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2 不思議なお城
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「もちろんです。でないと、僕たちは一生外には出られませんよ」
はっきりと久遠が言った。
「なら、仕方ねえか……」
銀司はうつむきながら言った。
しかしすぐに顔を上げると、腹を決めるように、
「よーし、こうなりゃヤケだ! なんだってやってやるぜ!」と、気合いを入れ出した。
「それじゃ、みなさん。これから扉を開けますが、絶対に、物音ひとつ立てないでくださいね」
ひそひそと久遠が注意した。
「わかっているとは思いますが、もしバーサークが起きてしまったら、いままでの努力が水の泡となって、なにもかもおしまいになってしまうんですよ。だから、なにがあっても必ず、音だけは立てないでください」
「はいはい。まあ、俺に任せておけよ」
この危機せまる状況を前にして、いよいよタカが外れてしまったのか、銀司が自信満々に言った。
「頼みましたよ」
久遠が言った。
「ではいきましょう」
先に立った久遠が、そっと静かに扉を開けた。そしてわずかに開いた扉の中を、久遠はこっそりとのぞき見た。
すると、中には鉄のベッドが置いてあって、その上でバーサークが大きないびきをかきながら、ぐっすりと眠っていた。どうやらよく見ると、寝心地が悪そうなマントを着たまま寝ているようだった。
「よく眠っていますね」
安心しながら久遠が言った。
そしてそのまま、バーサークに気づかれないように、忍び足で中に入っていった。ほかの二人も、久遠のあとにつづいて、静かに中に入った。
中には物騒な武器がそこかしこにあった。大量のハンマーやらナイフやらが、壁にかけてあったり、床に置いてあったりして、とても居心地が悪かった。
しかし、鍵を探すまではここから出るわけにはいかず、我慢していつづけることにした。
久遠は近くにあった、全体的に錆びている鉄の箱がふと気になり、なるべく音を立てずに開けてみた。
はっきりと久遠が言った。
「なら、仕方ねえか……」
銀司はうつむきながら言った。
しかしすぐに顔を上げると、腹を決めるように、
「よーし、こうなりゃヤケだ! なんだってやってやるぜ!」と、気合いを入れ出した。
「それじゃ、みなさん。これから扉を開けますが、絶対に、物音ひとつ立てないでくださいね」
ひそひそと久遠が注意した。
「わかっているとは思いますが、もしバーサークが起きてしまったら、いままでの努力が水の泡となって、なにもかもおしまいになってしまうんですよ。だから、なにがあっても必ず、音だけは立てないでください」
「はいはい。まあ、俺に任せておけよ」
この危機せまる状況を前にして、いよいよタカが外れてしまったのか、銀司が自信満々に言った。
「頼みましたよ」
久遠が言った。
「ではいきましょう」
先に立った久遠が、そっと静かに扉を開けた。そしてわずかに開いた扉の中を、久遠はこっそりとのぞき見た。
すると、中には鉄のベッドが置いてあって、その上でバーサークが大きないびきをかきながら、ぐっすりと眠っていた。どうやらよく見ると、寝心地が悪そうなマントを着たまま寝ているようだった。
「よく眠っていますね」
安心しながら久遠が言った。
そしてそのまま、バーサークに気づかれないように、忍び足で中に入っていった。ほかの二人も、久遠のあとにつづいて、静かに中に入った。
中には物騒な武器がそこかしこにあった。大量のハンマーやらナイフやらが、壁にかけてあったり、床に置いてあったりして、とても居心地が悪かった。
しかし、鍵を探すまではここから出るわけにはいかず、我慢していつづけることにした。
久遠は近くにあった、全体的に錆びている鉄の箱がふと気になり、なるべく音を立てずに開けてみた。
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