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2 残虐な着ぐるみ
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「ねえルーカス、私どうしても、外に出たいの。だからどうにかして、ここから出る方法はないか、教えてくれない?」
できるだけ平静を保ちながら、少しの望みをかけて、乙葉が言った。
「うーん、ないこともないけど」
ルーカスが考えながら言った。
「えっ、本当⁉︎」
乙葉は、目を丸くして言った。
「本当だよ。でも、どうしようかなあ。教えようか迷っちゃうな」
なぜかルーカスはもったいぶった。
「そこをなんとか!」
両手を胸の前で組み合わせて、乙葉がルーカスに向かってお願いした。
ルーカスはそんな乙葉をいちべつすると、
「なにか物をくれたら、教えてあげなくもないけど」と言った。
「物? それってもしかして、食べ物とか?」
乙葉が尋ねた。
「うーん、そうだな。たとえばチョコレートとか、なにかあまーいお菓子なんてあったりしたら、僕、とってもうれしいんだけどなあ」
わざとらしくルーカスが言った。
「わかった、お菓子ね」
乙葉はそう言うと、背負っていた自分のリュックを地面におろして、中を探りはじめた。
「私ちょうど今、いくつかお菓子を持っているの。だからルーカスにあげるくらい、わけないわよ」
「えっ! 本当に? じゃあ、もしかして、チョコレートもある?」
興奮しながらルーカスが言った。
「僕、チョコレートが大好物なんだ」
「へえ、そうなの。安心して、ちゃんとチョコレートもあるわ」
そう言いながら、乙葉はリュックの中から、お菓子をひとつ取り出した。
それからも、乙葉は休まず、お菓子を取り出し続けた。ルーカスはその様子を、しばし不思議そうに眺めていた。
「ああ、もう、この中から一個ずつとり出すの、面倒くさくなってきちゃった。ええい、全部出しちゃえ」
できるだけ平静を保ちながら、少しの望みをかけて、乙葉が言った。
「うーん、ないこともないけど」
ルーカスが考えながら言った。
「えっ、本当⁉︎」
乙葉は、目を丸くして言った。
「本当だよ。でも、どうしようかなあ。教えようか迷っちゃうな」
なぜかルーカスはもったいぶった。
「そこをなんとか!」
両手を胸の前で組み合わせて、乙葉がルーカスに向かってお願いした。
ルーカスはそんな乙葉をいちべつすると、
「なにか物をくれたら、教えてあげなくもないけど」と言った。
「物? それってもしかして、食べ物とか?」
乙葉が尋ねた。
「うーん、そうだな。たとえばチョコレートとか、なにかあまーいお菓子なんてあったりしたら、僕、とってもうれしいんだけどなあ」
わざとらしくルーカスが言った。
「わかった、お菓子ね」
乙葉はそう言うと、背負っていた自分のリュックを地面におろして、中を探りはじめた。
「私ちょうど今、いくつかお菓子を持っているの。だからルーカスにあげるくらい、わけないわよ」
「えっ! 本当に? じゃあ、もしかして、チョコレートもある?」
興奮しながらルーカスが言った。
「僕、チョコレートが大好物なんだ」
「へえ、そうなの。安心して、ちゃんとチョコレートもあるわ」
そう言いながら、乙葉はリュックの中から、お菓子をひとつ取り出した。
それからも、乙葉は休まず、お菓子を取り出し続けた。ルーカスはその様子を、しばし不思議そうに眺めていた。
「ああ、もう、この中から一個ずつとり出すの、面倒くさくなってきちゃった。ええい、全部出しちゃえ」
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