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【勇者が仲間になりたそうにこちらを見ている② ~五大王国合同サミット~】

【第三十一章】 空飛ぶ救助隊

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 やっとの思いで岸まで辿り着いた。
 肉体的消耗があるわけではないがボートの進行が自動であるせいでスピードが遅く、焦る気持ちも相俟って何十分にも感じられたこの数分の地獄の様な時間が終わりを告げる。
 すぐさま陸地へ飛び降り少し離れて皆の居る方へと駆けだすと待機していたセミリアさんを始めとする面々も僕に気付き、僕一人しか居ないことやに加えただならぬ雰囲気に異変を感じ取ったのかあちらも慌てて駆け寄ってきていた。
「セミリアさんっ」
「コウヘイ、どうしたのだ? それにマリアーニ王は何処に……」
「それが、マリアーニさんが魔物に攫われてしまって……どうすればいいのか」
「なんですってえ!!!」
 言い終わるよりも先に横から伸びて来た腕が僕の胸ぐらを乱暴に掴んだ。
 怒りと焦燥感の混じった感情的な表情で詰め寄っていたのはカエサルさんだ。
「あんたそれどういうことよ!! なんで一人でノコノコ帰ってきてんの!!!」
「こ、こら落ち着けカエサル殿! コウヘイは元々戦闘要員ではないのだぞ」
 抵抗しようにも握力や腕力に劣る僕ではどうしようもなく、見兼ねたセミリアさんがカエサルさんを引き剥がしてくれた。
 それでも怒りの形相で向かって来ようとするカエサルさんをウェハスールさんが制止する。
「エル、落ち着きなさい。今は口論をしている場合ではないわ、姫を無事に連れ戻すことを第一に考えて次の行動を決めないと。少しの時間も惜しいのだから」
 普段のおっとりしたものではなく真剣な表情で、普段の『です~』という口調も無くなっている。
 意図して使い分けているのかどうかは定かではないが、それだけの事態だ。無理もない。
 しかし、それでも納得がいかないらしいカエサルさんは未だ僕を睨み付けている。
「だからって……こいつは黙って見てただけなんて」
「申し訳ありません……相手は空を飛んでいたので、僕にはどうすることも……」
「コウヘイ様も、反省は後ですよ。まずは一刻も早く姫を探さないと、あちら側に飛んでいってしまったのですよね?」
「そうです。それで、そのことなんですけどマリアーニさんにはジャックを預けているんです」
「ジャック?」
「ここを離れる前にコウヘイがマリアーニ王に預けたネックレスだ」
「あのコウヘイ様がお守り代わりにと仰っていた……」
「それが何の役に立つのよ! どこがお守りなわけ? 全然効果も無かったからこうなってんじゃないの?」
「確かにお守りとしての効果は今のところないかもしれません。だけど僕はジャックの居場所なら知ることが出来る」
「居場所を……それはもしかして例のチップを?」
「そうです」
 昨日のことだ。
 発信機の動作確認をしてすぐ、僕は何かあった時の備えとしてジャックの髑髏の部分の裏側にチップを貼り付けておいた。
 自力では動けないジャックを紛失してしまわないようにというだけで、こういう事態を想定していたわけではない。だけど居場所が把握出来る分マリアーニさんを助けるのに役立つことは間違いないはずだ。
 急いで液晶モニターを取りだし電源を入れる。
 拡大表示にしてみると結構なスピードで移動していることが一目で分かった。
 このモニターでは発信機との距離がどの程度かということしか分からないけど、この山は国の領土の中でもほとんど最北部に近い。
 島国であることを考えると、この勢いでは国の外に出てしまうぞ……。
「そのままあっちの方向に移動していっているみたいです。どうにかして追いかけないと……今に海を渡っていってしまう」
 焦る気持ちを無理矢理抑え込み、その方法を模索する。
 この世界にある移動手段は僕が知る限り馬車と船のみ。そんなペースでは到底追い付くことなど出来ない。
 あの化け物の目的地次第とも言えるけど、いずれにせよ時間を掛けてしまうといつか受信可能な距離を超えてしまうし、スピード以前に今から馬車と船を用意する時間が必要であることを考えると……現実的に不可能に近い。
「…………くそ」
 握った手の爪が痛いほどに食い込んていた。
 馬鹿か僕は、諦めている場合じゃないだろう、一刻を争うこの時に。
 考えろ、考えろと繰り返し脳内で唱え、周囲の言葉も耳に入らずにひたすら思考を回転させる。
 次の瞬間、不意に腕を掴まれたかと思うと僕の体は勢いよく引っ張られた。
 その相手がカエサルさんだと気付くと同時にやっぱりぶん殴られるのかと一瞬身構えたものの、更にまた次の瞬間には僕の身体は宙に浮いていた。
 我が身に何が起こっているのか理解出来ず、ただ片腕でぶら下がるように浮いた状態になり視線の先で地面が遠ざかっていくことだけを把握する。
「エル、待ちなさい!!」
「コウヘイ!!」
 ウェハスールさんとセミリアさんの声が後ろから聞こえたがそんな二人の姿もすぐに遠ざかっていく。
 見下ろす景色はすでに湖の上だ。
「ちょ、ちょっとカエサルさん!? 一体何をしているんですか!」
 混乱の渦中にありながらもどうにか視線を上に向けてみる。
 今僕が宙に浮いた状態で湖の上を進んでいるのは同じく宙に浮くカエサルさんに腕を掴まれたまま引っ張られているからだ。ではなぜカエサルさんは飛べるというのか!!
