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【勇者が仲間になりたそうにこちらを見ている③ ~ただ一人の反逆者~】

【第二十二章】 仮初めの収束

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 とうとう牢屋に放り込まれて丸一日が経った。
 例によって第三者の言動で推測する以外に時間を把握する術を持たない僕だったが、少し前に『昼飯だ』と食事を持ってきた兵士の言葉からして昼過ぎぐらいなのだろう。
 ひょっとすると兵士の人達は僕が食事に手を付けないのは牢屋に入れられたことによる精神的ショックによって食欲が無いせいだとでも思っているのか、やっぱり出された食事は味の無いパンと水だけだった。
 城の外に広がる町にあれだけ様々な飲食店があるぐらいだ、この国の食文化が乏しいわけでは決してないはず。つまりは罪人の扱いなどその程度でいいという認識からの献立なのだろう。
 日本にいる囚人ならばどれだけの極悪人でももう少しマシな食事をさせてもらえそうなものだが、これがこの世界の常識であるなら僕には何も言えない。
 ……今回に限っては結局食べたけどね。
 さすがに昨日の昼以降何も食べていないから胃も限界だったし。
 とまあ、異世界食レポ第三弾はどうでもいいとして、本題を言ってしまえばようやく僕がこの檻から出してもらえる時が来たということである。
 鉄格子の一部が開き、実は二度目となる狭い部屋からの第一歩を踏み出すと同時に人間という括りで言うと今この城で唯一の僕の味方である銀髪の女勇者セミリアさんが僕の手を握った。
「コウヘイ、待たせてしまって済まなかったな」
「いえ、僕の方こそあれこれと迷惑と心配を掛けてしまってすいませんでした」
 か細いセミリアさんの手から伝わってくる温もりに少し照れつつ、僕も頭を下げる。
 それでなくても横にはクロンヴァールさんが居るのだ。世の中って不公平だなぁとしみじみ思わざるを得ない感じだった。
 例えばサミュエルさんやマリアーニさん、グランフェルト城にいるロールフェリア王女も百人が見れば間違いなく九十五人ぐらいは美少女と評価するだろう外見をしているけど、このセミリアさんとクロンヴァールさんはその中でも別格だと思う。この僕ですらそう思う。
 もはや僕の人生においてこの二人よりも綺麗な女性に出会う事は無いとさえ若干十六歳にして確信してしまいそうな勢いである。
 いや、そんな分不相応な品評をしている場合ではなく、
「色々とあったが、総括するとどうだ?」
 セミリアさんの手を離すと同時に、クロンヴァールさんがようやく口を開いた。
 僕に対する敵意のようなものは感じられず、どちらかというと『お前も災難だったな』というニュアンスに感じられる。
「なんというか、悪いことはしないように生きようと思わされた一日でした」
「そうか。ならばお前の人生にとって悪いばかりの経験ではなかったのかもしれんな」
「いえいえ、こういう方法で教訓を得なくても僕は真面目に生きていけていたはずだと自負しておりますので」
「はっはっは、ここで私に憎まれ口を叩けるとは少なくとも度胸は身に付いたらしい。どうあれ、これで無事放免だ。二人で城を出た後は好きにするといい」
「はい。お世話になりました」
「私からも、お世話になりましたクロンヴァール王」
 僕に続いてセミリアさんも頭を下げる。
 が、クロンヴァールさんは僕の肩を押して頭を上げさせた。
「部下のハイクからの伝言がある」
「……ハイク?」
「知らないか? ここでお前と話をしたと言っていたが」
「…………」
 ここで僕と話を……牢番の兵士以外ではクロンヴァールさん、ブーメランの人、AJの三人しか会っていない。ということは、
「あの、ブーメランの人でしょうか」
「ああ、そいつだ。礼を言っていたぞ、お前の情報が役に立ったとな」
「そうですか……こちらこそ、話を聞いていただいてありがとうございましたとお伝えいただけますか?」
「伝えておこう」
