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12話:株価の乱高下と池田君と奥さんの別れ
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ちなみに、2000年3月30日の株価、78800円。翌3月31日、73800円「値つかず・売り気配」7日目、4月10日、45800円「値つかず・売り気配」、14日目、4月19日、25800円「値つかず・売り気配」20日目、4月27日、13800円「値つかず・売り気配」、21日目、4月27日、15800円、売買成立。
連続記録の前後を比べると、2000年3月30日の株価、78800円、4月27日、13800円(-82.5%)となった。ちなみに21日目の4月28日も始値は11800円のストップ安だったが切り返してストップ高になった。この記事を後日、読んだ世之介は4月7日にN証券の池田から電話が入りソニー株、あそこで売っておいて大正解だと言った意味が良く理解できた。
しかし実際に日本の株式市場でこんな事が起きるなんてと恐ろしくなった。その件で後日、池田と食事した時に聞いた所によると2000年4月の新年度があけてから光通信、ソフトバンク、その他のインターネット株の上昇に浮かれて信用取引で自分の投資資金以上、インターネット関連株を買って6ヶ月後に証券会社から借りた金を返せなくなった証券会社のお客さんが増えた。
金を返すために田畑を売った農家、お屋敷を売った富裕層、自己破産を宣言した個人投資家などが証券会社に来て、その手続きを取ったと聞かされた。*信用取引とは証券会社から一定の利率で、客が支払った金の3倍までの資金を証券会社が一定の利率で貸してくれるシステム。しかし6ヶ月間に売却しなければならないという条件がついている
実際に自分も、その処理をさせられた時、真剣に、この会社を辞めようかと思ったほどだと、その時を振り返った。こんな時、世之介は旅行に行く気もならず本を読んでいて奥さんは地元の公民館の女性達のヨガ教室、習字教室、カラオケ教室などに出かけ同世代の女性達と交流を持っていた。2000年5月3日に夢想善一が実家に帰って来て父の世之介に相談があると言った。
世之介の書斎に入ると、彼女が妊娠したと告白した。何ヶ月だと聞くと、もう少しで5ヶ月と言った。もちろん結婚する気があるのだろと聞くと、もちろんですと言った。彼女の両親に何て言ったら良いのかと聞かれ、できたのだから、正直に話して結婚を宣言して、彼女の体調と子供の成育を見て、一段落したら結婚式を挙げるというしかないだろうと告げた。やっぱり、それしかないよなと納得した。
出産予定日はと聞くと2000年10月3日と言った。最初に奥さんの実家に電話して奥さんの体調を見て訪問したいと話したら良いと言った。その後6月18日、N証券の池田から電話が入り、ちょっと相談したいことがあるから会って欲しいと連絡が入った。橫浜駅で11時に待ち合わせスカイビルの寿司屋に入り個室に入った。そして夢想がどうしたと聞くと3年前に同じN証券で20年一緒に住んでいた奥さんと別れたと話し始めた。
あの頃、ネットバブルの走りで証券会社でも忙しかった。その時、奥さんが2度目の流産をして、その日も忙しくて病院を見舞ってやれなかったと言った。彼女は精神的にも疲れ切って会社に退職願を出して、一緒に住んでいたマンションに、置き手紙があり、あなたの優しさが欲しかった。でも、忙しくて、無理なんでしょうとと書いてあり、もう、これ以上、一緒にいることができなくなりました。
静かに出て行きますので探さないで下さいと書いてあったと話した。彼女も証券会社で活躍して、金も貯めていたので、金に不自由することもないが、7年前に実家の両親が亡くなってから、帰る所もなくなったと、ぼやくようになったと言った。これが、きっかけで、俺は、今まで、何やってきたのか反省を始めたと言い、今年のの冬のボーナスをもらったら、N証券も退職しようかと思っていると言った。
金の方は億以上手に入れたので心配ないが、残りの人生をゆっくりと、人の本当にやりたい事を探し始めよと思うと、しおらしく言った。そして、夢想、どう思うと聞いた。夢想が私とあなたでは性格も生まれ育ちも違うのコメントできないと言った。ただ、奥さんの気持ちは良くわかる気がすると言った。結婚して可愛い子供の顔も見たいと無理して2度も流産した。
それでも、うまくいかなくなって現状から逃げたいと思ったのだろうねと静かに言った。僕も基本的に君みたいな強者ではなく弱者の部類に入る人間だから、その気持ちが非常に良くわかるとしみじみと言った。人間は、おごっちゃダメだ!、常に冷静に、いつ、何時、何が起こるかわからない。だから、君が、今迄、何やってきたのだろうと自問自答する気持ちは素直な気持ちだと思う。
それだけ余裕がなく、他人に指示された通りに動く兵士だった。そこで業績を上げ出世して名誉、地位、富を得たのだろう。しかし、会社という怪物に時間を決められて動いていたので他の人を見る余裕がなかったのだと思う。そう言う企業戦士で日本は成り立っているでも人生のうちで、その時間がどれだけの割合を占めるか計算してみると大卒で22歳、定年60歳、その間38年。人生76年と仮定しても半分でしかない。
君みたいな優秀に人間は、自分の頭で物を考えて、生きて行くべきで、世の中で間違っていると思う事には反対して、場合によって実力行使したり、仲間を作ったりして、活躍する時代に入ったと考えれば良いのではないかと、夢想が進言した。それを聞いていた、池田君が目を潤ませて、今迄の自分の行動を思い出してるようだった。
