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4 死闘
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「それにしても、こんなところにいてもなにもすることねえし、ひまで仕方ねえや。あーあ、はやく外の世界に戻って、自由に過ごしたいもんだ」
ふいに、銀司がグチをこぼした。
「きっと、もうすぐ京一くんたちが、また助けにきてくれますよ。だから、それまで待ちましょう」
落ち着いた様子の久遠が言った。
「ま、それもそうだな」
銀司が言った。
「ところで、この果物を持ってきたムムってやつは、一体どこにいるんだ?」
そう言うと、銀司はキョロキョロとあたりを見まわした。
「多分、この牢屋の近くに、まだいると思うけど」
柚子があいまいに返事した。
「でも、どこ見てもいねえじゃねえか」
けげんそうに銀司が言った。
「呼んだらくるわよ」
柚子が言った。
「おーい、ムム。いないの?」
すると、ムムは牢屋の暗闇から、ゆっくりと姿をあらわした。久遠と銀司の二人は、そんなムムを見て、おどろいて目を丸くした。
「はい、なんでございましょう。柚子様」
ムムが普段どおり、かたい口調で言った。
「うおっ! 喋りやがった」
銀司はそう言いながら、おどろいて床から飛び上がった。
「そりゃ喋るわよ。人間だかなんだか知らないけど」
冷静に柚子が言った。
「びっくりですね」
久遠が興味津々に、ムムを見て言った。
銀司は檻の格子にぴったりと近づき、ムムを間近で、珍しそうにじっと見ると、
「お前、ムムっていうんだよな?」と尋ねた。
「はい、そうですが」
ふいに、銀司がグチをこぼした。
「きっと、もうすぐ京一くんたちが、また助けにきてくれますよ。だから、それまで待ちましょう」
落ち着いた様子の久遠が言った。
「ま、それもそうだな」
銀司が言った。
「ところで、この果物を持ってきたムムってやつは、一体どこにいるんだ?」
そう言うと、銀司はキョロキョロとあたりを見まわした。
「多分、この牢屋の近くに、まだいると思うけど」
柚子があいまいに返事した。
「でも、どこ見てもいねえじゃねえか」
けげんそうに銀司が言った。
「呼んだらくるわよ」
柚子が言った。
「おーい、ムム。いないの?」
すると、ムムは牢屋の暗闇から、ゆっくりと姿をあらわした。久遠と銀司の二人は、そんなムムを見て、おどろいて目を丸くした。
「はい、なんでございましょう。柚子様」
ムムが普段どおり、かたい口調で言った。
「うおっ! 喋りやがった」
銀司はそう言いながら、おどろいて床から飛び上がった。
「そりゃ喋るわよ。人間だかなんだか知らないけど」
冷静に柚子が言った。
「びっくりですね」
久遠が興味津々に、ムムを見て言った。
銀司は檻の格子にぴったりと近づき、ムムを間近で、珍しそうにじっと見ると、
「お前、ムムっていうんだよな?」と尋ねた。
「はい、そうですが」
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