 確かにあのブーメランの人は全部終わるまでは礼は言わないぞ、と言っていたけど、まさか本当に感謝されるとは驚いた。律儀な人なんだな。
 なんて事を考えていると、急にクロンヴァールさんの表情が真剣なものへと変わった。
 同時にその雰囲気も冗談話が出来るものではなくなっている。
「最後に、私から一つお前に言っておく」
「……なんでしょうか」
 恐る恐る言葉を返す。
 次に出て来たのは僕にとって驚きと戸惑いを抱かせ、誤算が生じていたことを今初めて知らされるような内容だった。
「礼は言わん。だが……少なくとも私は後悔せずに済んだのかもしれないと思う気持ちが無いわけでもない。それだけだ」
「…………」
 これは……もしかしなくても王子の件を暗示しているのだろうか。
 そんなはずがない、なぜばれている……一瞬そう思ったものの、牢を抜け出したことを兵士の一人に見つかっているのだ。国王であるクロンヴァールさんに報告がいっていてもなんらおかしくはない。
 そうでなくてもその可能性がある人間として名前も挙がるだろうし、クロンヴァールさんのことだからそれら全てが無関係に直感しているということも十分に考えられる。
 だけど。
 それでいて敢えてそんな言い回しをするのだから追求するつもりはないということも同時に示しているのだろう。そうでなければすんなりと僕が檻から出ているはずがない。
 ならば、僕が求められているのはこういう答えなのだろう。
「申し訳ありませんが、何の事を仰っているのかさっぱり分かりません」
 しらばっくれる僕に対し、クロンヴァールさんは鼻で笑うだけだ。
「ならばさっさと立ち去れ。近い将来また会うこともあるかもしれないが、少なくともその時までは拾った命を大事にすることだな」
 なんとも遠回しな別れの挨拶だが、僕はもう一度頭を下げる。
 クロンヴァールさんはそんな僕を見てニヤリと笑い、今度はセミリアさんへと顔の向きを変えた。
「聖剣、少し立て込んでいる。見送りは出来ないが、お前ともまた会える日を楽しみにしている。今回は手合わせ願えなかったが、次は剣を交えたいものだな」
「ええ、私もその日を楽しみにしております」
 二人はがっちりと握手を交わした。
 そして僕達は兵士の案内で地下を出て、大きな門を潜って異国の城を後にする。
 同時に僕の丸一日の異国放浪&囚人体験も終わりを迎えた。
「そうだ、コウヘイ」
 城門から少し歩いて城下町の大通りに差し掛かったあたり。
 隣を歩くセミリアさんが何かを思い出した様に僕の名を呼ぶ。
「預かり物があるのだった。城を出たらこれをお主に渡してくれとな」
 セミリアさんが僕に差し出してきたのはルービックキューブほどの大きさをした木箱だ。
 手に取ってみても見た目相応にというか、普通に軽い。
「誰から預かったんですか?」
「ジェイン殿というクロンヴァール王の配下の諜報員をしている男だ。コウヘイと接点があったとは思っていなかったのだが、知り合いだったのか?」
「知り合いだったというか、AJとは昨日牢屋に入れられている時に知り合ったというか、話を聞いたり聞いて貰ったりと色々ありましたよ」
「そうだったのか。しかし、わざわざ私に預けるというのも不思議な気もするが、何が入っているのだ?」
「なんでしょう。特に何かを受け取るような約束をしていたわけではないので」
 お礼どころか顔も見せないなんて薄情な人だと密かに思っていたけど、これがその代わりというわけか。
 差し詰め僕の文句を聞きたくないから逃げたということなのだろう。
 クロンヴァールさんにほぼバレちゃってる以上どのタイミングであれ今日になって接触していることが知られるのは避けるべきだっただろうことを考えるとある意味当然の方法といえなくもないが……やはり食えない人だ。
 そんなことを思いつつ、箱を開けてみると中には鍵が入っていた。
 普通に比べて少し大きめの、銀色のキラキラした鍵だ。
 細い鎖に通されているあたり首に掛けられる仕様にしているということらしい。
「鍵のようだが……」
「そうみたいですね……何の鍵なのか全く分からないですけど」
 そしてその鍵の下には折りたたまれた紙がある。
 広げてみると、それはAJから僕に宛てた手紙だった。

【やあコウヘイ君。今回は世話になったね。
 君なら無事にやり遂げてくれると思っていた、と言っておくよ。
 王子はひとまず無事だ。相変わらず文句と恨み節ばかりだったけど、あとはボクがボクの仕事をすれば刑も軽くなるだろう。
 君が居なければこうはいかなかった。さすがはマリアーニ王を救ったヒーロー様だ。
 中に入っているのはお礼の代わりと思って欲しい。
 君はお咎め無しに終わったから今すぐ君を助ける必要は無くなったけど、君の命を救うという約束を守るためのね。
 この鍵は先々きっと君の命を守ることになる。
 いつかこの世界が滅びの危機に面した時、この鍵によって開く扉の向こうに進めば君は安全な場所に居ることが出来るだろう。
 僕の立場上これ以上の説明は出来ないから鍵の使い道は自分で探してね。
 P.S.
 君の方の牢屋の鍵のことをすっかり忘れちゃっててごめんね。自力でどうにかしてくれて助かったよ】
 
 言葉と同様、なぜか日本人の僕でも理解が出来るようになっている不思議な現象においてはさておき、手紙にはそんなことが記されていた。
 読んだところで全然意味が分からないが、世界が滅ぶって物騒なことを言わないでもらいたい。
 というか、マリアーニさんの件を度々持ち出してくるけど、あれは別にヒーローと言われるようなことじゃないと何度言えば……。
 そもそも追伸の部分に関しては絶対許さないと言いたいところだけど、当然ながら僕の頭は別のところに思考が向かった。
 この文面からして鍵を開けたのはAJじゃない。
 では一体誰が、なんてことは考えて答えが見つかるとも思えないが……。
「どうしたのだコウヘイ、難しい顔をして。何か嫌なことでも書いてあったか?」
「あ、いえ、そういうわけでは」
「ならばよいのだが、結局のところそれは何の鍵だったのだ?」
「使う場所は自分で探してくれ、としか書いていないので何とも」
「ふむ。おかしなことを言うものだな、ジェイン殿も」
「まあ、あの人はずっとそういう人でしたよ」
「コウヘイに分からぬものが私に分かるはずもないというものだな。だが、クロンヴァール王が言っていた様にこの世界で過ごしていればまた会うこともあるかもしれん。私達も居るべき場所へ帰るとしようではないか」
「そうですね。なんだかたった一日のことなのに随分とグランフェルト王国が懐かしく感じます」
 再びセミリアさんと並んで足を進める。
 一応貰った鍵を首に掛け、ジャックが居るのでそっちは服の中へとぶら下げることにした。
 最後の最後まで疑問は残ったけど、今となっては確認することも出来ない。
 本当にまたクロンヴァールさんやAJと会うことがあれば聞いてみたい気もするが、その時になって何を聞いても何か意味があるわけでもないとも思う。
 何にせよ僕の首が飛ばなくてよかったと、それに尽きる一日だったと、背後にある巨大な城を見ると改めて実感させられる。
 こうして僕は一日の牢獄生活を終え、少し町を見て回ったのち改めてグランフェルト城へと帰ることとなった。
 一人とジャックだけではなく、今度はセミリアさんと一緒にだ。
 城に戻った僕はロールフェリア王女の世話役……というか、ほとんど召使いの様なことをしながらしばらくを過ごし、その後さらにとんでもないことに巻き込まれることになるわけだけど、その話はまた次回にするとしよう。 
 
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