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新しい自分
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カインはフェリアを横からそっと抱きしめてくれる。
「言いにくいことを言わせてしまったな。辛かっただろうに。」
「それで、フェリアは離縁された侯爵とは。」
「侯爵には好きな方がいましたので、私は初夜から一度も何もない白い結婚でした。突然追い出されて行くところがなかった私をサリーがここへ連れてきてくれたんです。」
「本当に大変だったわね。でもそれならやり方があるわね。カイン。」
「そうですね、母上。まずフェリアは、ベルド家の遠縁の娘ということにしましょう。サリーの家族とも仲が良いようなので違和感無いと思います。ベルド家は、このサーディス領内では指折りの商会ですから富裕層だし、その上でどこかの養女扱いで嫁に来たことにすれば問題ない。」
「あ、あの」
「フェリアはなーんにも心配しなくていいわよ。面倒なことはみんなカインがやるし、私の権力を全部使って守るわよ。」
シャルロットが妙にやる気を出しているので任せていいのか悪いのかと思ったが、カインがうなづいているので、フェリアは任せることにした。
「シャルロット様よろしくお願いいたします。」
「フェリア、今日までで侍女はクビだからね。」
「えっ?わたしはこれからどうしたらいいのですか?」
ここでも突然追い出されてしまうのかと不安になるとシャルロットは笑った。
「カインのお嫁さんになるんだから、侍女をさせておくわけにいかないでしょう。私の隣の客間をフェリアの部屋にして、カインの婚約者として扱うわよ。」
そう言いながら、人払いのために部屋のドア前に待機させていたレリアを呼ぶ。
「レリア。今日からフェリアはカインの婚約者として扱うから、隣の部屋をフェリアの部屋として準備して。あと、令嬢にふさわしく磨いちゃって頂戴。フェリアは、みんなに報告しついでにへやの引越しして来てね。」
あれよあれよと言う間に色々と決まっていき、信じられないフェリアに
「シャルロット様がやる気になったら、陛下でも勝てませんから、流された方がいいですよ。」
とレリアが教えてくれた。
「言いにくいことを言わせてしまったな。辛かっただろうに。」
「それで、フェリアは離縁された侯爵とは。」
「侯爵には好きな方がいましたので、私は初夜から一度も何もない白い結婚でした。突然追い出されて行くところがなかった私をサリーがここへ連れてきてくれたんです。」
「本当に大変だったわね。でもそれならやり方があるわね。カイン。」
「そうですね、母上。まずフェリアは、ベルド家の遠縁の娘ということにしましょう。サリーの家族とも仲が良いようなので違和感無いと思います。ベルド家は、このサーディス領内では指折りの商会ですから富裕層だし、その上でどこかの養女扱いで嫁に来たことにすれば問題ない。」
「あ、あの」
「フェリアはなーんにも心配しなくていいわよ。面倒なことはみんなカインがやるし、私の権力を全部使って守るわよ。」
シャルロットが妙にやる気を出しているので任せていいのか悪いのかと思ったが、カインがうなづいているので、フェリアは任せることにした。
「シャルロット様よろしくお願いいたします。」
「フェリア、今日までで侍女はクビだからね。」
「えっ?わたしはこれからどうしたらいいのですか?」
ここでも突然追い出されてしまうのかと不安になるとシャルロットは笑った。
「カインのお嫁さんになるんだから、侍女をさせておくわけにいかないでしょう。私の隣の客間をフェリアの部屋にして、カインの婚約者として扱うわよ。」
そう言いながら、人払いのために部屋のドア前に待機させていたレリアを呼ぶ。
「レリア。今日からフェリアはカインの婚約者として扱うから、隣の部屋をフェリアの部屋として準備して。あと、令嬢にふさわしく磨いちゃって頂戴。フェリアは、みんなに報告しついでにへやの引越しして来てね。」
あれよあれよと言う間に色々と決まっていき、信じられないフェリアに
「シャルロット様がやる気になったら、陛下でも勝てませんから、流された方がいいですよ。」
とレリアが教えてくれた。
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