無情の魔女は、恋をする

 “魔女”には寿命という概念は無く、いつまでも姿形が変わらない“人族”から変異した化物である。
 そう信じられている世界で、普通の人間であった頃の記憶を失った魔女、“エレーヌ”はひっそりと暮らしていた。
 過去も未来も見えぬまま、ただただその日を生きる為にお金を稼ぐ。
 そんな事を続けている内に、彼女の元に訪れる様になった商人の息子“トレック”。
 過去彼女に助けられたお礼だと言って、彼は必要以上に魔女の元に訪れる。
 ずっと一人だった彼女に、ただ一人“普通”に接してくれる彼に徐々に心を開いていく。
 ある日魔女の元に依頼が届き、それきっかけにして大きなトラブルに巻き込まれ、魔女は商人と共に旅に出る決断をするのであった。
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