167 / 256
5 ドキドキ観覧車
36
しおりを挟む
久遠は顔を輝かせながら言った。
「ちなみに、京一くんも無事みたいですよ」
柚子がつけ加えるように言った。
「じゃあ、全員無事ということですね」
喜びながら久遠が言った。
「それがわかっただけでも、すごくうれしいです」
「うんうん」
頷きながら乙葉が言った。
「そうだ、こんな場所で話すのもなんだから、みんなで小屋にいきましょうよ」
「小屋?」
柚子が不思議そうな顔をして聞きかえした。
「そう。実はいま、そこに住んでるの」
平然と乙葉が言った。
すると、乙葉の言葉を聞いた二人は、途端に顔を引きつらせた。
「えっ、小屋に住んでるって……お姉ちゃん、本気で言ってるの?」
戸惑いながら柚子が言った。
「そうだけど?」
なにか問題でもあるのかと思いながら、乙葉が言った。
「まあ、さぞかし大変だったんでしょうね……」
乙葉の肩に手を置きながら、憐れむように柚子が言った。それにつられるかのように、久遠も同情するような目で、乙葉を見つめている。
その様子を見た乙葉は、顔を赤らめると、
「し、失礼ね。そんな、人が住めないような場所じゃないから、大丈夫よ。一晩中掃除したし」と言って、肩に置いてある柚子の手を振りはらった。
「わかったわ。じゃあとりあえず、そこへ連れていって」
本当にわかっているのかどうか怪しかったが、柚子の言うとおり、乙葉は二人を小屋まで連れていくことにした。
♢♢♢
「ちなみに、京一くんも無事みたいですよ」
柚子がつけ加えるように言った。
「じゃあ、全員無事ということですね」
喜びながら久遠が言った。
「それがわかっただけでも、すごくうれしいです」
「うんうん」
頷きながら乙葉が言った。
「そうだ、こんな場所で話すのもなんだから、みんなで小屋にいきましょうよ」
「小屋?」
柚子が不思議そうな顔をして聞きかえした。
「そう。実はいま、そこに住んでるの」
平然と乙葉が言った。
すると、乙葉の言葉を聞いた二人は、途端に顔を引きつらせた。
「えっ、小屋に住んでるって……お姉ちゃん、本気で言ってるの?」
戸惑いながら柚子が言った。
「そうだけど?」
なにか問題でもあるのかと思いながら、乙葉が言った。
「まあ、さぞかし大変だったんでしょうね……」
乙葉の肩に手を置きながら、憐れむように柚子が言った。それにつられるかのように、久遠も同情するような目で、乙葉を見つめている。
その様子を見た乙葉は、顔を赤らめると、
「し、失礼ね。そんな、人が住めないような場所じゃないから、大丈夫よ。一晩中掃除したし」と言って、肩に置いてある柚子の手を振りはらった。
「わかったわ。じゃあとりあえず、そこへ連れていって」
本当にわかっているのかどうか怪しかったが、柚子の言うとおり、乙葉は二人を小屋まで連れていくことにした。
♢♢♢
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
王太子さま、側室さまがご懐妊です
家紋武範
恋愛
王太子の第二夫人が子どもを宿した。
愛する彼女を妃としたい王太子。
本妻である第一夫人は政略結婚の醜女。
そして国を奪い女王として君臨するとの噂もある。
あやしき第一夫人をどうにかして廃したいのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる