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第五章 欲望渦巻くレユアン島
83話 本気の覚悟
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エルヴィスは鉄格子に沿って北の方へと歩いていく。
「この向こうの森はね、夜はもう入れないんだって」
と、ミオ。
「それがね~、おじさん抜け道知ってるのよ」
「え、エルヴィス、この島来たことあったんだ?」
「さて、どうでしょう……」
ミオは疑問に思いながらも、これでエルヴィスが元気になるならと、大人しくついていっていた。
やがて、島の最北まで来ると、鉄格子に別の扉があるのを発見する。
「あった、これだ……」
エルヴィスはポケットからカードキーのようなものを取り出すと、それを鉄格子の扉へ押し当てた。
⸺⸺ピピ⸺⸺
扉についていた小さなランプが緑色に点滅し、扉が開く。
「わぁ、やっぱりエルヴィスここ来たことあったんだ」
ミオは勝手にエルヴィスがこの島の関係者か何かと思い込む。
「……」
いよいよ無口になったエルヴィスは、無言でミオを連れて夜の森へと入っていった。
「あれ? 魔物全然いないね? 昼間はあんなにいたのに」
「北の端はね、魔物が湧かないのよ。地面の黒い気が関係してるらしい」
「へぇ、良く知ってるね」
「まぁね……」
⸺⸺
森の中枢まで来たとき、エルヴィスはピタッと足を止めた。
「エルヴィスどうしたの?」
ミオが心配になりエルヴィスを覗き込むと、彼は真っ暗闇でも分かるくらいにボロボロと涙を流していた。
「エルヴィス……!?」
「やっぱり無理だ……」
なよなよと情けない声で彼はそう言った。
「無理……?」
「俺は今ミオを“幻想”に引き渡そうと奴らの本拠地に向かってる……」
「えええ!?」
普段のミオの愛称や自分の“おじさん”という一人称もすっ飛ばしている辺りから、ミオも嘘ではないのだと悟る。
「だけど、やっぱりそんなことできない……」
ミオは驚きつつも冷静に考え、そして「何で、できないの?」と、返した。
「もう……ミオのこと大好きになっちゃってるから……ごめん、ごめんよぉ……」
エルヴィスはそう言って更に泣き始めた。
「エルヴィス……」
ミオはただただ、泣き続ける彼を見ていることしかできなかった。
⸺⸺
5分ほどでエルヴィスは無理矢理泣き止み、彼女に自分の悩んでいること、その目的のため情報屋を利用しており、そのせいで“幻想”に取引を持ちかけられたことなど、話せる全てを簡潔に話した。
「イリス島の話はね、クロノから聞いてたよ。みんなもそのことでエルヴィスのこと心配してる。えっと、研究所になってるっていうのは知らなかったけど……」
「そっか……でも、俺は結果的にこうしてみんなを裏切る形になった。合わせる顔がないよ」
「まだ、裏切ってない。だって未遂だもん。それに、マールージュ島に着いた時って、もう1か月くらい前だよ。その間ずっと一人で悩んで苦しんで……。そのおかげで私はこの1か月“幻想”に狙われることもなく安全に過ごせてたんだね。そんなことも知らずに呑気に過ごしててごめん。気付いてあげられなくて、ごめん」
「やめて、ミオは本当に何も悪くないんだから。俺がみんなに打ち明けて対策を練れば良かっただけの話。一人で悩んでたのは……俺に欲があったから。打ち明けられなかったのは、年長者としてのただのプライド。若い子の邪魔したくなかったから……」
「じゃぁ、今からみんなに一緒に話しに行こう? みんなカジノでフランツさんと話してる。フランツさんもエルヴィスに会いたがってたよ」
「フランツって……あのエーベル氏か。懐かしいなぁ……。そうだね、ミオっちがいてくれたら言えそうな気がする」
「じゃぁ……!」
ミオの表情が明るくなるのとは裏腹に、エルヴィスは苦しい表情を浮かべた。
「でも、それはできない」
「何で?」
「引き返そうって決めるのが、ちょっと遅かった。もう、囲まれてる」
「えっ!?」
ミオが驚き辺りをキョロキョロとすると、いつの間にか何人もの“幻想”に取り囲まれていた。
その数およそ30。逃げるのはかなり苦しい状況だと2人は判断した。
「えらい手厚い歓迎じゃないの」
エルヴィスはいつもの調子で相手に言葉を投げかける。
「その女をこちらに渡してもらおう」
“幻想”のうちの1人がそう答える。