「お前にしか姫の居場所が分からないんでしょ! だったらお前に案内させるしかないじゃない!」
「僕が言いたいのはそういうことじゃなくてっ、カエサルさん空を飛べるんですか!?」
「飛べるから飛んるんでしょ馬鹿!」
「いや、それはそうなんでしょうけど、そういうことでもなくて……」
「あー、もううるさいっうるさいっ。そういうこともどうことも分かんないもん! 何が言いたいのかハッキリしてよヘナチョコ」
「ヘナチョコって……その、色々聞きたいことはあるんですけど、それよりも今カエサルさんが飛んでいる事実に気が向いて仕方がないというか、それって元々飛べたんですか? それとも練習して飛べるようになったんですか?」
 どちらの答えだったとしても『なるほどそうですか』と納得出来るわけもないけど、そういう魔法があったのなら納得せざるを得ないこの世界。
 しかし、カエサルさんの答えは両方に対してノーだった。
「元から飛べるって、んな人間いるわけないでしょ馬鹿。魔族でもあるまいし、空飛ぶ魔法なんて聞いたことあんの?」
「聞いたことはないですけど、だって現に……」
「耳!」
「耳?」
「耳についてるピアス」
 言われるままカエサルさんの耳元に視線を移す僕。
 飛行による風の影響で髪の毛が暴れまわっているせいで露わになっているカエサルさんの耳には確かにリング状の物に羽根を模した飾りが付いているピアスが見えた。
「もしかして、そのピアスのおかげってことですか?」
「そうよ。これは【風神遊戯トリック・ウィンド】っていうあたしのゲートで本来のあたしの能力とは別。分かった? ていうか分かれ」
「……その門って一体なんなんですか?」
 確かサミット会場の外であのフローレシア王国の王様らしいマクネアという男性の口からも聞いた単語だ。
 それのおかげで空を飛べるということは、セミリアさんの言うところのマジックアイテムということなのだろうか。
ゲートってのはマジックアイテムを遙かに凌ぐ能力を持つ特殊なアイテムのこと、そんぐらい聞かなくても分かりなさいよっ」
「そんな無茶な……でもそれってもしかして、ウェハスールさんの【心眼の輪ジャッジメント・アイ】も同じだったりします?」
「なんでお前が姉さんのゲート知ってんのよ!」
「ほ、本人から直接聞いたんですよ。ていうかそれってどこで入手しているんですか? 普通に店で売ってるんですか?」
「んなわけあるか! 本来ならこの地上に存在しない貴重なモンなんだから世界中探したってあたし達以外に持ってる奴なんてそうそういないってのよ。そんな話はいいからお前は姫の居場所をしっかり見て案内しなさいよねっ」
「それはちゃんと見てますけど、片手でぶら下がってる状態じゃ操作が出来ないですよ」
 ついてに言えば腕一本に体重が掛かっているせいでそろそろ痛みも出始めている。
「チッ、ヘナチョコのくせに文句ばっかり」
 悪態を吐きつつも、カエサルさんは僕の両脇を抱える様な体勢に変えてくれた。
 これなら両手の自由も効くし、身体への負担も少なそうだ。
 しかし……僕と大して歳も違わないというか、下手すりゃ年下だろうになんだってこんなに偉そうな態度なのだろうか。
 強さ=偉さという図式が成り立つのがこの世界なのかもしれないけど、仲間のシャダムさんとかにもこんなだし単に性格が子供っぽいだけという線の方が強い気がする。
「向こうの動きが止まったみたいです。このペースならどうにか追い付けるでしょうけど、あの魔物と対峙しなきゃならない可能性が高いですよ」
「可能性が低くてもこっちから仕掛けてやるのは決定事項よ! うちの姫を攫ってタダで済むと思ってるならぶっ殺死なんだから!」
「それにしたって、せめてセミリアさんかウェハスールさんのどちらかも連れてきた方がより確実だったんじゃないかって話ですよ。重さ的に無理があるかもしれませんけど、敵が一人とは限らないでしょう」
