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私とグレアムは、15歳になった。
まだ誰とも婚約せず、仲良し姉弟で夜会に参加しダンスを踊ったり、お茶会で友人達とおしゃべりして過ごしている。
いくつか交際の申し込みもあったが、王族相手はなかったので侯爵家から断ることも出来ていたのだ。
そんなある日、参加したお茶会の主催者であるマイン伯爵家の令嬢アグネスさんが話しかけてきた。
「キャロライン様は、いつもグレアム様と一緒ですけれど、好きな方はいらっしゃらないのですか?」
「特にこの方っていないの。お父様がお話を持ってこられたら、考えるけれど、お父様が片っ端からお断りしているみたいで…」
苦笑いになってしまう。3回目の生でもお父様は私に優しい…というか親バカで私とお母様が大好きなので、誰とも結婚しないでずーっと家にいていいといつも言っている。
「そんな感じなんですのね。グレアム様が実はキャロライン様の相手なのではないかと皆さん噂されてますのよ。」
「グレアムとは、義理とはいえ姉弟よ。」
「そういえば、最近グレアム様とキャロライン様がただ仲の良い姉弟なら、グレアム様をと考えていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるみたいですよ。私もその1人ですわ。」
「アグネスさんは、正直ですわね。グレアムさえ良ければというのが我が家のお返事ですわね。がんばっていらして。」
アグネスさんと別れて庭にでる。外にも何人かのカップルや同性のグループはいたが、合流せずにバラ園のアーチをくぐった。
今回の生では、アレクは全く合わなかった。フィリップ殿下は、別の侯爵令嬢と婚約して仲睦まじいらしい。特に親しくしている男性もいないし、グレアムは本当の姉弟と思えるくらいのが関係だ。実際、グレアムに私のことを異性として侯爵家を継ぐために結婚できるか聞いたことがある。答えはNOだった。私も侯爵家はグレアムが継ぐと決まっているので、もし嫁に行き遅れたら、領地のすみに住ませてねとお願いしてある。
だから、安心してのんびり老後を構想中だ。
まだ誰とも婚約せず、仲良し姉弟で夜会に参加しダンスを踊ったり、お茶会で友人達とおしゃべりして過ごしている。
いくつか交際の申し込みもあったが、王族相手はなかったので侯爵家から断ることも出来ていたのだ。
そんなある日、参加したお茶会の主催者であるマイン伯爵家の令嬢アグネスさんが話しかけてきた。
「キャロライン様は、いつもグレアム様と一緒ですけれど、好きな方はいらっしゃらないのですか?」
「特にこの方っていないの。お父様がお話を持ってこられたら、考えるけれど、お父様が片っ端からお断りしているみたいで…」
苦笑いになってしまう。3回目の生でもお父様は私に優しい…というか親バカで私とお母様が大好きなので、誰とも結婚しないでずーっと家にいていいといつも言っている。
「そんな感じなんですのね。グレアム様が実はキャロライン様の相手なのではないかと皆さん噂されてますのよ。」
「グレアムとは、義理とはいえ姉弟よ。」
「そういえば、最近グレアム様とキャロライン様がただ仲の良い姉弟なら、グレアム様をと考えていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるみたいですよ。私もその1人ですわ。」
「アグネスさんは、正直ですわね。グレアムさえ良ければというのが我が家のお返事ですわね。がんばっていらして。」
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今回の生では、アレクは全く合わなかった。フィリップ殿下は、別の侯爵令嬢と婚約して仲睦まじいらしい。特に親しくしている男性もいないし、グレアムは本当の姉弟と思えるくらいのが関係だ。実際、グレアムに私のことを異性として侯爵家を継ぐために結婚できるか聞いたことがある。答えはNOだった。私も侯爵家はグレアムが継ぐと決まっているので、もし嫁に行き遅れたら、領地のすみに住ませてねとお願いしてある。
だから、安心してのんびり老後を構想中だ。
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