「卯月……お宅、最初からこうやって強襲をするつもりだったんだね」
「さぁ、なんのことだか。結果的にお前は裏切った。なら、俺の判断は正しかったということだ」
「4人の中で断トツに弱い俺1人なら、お宅らが束になってかかればなんとかなるってことね」
「そうだ。お前の戦闘データは取れなかったが、気配が残りのやつと比べて格段に弱い。ここでお前を仕留めてその女を手に入れる」
「エルヴィス……」
ミオが怯えた様子でエルヴィスのコートの裾を握る。
それに対し、エルヴィスはこそっと彼女に耳打ちしようとした。
その2人の会話を包み隠すようにポツポツと雨が降り出し、すぐに土砂降りとなった。
「大丈夫、ミオっち。2人で突破するのは無理だけど、君だけならなんとかなりそうだ。鉄格子の方まで君を飛ばす」
「そんなのダメ、エルヴィスも一緒に……」
「いいから聞いて、着地したらカジノの方へ走るんだ。一般の人の気配さえすれば、奴らもそれ以上は追えないはずだ。クロノ君へこのことを伝えて、おじさんを助けに来て。それまで頑張るから」
「でも、でも……」
「何をコソコソ話している!」
卯月がそう言って仲間に合図して飛び掛かってくる。
エルヴィスは雄叫びを上げながら血昇のアウラを発動させ、1丁の銃にありったけの魔力を込めた。
「おじさんが1番弱いからって、舐めてんじゃねぇぞ。俺だって奥義くらい使えるんだよ!」
そう言って地面に銃弾を撃ち込むと、エルヴィスとミオを囲むように周りに竜巻が現れた。
その竜巻は“幻想”を次々に巻き込んでいき、彼らの身体を切り裂いていく。
⸺⸺奥義 絶嵐旋風⸺⸺
「ミオ! 魔法障壁!」
「! うん!」
エルヴィスに強く言われ、ミオは咄嗟に魔法障壁を作る。
「着地の瞬間に緑魔法、もしくは魔弾を地面に押し出せよ!」
エルヴィスはそう言ってミオを魔法障壁ごと空へ投げ飛ばすと、そのままミオへ向かって属性技を撃ち込んだ。
⸺⸺暴風弾⸺⸺
「きゃぁぁぁぁ~!」
ミオの魔法障壁がその暴風に押し上げられ、未だ“幻想”を翻弄する竜巻をも越えて、彼女は西の方へと放り出された。
そして、いつかのロスカ島でケヴィンとチャドがやっていたように、ミオも着地直前で魔力を地面に放ち、着地の衝撃を緩和した。
ふわっと地面へ降り立つと、彼女は「行かなきゃ……!」と決意を固め、豪雨の中、北の鉄格子の扉から森を脱出した。
「この向こうの森はね、夜はもう入れないんだって」
と、ミオ。
「それがね~、おじさん抜け道知ってるのよ」
「え、エルヴィス、この島来たことあったんだ?」
「さて、どうでしょう……」
ミオは疑問に思いながらも、これでエルヴィスが元気になるならと、大人しくついていっていた。
やがて、島の最北まで来ると、鉄格子に別の扉があるのを発見する。
「あった、これだ……」
エルヴィスはポケットからカードキーのようなものを取り出すと、それを鉄格子の扉へ押し当てた。
⸺⸺ピピ⸺⸺
扉についていた小さなランプが緑色に点滅し、扉が開く。
「わぁ、やっぱりエルヴィスここ来たことあったんだ」
ミオは勝手にエルヴィスがこの島の関係者か何かと思い込む。
「……」
いよいよ無口になったエルヴィスは、無言でミオを連れて夜の森へと入っていった。
「あれ? 魔物全然いないね? 昼間はあんなにいたのに」
「北の端はね、魔物が湧かないのよ。地面の黒い気が関係してるらしい」
「へぇ、良く知ってるね」
「まぁね……」
⸺⸺
森の中枢まで来たとき、エルヴィスはピタッと足を止めた。
「エルヴィスどうしたの?」
ミオが心配になりエルヴィスを覗き込むと、彼は真っ暗闇でも分かるくらいにボロボロと涙を流していた。
「エルヴィス……!?」
「やっぱり無理だ……」
なよなよと情けない声で彼はそう言った。
「無理……?」
「俺は今ミオを“幻想”に引き渡そうと奴らの本拠地に向かってる……」
「えええ!?」
普段のミオの愛称や自分の“おじさん”という一人称もすっ飛ばしている辺りから、ミオも嘘ではないのだと悟る。
「だけど、やっぱりそんなことできない……」
ミオは驚きつつも冷静に考え、そして「何で、できないの?」と、返した。
「もう……ミオのこと大好きになっちゃってるから……ごめん、ごめんよぉ……」
エルヴィスはそう言って更に泣き始めた。
「エルヴィス……」
ミオはただただ、泣き続ける彼を見ていることしかできなかった。
⸺⸺
5分ほどでエルヴィスは無理矢理泣き止み、彼女に自分の悩んでいること、その目的のため情報屋を利用しており、そのせいで“幻想”に取引を持ちかけられたことなど、話せる全てを簡潔に話した。
「イリス島の話はね、クロノから聞いてたよ。みんなもそのことでエルヴィスのこと心配してる。えっと、研究所になってるっていうのは知らなかったけど……」
「そっか……でも、俺は結果的にこうしてみんなを裏切る形になった。合わせる顔がないよ」
「まだ、裏切ってない。だって未遂だもん。それに、マールージュ島に着いた時って、もう1か月くらい前だよ。その間ずっと一人で悩んで苦しんで……。そのおかげで私はこの1か月“幻想”に狙われることもなく安全に過ごせてたんだね。そんなことも知らずに呑気に過ごしててごめん。気付いてあげられなくて、ごめん」
「やめて、ミオは本当に何も悪くないんだから。俺がみんなに打ち明けて対策を練れば良かっただけの話。一人で悩んでたのは……俺に欲があったから。打ち明けられなかったのは、年長者としてのただのプライド。若い子の邪魔したくなかったから……」
「じゃぁ、今からみんなに一緒に話しに行こう? みんなカジノでフランツさんと話してる。フランツさんもエルヴィスに会いたがってたよ」
「フランツって……あのエーベル氏か。懐かしいなぁ……。そうだね、ミオっちがいてくれたら言えそうな気がする」
「じゃぁ……!」
ミオの表情が明るくなるのとは裏腹に、エルヴィスは苦しい表情を浮かべた。
「でも、それはできない」
「何で?」
「引き返そうって決めるのが、ちょっと遅かった。もう、囲まれてる」
「えっ!?」
ミオが驚き辺りをキョロキョロとすると、いつの間にか何人もの“幻想”に取り囲まれていた。
その数およそ30。逃げるのはかなり苦しい状況だと2人は判断した。
「えらい手厚い歓迎じゃないの」
エルヴィスはいつもの調子で相手に言葉を投げかける。
「その女をこちらに渡してもらおう」
“幻想”のうちの1人がそう答える。
「卯月……お宅、最初からこうやって強襲をするつもりだったんだね」
「さぁ、なんのことだか。結果的にお前は裏切った。なら、俺の判断は正しかったということだ」
「4人の中で断トツに弱い俺1人なら、お宅らが束になってかかればなんとかなるってことね」
「そうだ。お前の戦闘データは取れなかったが、気配が残りのやつと比べて格段に弱い。ここでお前を仕留めてその女を手に入れる」
「エルヴィス……」
ミオが怯えた様子でエルヴィスのコートの裾を握る。
それに対し、エルヴィスはこそっと彼女に耳打ちしようとした。
その2人の会話を包み隠すようにポツポツと雨が降り出し、すぐに土砂降りとなった。
「大丈夫、ミオっち。2人で突破するのは無理だけど、君だけならなんとかなりそうだ。鉄格子の方まで君を飛ばす」
「そんなのダメ、エルヴィスも一緒に……」
「いいから聞いて、着地したらカジノの方へ走るんだ。一般の人の気配さえすれば、奴らもそれ以上は追えないはずだ。クロノ君へこのことを伝えて、おじさんを助けに来て。それまで頑張るから」
「でも、でも……」
「何をコソコソ話している!」
卯月がそう言って仲間に合図して飛び掛かってくる。
エルヴィスは雄叫びを上げながら血昇のアウラを発動させ、1丁の銃にありったけの魔力を込めた。
「おじさんが1番弱いからって、舐めてんじゃねぇぞ。俺だって奥義くらい使えるんだよ!」
そう言って地面に銃弾を撃ち込むと、エルヴィスとミオを囲むように周りに竜巻が現れた。
その竜巻は“幻想”を次々に巻き込んでいき、彼らの身体を切り裂いていく。
⸺⸺奥義 絶嵐旋風⸺⸺
「ミオ! 魔法障壁!」
「! うん!」
エルヴィスに強く言われ、ミオは咄嗟に魔法障壁を作る。
「着地の瞬間に緑魔法、もしくは魔弾を地面に押し出せよ!」
エルヴィスはそう言ってミオを魔法障壁ごと空へ投げ飛ばすと、そのままミオへ向かって属性技を撃ち込んだ。
⸺⸺暴風弾⸺⸺
「きゃぁぁぁぁ~!」
ミオの魔法障壁がその暴風に押し上げられ、未だ“幻想”を翻弄する竜巻をも越えて、彼女は西の方へと放り出された。
そして、いつかのロスカ島でケヴィンとチャドがやっていたように、ミオも着地直前で魔力を地面に放ち、着地の衝撃を緩和した。
ふわっと地面へ降り立つと、彼女は「行かなきゃ……!」と決意を固め、豪雨の中、北の鉄格子の扉から森を脱出した。
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