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6 乙葉大ピンチ

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 つづけて内田が挙手きょしゅをしながら、
「僕も、料理のつづきをしないといけないから、小屋に帰るよ」と言った。
 乙葉は一瞬、内田のいう料理とはなんのことかと疑問に思ったが、あまり深く考えずに、
「そう、二人とも小屋にもどるのね、わかった。それじゃあルーカス、京一のことよろしく頼むわ」と、明るくそう言った。
 その後、乙葉たちはそれぞれの目的地に向かって、散るようにして別れた。
 乙葉と柚子と久遠の三人は、新しく手に入れた紫の鍵を手にして、期待半分、恐れ半分といった気持ちで、門までの道を歩いた。

                 ♢♢♢
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