8 / 15
地獄のブラック企業
地獄のブラック企業
しおりを挟む
「せんぱ~い!もう無理です~!もう辞めたいこの仕事!」
こんにちは、私の名前は一角と言います。2年ほど前に今の職場についてからというもの、毎日毎日過酷な業務に追われてろくに休めもしない、まさにブラックブラック!泣きごとのひとつも言いたくなります。
「一角~、分かる、分かるよ?確かに俺たちの業務は結構辛い。でもさ、ほら見てみろよ、赤先輩。俺たちより過酷な業務でハードワークだぜ?俺たちまだマシな方なんだって。」
「そんなこと言ったって~、自分は自分です!もう辞めたい~。」
「お前な~、ここ人手不足なんだから、頼むから辞めないでくれよ。お前が辞めたら俺の仕事量が大変なことになる。」
もうっ、私のことじゃなくて仕事の心配!先輩は愚痴に付き合ってくれるだけ優しいのかもしれないですが、言ってることは冷たいです。
「ほらほら、お前のやってる仕事も、世のため人のためだ。頑張ろーぜ。」
「人のため~?」
先輩の言葉に私、ついにキレました。
「な~にが人のためですか!!人間が自分で!罪を犯すから!私たち地獄の鬼が大変な思いしなきゃいけないんじゃないですか!」
そう、何を隠そうここは地獄。私は地獄に落ちてきた罰を与えられるべき存在のはずなのに、それすら逃げようとする人間を捕まえては金棒で殴り、元の地獄に連れ戻す仕事をしています。
「そもそも人間が!悪いことしてこんな場所にくるのがいけないんでしょう!百歩譲ってそれは良しとしても、罰を受けるべきなのに逃げようとするとはどういうことですか!」
「まあ、人間ってそういうやつ多いから、俺たちみたいな部署のやつが存在するもんな。」
「な~んでひたすらお馬鹿な人間のために私たち鬼がこんなブラック環境で働かなきゃいけないんですか!」
「まあまあ…さっきも言ったが俺たちはまだマシだぜ?ほら、赤鬼先輩、もうあーやってめちゃめちゃ重い金棒で人間を殴り続ける地獄を5000年続けてるんだぜ?」
「確かにあれ、めちゃめちゃしんどそうですけど~。」
「まー、地獄に落ちてくる人間が少なくなってくれればって願うしかないわな。」
「ぐぅぁぅぁぁぁぁぁぁ!!!」
地獄で働き続けてはや2年!人間のためにこんなブラックな思いするなんて!
地獄に落ちる人間が1人でも減りますよーに!!!!!!
こんにちは、私の名前は一角と言います。2年ほど前に今の職場についてからというもの、毎日毎日過酷な業務に追われてろくに休めもしない、まさにブラックブラック!泣きごとのひとつも言いたくなります。
「一角~、分かる、分かるよ?確かに俺たちの業務は結構辛い。でもさ、ほら見てみろよ、赤先輩。俺たちより過酷な業務でハードワークだぜ?俺たちまだマシな方なんだって。」
「そんなこと言ったって~、自分は自分です!もう辞めたい~。」
「お前な~、ここ人手不足なんだから、頼むから辞めないでくれよ。お前が辞めたら俺の仕事量が大変なことになる。」
もうっ、私のことじゃなくて仕事の心配!先輩は愚痴に付き合ってくれるだけ優しいのかもしれないですが、言ってることは冷たいです。
「ほらほら、お前のやってる仕事も、世のため人のためだ。頑張ろーぜ。」
「人のため~?」
先輩の言葉に私、ついにキレました。
「な~にが人のためですか!!人間が自分で!罪を犯すから!私たち地獄の鬼が大変な思いしなきゃいけないんじゃないですか!」
そう、何を隠そうここは地獄。私は地獄に落ちてきた罰を与えられるべき存在のはずなのに、それすら逃げようとする人間を捕まえては金棒で殴り、元の地獄に連れ戻す仕事をしています。
「そもそも人間が!悪いことしてこんな場所にくるのがいけないんでしょう!百歩譲ってそれは良しとしても、罰を受けるべきなのに逃げようとするとはどういうことですか!」
「まあ、人間ってそういうやつ多いから、俺たちみたいな部署のやつが存在するもんな。」
「な~んでひたすらお馬鹿な人間のために私たち鬼がこんなブラック環境で働かなきゃいけないんですか!」
「まあまあ…さっきも言ったが俺たちはまだマシだぜ?ほら、赤鬼先輩、もうあーやってめちゃめちゃ重い金棒で人間を殴り続ける地獄を5000年続けてるんだぜ?」
「確かにあれ、めちゃめちゃしんどそうですけど~。」
「まー、地獄に落ちてくる人間が少なくなってくれればって願うしかないわな。」
「ぐぅぁぅぁぁぁぁぁぁ!!!」
地獄で働き続けてはや2年!人間のためにこんなブラックな思いするなんて!
地獄に落ちる人間が1人でも減りますよーに!!!!!!
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
紺坂紫乃短編集-short storys-
紺坂紫乃
大衆娯楽
2014年から2018年のSS、短編作品を纏めました。
「東京狂乱JOKERS」や「BROTHERFOOD」など、完結済み長編の登場人物が初出した作品及び未公開作品も収録。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
日給二万円の週末魔法少女 ~夏木聖那と三人の少女~
海獺屋ぼの
ライト文芸
ある日、女子校に通う夏木聖那は『魔法少女募集』という奇妙な求人広告を見つけた。
そして彼女はその求人の日当二万円という金額に目がくらんで週末限定の『魔法少女』をすることを決意する。
そんな普通の女子高生が魔法少女のアルバイトを通して大人へと成長していく物語。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
パンテオニウムの神獣
常葉㮈枯
ファンタジー
パンテオニウムには美しい神獣が棲んでいる。
その角は"歴史"を糧に光り輝き、遍く人々を照らす。
数多の世界が闇に沈み幾多の命が夜へと還る中、唯一その国だけが神獣の加護を受けて形を保っていた。
神獣の角は人の歴史を贄とする。
これは、神獣に捧げた老人たちの"歴史"の話。
*1話完結型の短編集です。カクヨムでも投稿中ですが、こちらには挿絵が付きます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる