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【勇者が仲間になりたそうにこちらを見ている④ ~連合軍vs連合軍~】
【第八章】 再会と別れ
しおりを挟むそれから三十分程が経った。
僕は今、一人馬車に乗って城を離れている。目的地はエルシーナ町だ。
あの後、王様に連合軍への参加意志を伝えた僕達はそのための準備をすることになった。
移動アイテムで帰って行ったシルクレアの遣いの兵士が言うには、この国が参戦を決めた場合には本日のうちに国を出るシルクレアの船に乗せていってくれるということらしく、その船が明日の昼前に到着し僕達を拾っていってくれるということだった。
そんなわけで明日の朝までに国を出る用意をしなければいけなくなった僕達は二手に分かれて取り掛かっている次第である。
他所の国に行くのに、今日話を聞いて明日出発って無茶苦茶過ぎるだろうと思う常識的な僕だったが、そもそも完璧超人(僕が勝手にそう呼んでいるだけ)ことクロンヴァールさんはこのグランフェルト王国が参戦するか否かは精々五分だと考えていたらしく、ゆえに返事を聞いてから行動する様なことはしないという流石の完璧っぷりだった。
乗っていけと言われて断れないこっちの王様もどうかと思うけど……そのあたりは国家間の力関係もあるのでなんとも言えず。
そんなこんなで城に残っているセミリアさんは出兵の準備を指揮しているのだった。
ちなみにグランフェルト王国から派遣されるのは僕、セミリアさん、サミュエルさん、そして兵士三百人ということに決まった。
なんでもシルクレアはクロンヴァールさん自らが出向き、さらには千人近い兵士を派遣するらしく、規模が大き過ぎて僕にはもう何が何やらって感じなので追々状況に追い付いていくほかない感じだ。
そんな僕が今こなすべき仕事は一つ。
城に来るようにと伝書を送ったものの返事が無いらしいサミュエルさんに事情を説明しにいくことである。
兵士の装備の用意や人選なんて出来ない僕にはそのぐらいしかやることがなかったのでさっそくセミリアさんに場所を聞いて向かおうとしたのだけど、エルシーナに向かっているのはその前に寄り道をすることになったことが理由だった。
「もしもコウヘイがサントゥアリオに行くことを決めた場合、その前に会いに来て欲しいとノスルクから伝言を預かっている」
と、セミリアさんが教えてくれたがためにサミュエルさんがどんな場所のどんな家に住んでいるのかという、ある意味興味があるものの知ろうとすると僕の身に災いが起きそうなイベントの前にエルシーナ町からノスルクさんの家に向かおうとしているわけだ。
僕としても今回こっちに来てから一度も会えていないし、丁度良かったといったところか。
「宰相殿、エルシーナに到着しました」
馬車が動きを止めたかと思うと、運転していた兵士が扉を開けてくれた。
ここからは歩いていく予定にしている。
それが何度も僕達を助けてくれて、普段は静かに暮らすノスルクさんへのせめてもの礼儀だ。
「送ってくれてありがとうございました」
「この程度のことでお礼など言わないでください。それより、本当にお供しなくてもいいのですか?」
「はい。すぐ近くですし、もう一軒あるのですぐ終わると思いますので大丈夫ですよ」
「了解であります。では私はここでお帰りを待っておりますので」
「申し訳ないですが、よろしくお願いします」
どれだけ肩書きが偉くなっても遠慮してしまうせいで待っていて欲しいというお願い一つ出来ない僕だった。
「いえ、本来ならば傍に控えておかなければならない身です。宰相殿もくれぐれもお気をつけて」
「このあたりは魔物も出ないですから心配は要らないですよ」
どうせ一般人に僕のことを知っている人なんていないのだ。
襲われることがあるなら相手は魔物ぐらいのもの。
ならば兵士の人に同行されている方がきっと目立ってしまうだろう。
「では行ってきます」
不安そうな顔をしているのは王様に僕の護衛を指示されているからだろう。長引くとやっぱり付いていくと言い出しかねないので強引に話を切り上げておく。
兵士はそれ以上何も言わず『いってらっしゃいませ』と深く腰を折る。
僕はそのまま町を外れ、近くにある森の中へと足を踏み入れた。
この森を少し進んだところに小さな小屋があり、ノスルクさんはそこに住んでいる。
相変わらず日の光りが入らず薄暗く気味の悪い感じだが、そんな印象ほど何か危ない目に遭ったという過去があるわけでもない。
なぜ人里離れたこんな場所に一人で暮らしているのかという疑問は最初期に抱いたわけだけど、元魔法使いであることや影ながらセミリアさん達の手助けをしていることもあって、目立たない様にしたいのかなと勝手に思っていたりする。
『見えてきたな』
キョロキョロしながら歩いていると、ジャックが到着を告げる。
正面にはうっすら小屋が見えてきていた。
「ジャックは久しぶりってわけでもないんでしょ? ノスルクさんと会うの」
『お前さんが居ない間はエルワーズの所に居たからな。ずっと部屋ん中に居るってのは退屈だったぜ』
「それは僕に対する嫌味?」
『カッカッカ。さて、どうかな』
なんてやり取りをしつつ、小屋の前に到着。
窓から明かりが漏れている小さな小屋の木製の扉を軽くノックをすると、
「どうぞ」
と、聞き覚えのある声が扉越しに聞こえた。
失礼しますと一言添えて中に入ると、これもまた懐かしくもあるお馴染みの風景が視界に広がる。
広いとは言えない部屋の中には本棚とテーブル、そしてベッドが一つ。
そのテーブルに向かって腰掛ける背の低く、白髪と白髭を蓄えたいかにも好々爺なおじいさんがこちらを見ていた。
いつもと違うのは精々テーブルの上にお馴染みの大きな水晶がないことぐらいか。
『ようエルワーズ。元気にしてたか?』
僕が挨拶をするよりも先にジャックが先走る。
ここは僕が挨拶するところでしょうに。
「ホッホッホ、元気じゃよジャック。それから、久しぶりじゃのうコウヘイ殿。わざわざ呼び立ててすまなかったの」
いつもの優しい口調で、ノスルクさんは目尻を下げる。
エルワーズ・ノスルクといって、僕が初めてこの世界に来た時から身を守るアイテムを作ってくれたり情報をくれたりと色々と助けてくれている人であり、セミリアさんに僕達の世界に来る術を与えた人物だ。
「いえ、こちらこそ何日も経っているのに挨拶に来れなくてすいません」
「いつも礼儀正しい子じゃな。人間が良く出来ておる」
「そこまで言われるようなことでもないと思いますけど、それより、僕に話があるということ聞いたのですが」
心当たりといえる様ような何かは特にない。
またアドバイスをしてくれるか、セミリアさんやサミュエルさんをよろしくといった話だと僕は思っているのだが……。
「ふむ。それなんじゃが、今日来てもらったのはお主に言わなければならんことがあるからじゃ」
「というと?」
「君にとって気が進まない話であろうことを思うと心苦しいのじゃが、ジャックを置いていって欲しい」
「それって……前にジャックが言ってた理由、ですか」
ドクンと心臓が跳ねる。
今回この世界に来た日、宿屋の屋上でジャックが初めて自分のことを口にしていた時のことが一番に浮かんだ。
この状態でいられる時間も終わりが近付いている、と。そんな話だ。
『そういうことだ。俺は一緒には行けねえ、お別れの時だ』
そう言ったジャックの口調にネガティブな感情は見られない。
元が機械音みたいな声だ、声色で判断出来るものじゃないのかもしれないけど、それでも惜別の情はないように感じられた。
「そんなにあっさり言われても困るよ。僕はこれから知らない国に行って戦争に参加するんだよ? 僕にはジャックが必要だし、もう少し待ってもらうことは出来ないの?」
いつだって一番傍で知恵や力を貸してくれたジャックが居なくなる。
それは精神的にどれ程の不安が付きまとうだろうか。
