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5 ドキドキ観覧車
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京一がさっして言った。
「本当にやれやれだな」
そう言うと、京一は突然、けげんそうな顔で乙葉の姿を見て、
「ていうか乙葉、なんでお前、そんなにずぶ濡れなんだ?」と言った。
「あ、これ?」
自身の体を見ながら、乙葉が言った。
「実は今日、ミラーハウスに行ったんだけど、そこの仕かけのせいで濡れちゃったの」
「ミラーハウス? そんなのがあったのか」
おどろきながら京一が言った。
「そうそう、ここの近くにあるのよ。木の影に隠れているから、結構わかりづらいけど」
乙葉が物知り顔でそう言うと、京一は、
「へえ」と一言。
「でも私、そこで散々な目にあったから、あそこにはもう行きたくない」
顔をしかめて乙葉が言った。
それを聞いた京一は、急にプッと吹き出すと、
「その格好を見たら、乙葉がそう言うのも頷けるな」と、納得したように言った。
するとルーカスが突然、
「そっかー、乙葉、あそこに行ったんだね」と、なにか意味がありそうな感じで言った。
「そうよ。ルーカスももちろん、ここに住んでいるんだから、一度はいったことあるんでしょ?」
乙葉が尋ねた。
「うん、何度もあるよ。でも僕は、一人じゃなかった。だから乙葉は、一人で行ってすごいなって思う」
ルーカスは感心しているように言った。
しかし、一人で行ったことに関しては後悔していることだったため、乙葉は褒められてもあまり嬉しくはないと思った。
「そのままだと風邪引くだろ。俺の服着ろよ」
京一はそう言うと、自分のバッグの中からシャツをとり出し、乙葉にわたした。
「え? ああ、どうもありがとう」
乙葉は、そのシャツを素直に受けとった。
「本当にやれやれだな」
そう言うと、京一は突然、けげんそうな顔で乙葉の姿を見て、
「ていうか乙葉、なんでお前、そんなにずぶ濡れなんだ?」と言った。
「あ、これ?」
自身の体を見ながら、乙葉が言った。
「実は今日、ミラーハウスに行ったんだけど、そこの仕かけのせいで濡れちゃったの」
「ミラーハウス? そんなのがあったのか」
おどろきながら京一が言った。
「そうそう、ここの近くにあるのよ。木の影に隠れているから、結構わかりづらいけど」
乙葉が物知り顔でそう言うと、京一は、
「へえ」と一言。
「でも私、そこで散々な目にあったから、あそこにはもう行きたくない」
顔をしかめて乙葉が言った。
それを聞いた京一は、急にプッと吹き出すと、
「その格好を見たら、乙葉がそう言うのも頷けるな」と、納得したように言った。
するとルーカスが突然、
「そっかー、乙葉、あそこに行ったんだね」と、なにか意味がありそうな感じで言った。
「そうよ。ルーカスももちろん、ここに住んでいるんだから、一度はいったことあるんでしょ?」
乙葉が尋ねた。
「うん、何度もあるよ。でも僕は、一人じゃなかった。だから乙葉は、一人で行ってすごいなって思う」
ルーカスは感心しているように言った。
しかし、一人で行ったことに関しては後悔していることだったため、乙葉は褒められてもあまり嬉しくはないと思った。
「そのままだと風邪引くだろ。俺の服着ろよ」
京一はそう言うと、自分のバッグの中からシャツをとり出し、乙葉にわたした。
「え? ああ、どうもありがとう」
乙葉は、そのシャツを素直に受けとった。
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