「あたしの能力に重さは関係ないけどあたしの腕は二本しか無いのが分かんないの? 行きに二人連れて行って、帰りに姫が増えた分お前を置いてきていいならそうしてもいいけど?」
「……そりゃそうですね。すいません」
 そんなやりとりを最後に会話は途絶える。
 時折僕が方向を修正するために口を開く以外は無言のまま、スーパーマンというよりは武空術寄りの飛行具合でグングンと進んでいった。
 高さにして十メートル以上を結構なスピードで、それも生身で飛んでいるのだから今まで乗ったどんな絶叫マシンよりも恐ろしいものがある。
 そんな状態で山を越え、大地を過ぎ、海を跨いでまた大地へと景色が移り変わっていくが、ジャックを指す位置は依然として動きを見せず、僕達はとうとう二、三百メートルの距離まで近付いた。
 そこで一旦飛ぶという移動方法を止め、地面に降り立つことに。
 理由は簡単、モニターに映るジャックの現在地との距離からして目的地が辺り一面に広がる森の中であるからだ。
 上空からでは人の姿を探すことが出来ず、やむを得ずどこの国の領地なのかも分からない無人島のような小さな島の森の中に降り立ったのだ。
 見通しが悪く、これでは急に襲ってこられると確実に不意を突かれてしまうだろう。
 効果の程など分かったものでもないけど、それでも最大限の警戒といつでも動ける様に心の準備をしつつカエサルさんと並んで歩いて森を進んでいく。
 幸いにも道中で敵に襲われることはなかったが、残り数十メートルまで来た先にあったそれ、、を見て僕達は一度足を止めた。
「これは一体……」
「ここを進んだ先に居るってことね。確認しなくても分かる、魔物の気配がプンプンするもん」
 カエサルさんは鋭い目付きで先に続く道を見据えている。
 そこにあったのは赤い鳥居だ。
 そしてその先には周囲とは違って石で出来た道が続いている。
 どちらも風化と劣化によりボロボロで、手入れされていない雑草が乱雑に生えているというまるで廃神社を前にしているような光景だった。
 森を進むに連れてひんやりとしてきた空気も含め、魔物でなくとも何かが出そうな雰囲気は僕ですら感じられる。
「ほら、ボケッとしてないで行くぞ」
 その不穏さをどう考えているのか、カエサルさんは僕の背中をビシっとはたいてサッサと鳥居を潜って奥へと歩いていった。
 置いて行かれてはたまったものじゃないので慌てて後に続く。
 お化け屋敷や肝試しを怖いと思った事のない僕だが、さすがに自分達を平気で殺そうとする様な化け物が居るのが分かっている状況では心持ちも穏やかではいられない。
 それでもマリアーニさんが捕まっている以上逃げ出すわけにもいかないわけで、ならばいつも通り何かあった時に備えて動ける準備をしておきつつ、その何かとは具体的にどんなパターンがあるのかを出来る限り考えておくことが僕のすべきことだ。
 怖いから、危ないから、こうなってしまいました。
 そんな言い訳は通用しないし、反省を生かして次は頑張ります。なんて一見前向きなようで対処や対策をする能力が無いという証明でしかないような言い分が通る問題ではないのだから。
 とはいえ、だ。
 見るからにただ者では無いあの天狗の化け物。
 当然のこと僕なんかが太刀打ち出来る相手ではないだろう。
 では、カエサルさんはどうなのだろうか。
 この人の強さをはっきり言って僕は知らない。
 薙刀のような武器を持っているからには戦闘能力は持っているんだろうし、護衛の戦士であることや自国の王が連れ去られている以上黙って見ていることはないだろうけど、果たしてどこまでアテにしていいものか……。
 考えることが多い上に周囲の警戒も必要という逼迫した状態で石畳の上を歩いていると、ふと前を歩くカエサルさんが呟いた。
「来たわね」
 何がですか?
 と、聞き返そうとするより先にその意味を理解した。
 といよりは理解出来ない方がおかしいと言ってもいい。
 なぜなら左右の地面から突如として大量の人影が現れたからだ。
 まるで地面から湧き上がるかのように、次々と、続々と、行く道を塞ぐように目の前をその人影が埋めていく。
「お、おぇ……」
 思わず嗚咽が漏れてしまった。油断すると今にも胃の中が逆流してきそうだ。
 そんな僕を見て、すでに薙刀を抜いているカエサルさんは呆れた顔をする。
「何を吐きそうになってんのよ馬鹿」
「す、すいません……でもあれ」
 僕からすれば無理もない。
 そうさせているのは十や二十では効かない敵の姿だ。
 手には槍を持ち、鉄製のアーマーに身を包んだ兵士の格好こそしているが、その全ての身体には首から上が無い。
 まるで切り落とされた後であるかの様に肉や骨が見えており、それだけではなく腐敗した様に変色してしまっている。
「何が言いたいのか分かんないけどっての。でもさ……これっておかしくない?」
「そりゃあ……おかしいでしょうよ。首が無いんですよ? それなのに動いているんですよ? むしろおかしくない部分がないぐらいです」
 胃をさすりながらどうにか答える。
 精神的にかなりキツいが、確かにいつまでも言っている場合ではない。
「そういう意味じゃないわよ馬鹿」
「じゃあどういう意味なんですか馬鹿」
 あ、しまった。
 思わず釣られて馬鹿って語尾に付けちゃった。
「……今あたしに馬鹿って言った?」
「言うわけないじゃないですか。いくらなんでもそんな言い掛かりを付けるのは酷いと思います」
「そ、そう? だったらいいんだけど……何が言いたいかっていうと、こいつらはヘッドレス・ランサーっていう魔物なわけ」
「そういう名前なんですか……そりゃ首も無いわって感じですね」
「そこはどうでもいいから。で、こういうゾンビとか亡霊の類の魔物っていうのは本来魔界で根城を守る役目を果たしているはずだから地上には居ないものだって姉さんに習ったことがあるのよ」
「それが何故かここに居る、と」
「そういうこと。まあそれもどうでもいいんだけど」
「どうでもいいんですか……」
「居るもんは居るんだから仕方ないじゃん。とにかく、こいつ等はあたしが片付けるからお前は先に行って姫を助けて来い」
「え、僕一人で?」
「当たり前でしょ。お前がこいつ等を倒せるなら逆でもいいけど無理じゃんどうせ」
「一人二人ならまだしも、これだけ数がいると……まず無理でしょうね」
「こいつ等の他に姫を攫った奴が居るんでしょ? だったらそいつとも戦闘になる。その時に挟まれたら厄介だってことぐらい分かれっていうか、ヘナチョコなんだから黙って言うこと聞け馬鹿。姫を危険に晒させないためにも先に行って姫の安全を確保する、お前は死んでもいいから絶対に姫は無事のまま取り戻すのよ。約束したからね」
 約束してないのに……なんて甘えは捨ててしまえ。
 悠長にしている暇は無いことや後の安全を考えればそうする他ないことぐらい僕にも分かる。
 問題は僕があの天狗と戦うのかということだが……勝てる方法が思い付くまで待ってもらえるわけがないのだから道は一つ、か。
「でも、どうやってこれを突破するんですか? 一歩でも進めば襲い掛かってきそうな勢いですけど」
 僕達が静止しているからか、敵も動く気配はない。
 それでも数十本の槍が全てこちらを向いているあたりこれ以上先には進ませないということなのだろう。
「お前はここまでどうやって来たかも覚えてないのか馬鹿」
「あ……」
 そうか、カエサルさんは飛べる、、、んだった。
 それに気付くと同時に、僕はカエサルさんに片腕で抱えられる形で再び宙に浮いた。
 首無し兵士の軍団が持つ槍が届かない高さで回り込み、やや乱暴に下ろされると先程までとは逆に僕達が行く手を阻む様な立ち位置に変わる。
 僕と同じ様な背丈や体格なのに片手で僕を持ち上げるとは……若くても蓮っ葉であってもこの世界で一国の代表となるような戦士というのはやっぱり凄い。
「ほら、さっさと行け。ダッシュ!」
 やや乱暴に肩の辺りを押される。
 その背中は頼もしくもあり、片手で薙刀を構え鋭い目付きで敵を見るその姿はとても格好良く見えた。戦う直前のセミリアさんを見ている時とどこか重なるものがある。
「カエサルさんは……大丈夫ですよね?」
「こんなの相手に大丈夫じゃない方が難しいんだけど」
「だったら……後から無事に合流してくださいよ」
 それだけ言って、僕は振り返らずに奥へ向かって駆け出した。
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