ジャックが居たから一人で知らない国に迷い込んでもなんとかなったし、ジャックが居たから無事に帰ってこれた。それは間違いない。
戦争なんて関係無しに、僕はジャックに居なくなって欲しくない。
別れを告げられて初めて、そんなことを思う自分がとても愚かしく感じられた。
『戦争なんて関係無しに、か。嬉しいこと言ってくれるねえ。だが、悪いが待つことは出来ねえんだ、分かってくれ相棒』
「頭では……僕が聞き分けないといけないってことは分かってるんだけどね」
そして、どうしようもないことも。
この状況の僕に別れを告げているのだ。
待てるなら、別れなくて済むなら、ジャックは僕が言わなくてもそうしてくれていただろう。
そんなことは僕だって分かっているさ。
だけど。
「だけど、いざお別れだって言われると……寂しいよ」
『やっぱりお前さんは俺の最高の相棒だよ。こんなナリの俺にそんなことを言ってくれる奴は、この世界にゃそうはいねえ』
「ジャック……」
『ま、安心しな。お別れと言っても、一旦の話だ』
「い、一旦?」
『言っている意味が分かるか?』
「…………」
もう髑髏のネックレスの姿でいられないから別れる……にも関わらず、また会えるかのようなその言い草は矛盾していないだろうか。
別の何かに姿を変えるということか?
ならばそれは……必ずしも物質としてではない可能性があるのなら、元々が人間だったという事を考えると。
「もしかして……人間に戻る?」
『ご名答だ。そうなりゃ今度は本当の意味でお前さんと一緒に居てやることが出来る。相棒は俺が守ってやるってもんだ。だが、その前にやることがあってな、だから今は一緒にゃ行けねえんだ』
「ちなみに、そのやることっていうのは?」
『それはまだ言えねえ。そうだろ、エルワーズ?』
「うむ。まだはっきりとしたことは言えんのじゃ、気を悪くしないでおくれコウヘイ殿」
「気を悪くはしませんけど、ジャックはそのために人間に戻るんですか?」
「そうじゃ。すぐに君達に説明するべき時が来る。じゃがその前に本当にそうであるかを調べることがジャックの言ったジャックの役目なのじゃよ」
「役目、ですか」
「コウヘイ殿、恐らくではあるが高確率でこの戦争はサントゥアリオの内乱で終わる話ではなくなるじゃろう。何が起きるのかははっきりとは分からぬ、しかし色々な事情が大きく動こうとしていることは確かじゃ。きっと無事に帰ってきておくれ。そして、セミリアとサミュエルのことをよろしく頼む」
ノスルクさんは僕の肩に両手を添えて、真剣な表情で真っ直ぐと僕の目を見る。
二人が何をやろうとしているのかは僕には分からないけど、それはきっと多くの人々にとってとても大きな意味があることなのだろう。
ならば僕は、皆で無事に帰るという二人の願いを実現させられるように必死で考えるだけだ。
いつだって僕を助けてくれた二人の恩義に報いるために。
「なんだか、ただでさえ分からないばかりの僕にとっては難しい話ですけど、行くからには二人も、自分も、他の人達も、出来る限り無事に帰ってこられるように僕は精一杯頭を使おうと思います。身体が使えないなら、せめて頭で役に立てる様に」
精一杯の返答に、それでもノスルクさんは表情を和らげた。
「そう言ってくれると信じておったよ。君になら、いや君にしか出来ないことだと言うと重荷になってしまうかもしれぬが、既に君はこの世界で多くの人間の運命を変えてきた。そんなコウヘイ殿に託す、じじいの最後のお願いじゃ」
『俺を復活させたら今度こそ隠居して精々長生きしやがれジジイ』
そんなジャックの言葉に思わず気が緩む。
僕は色んな人と繋がりを持って、色んな人の助けをもらって今この世界で五体満足のままここにいることが出来ている。
戦争という未知なる恐怖の前に僕が出来ることはまだ手探りの状態だけど、そんな人達を悲しませることはしたくないなと、強く思った。
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