔でそういうと、アンナの母子分離がすぐに始まった。
アシュリーもボブもとても不安そうだ。

私達は特別にその日は
幼稚園の入口ロビーで待たせてもらえることとなった。

普通保護者は学校内には入れない。


「ウワーーーーーー!」


アンナの凄まじい泣き声が聞こえた。
でも、いつものカマキリ声ではない。
ごく普通の5歳児の泣き声だ。
母子分離をしたことでの子供としての普通の反応だろう。

1時間ほどしてアンナの泣き声は止み、
どうやらその日はダンスや水遊びをして楽しんだようだ。


通常幼稚園は15時までだが、
アンナはBIの予約が午後に入っていることから
13時までということで話がついた。


「こんなに短時間で慣れるなんて、この子はすごいわ!」

ミッシェルが13時になってアンナを連れてきた時に言った。
どうやらアンナはとてもタフな子ならしい。
素晴らしいことだ。





これからアンナはどのように成長していくのだろうか。
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