そして13年前、彼女と結婚して彼女が早く子供が欲しいと言い子供が出来たら会社やめても良いでしょと行っていた時を思いだしたと言うとハンカチで涙をふきだした。その時、そんな事、自分でで考えろと言ってしまった。すると彼女は涙を流して冷たい人と怒ったと思い出したと回想した。それか1年して彼女が子供が出来たらしいのと、うれしそうに言った。
その時、そりゃ良かったと他人事の様に言った。でも彼女はえらく喜んでいたっけ。しかし3ケ月後、今度、会社から帰ってきた時、自殺しそうな暗い顔して流産しちゃったと泣き崩れていた、その時はさすが、肩をさすって、また、チャンスはあるよと慰めた。それから3年後、密かに不妊外来に通っていたようで、また、赤ちゃんが出来たみたいと明るい声で言ったとき無理しないで会社休んで、ゆっくりしてと声をかけた。
彼女は、大喜びしてはしゃいでいた。しかし、数ヶ月後、会社から帰ると能面のような顔をして泣きながら、また流産したと言い、先生から、あなたは流産しやすい体質なので子供は諦めた方が良いと言われたと、ずっと泣いていた。それでも数ヶ月して、私は子供を産めない、だから、いっぱい金を稼いで、贅沢な暮らしでもするしかないんだと働き出した。
そうすると自分は仕事にのめり込んで、お客さんとの接待など飲み会で午前様になったり外泊するようになると、奥さんは、他人のように冷たくなったと言った。そして会話も少なくなり置き手紙を置いて出て言ったと、今迄の流れを説明した、これを聞いていた夢想が、それじゃー、当然の帰結じゃないか。自業自得って奴さと吐き捨てるように言った。
これで話は終わりだ、残りの人生、ゆっくりのいろんな勉強をするしかないねと答えた。すると、わかった、ありがとうと言い食事代を精算してくれ外に出て橫浜の海でも見て帰れよと、夢想が言い、それだけでも、癒やされるぞと言った。すると、わかった、そうすると言い2人は無言で橫浜の海を眺めながら歩いた。やがて暑い夏になり、エアコンをかけて、買い出を控えて、9月、少し涼しい朝晩で、買い物や散歩に出だした。
連続記録の前後を比べると、2000年3月30日の株価、78800円、4月27日、13800円(-82.5%)となった。ちなみに21日目の4月28日も始値は11800円のストップ安だったが切り返してストップ高になった。この記事を後日、読んだ世之介は4月7日にN証券の池田から電話が入りソニー株、あそこで売っておいて大正解だと言った意味が良く理解できた。
しかし実際に日本の株式市場でこんな事が起きるなんてと恐ろしくなった。その件で後日、池田と食事した時に聞いた所によると2000年4月の新年度があけてから光通信、ソフトバンク、その他のインターネット株の上昇に浮かれて信用取引で自分の投資資金以上、インターネット関連株を買って6ヶ月後に証券会社から借りた金を返せなくなった証券会社のお客さんが増えた。
金を返すために田畑を売った農家、お屋敷を売った富裕層、自己破産を宣言した個人投資家などが証券会社に来て、その手続きを取ったと聞かされた。*信用取引とは証券会社から一定の利率で、客が支払った金の3倍までの資金を証券会社が一定の利率で貸してくれるシステム。しかし6ヶ月間に売却しなければならないという条件がついている
実際に自分も、その処理をさせられた時、真剣に、この会社を辞めようかと思ったほどだと、その時を振り返った。こんな時、世之介は旅行に行く気もならず本を読んでいて奥さんは地元の公民館の女性達のヨガ教室、習字教室、カラオケ教室などに出かけ同世代の女性達と交流を持っていた。2000年5月3日に夢想善一が実家に帰って来て父の世之介に相談があると言った。
世之介の書斎に入ると、彼女が妊娠したと告白した。何ヶ月だと聞くと、もう少しで5ヶ月と言った。もちろん結婚する気があるのだろと聞くと、もちろんですと言った。彼女の両親に何て言ったら良いのかと聞かれ、できたのだから、正直に話して結婚を宣言して、彼女の体調と子供の成育を見て、一段落したら結婚式を挙げるというしかないだろうと告げた。やっぱり、それしかないよなと納得した。
出産予定日はと聞くと2000年10月3日と言った。最初に奥さんの実家に電話して奥さんの体調を見て訪問したいと話したら良いと言った。その後6月18日、N証券の池田から電話が入り、ちょっと相談したいことがあるから会って欲しいと連絡が入った。橫浜駅で11時に待ち合わせスカイビルの寿司屋に入り個室に入った。そして夢想がどうしたと聞くと3年前に同じN証券で20年一緒に住んでいた奥さんと別れたと話し始めた。
あの頃、ネットバブルの走りで証券会社でも忙しかった。その時、奥さんが2度目の流産をして、その日も忙しくて病院を見舞ってやれなかったと言った。彼女は精神的にも疲れ切って会社に退職願を出して、一緒に住んでいたマンションに、置き手紙があり、あなたの優しさが欲しかった。でも、忙しくて、無理なんでしょうとと書いてあり、もう、これ以上、一緒にいることができなくなりました。
静かに出て行きますので探さないで下さいと書いてあったと話した。彼女も証券会社で活躍して、金も貯めていたので、金に不自由することもないが、7年前に実家の両親が亡くなってから、帰る所もなくなったと、ぼやくようになったと言った。これが、きっかけで、俺は、今まで、何やってきたのか反省を始めたと言い、今年のの冬のボーナスをもらったら、N証券も退職しようかと思っていると言った。
金の方は億以上手に入れたので心配ないが、残りの人生をゆっくりと、人の本当にやりたい事を探し始めよと思うと、しおらしく言った。そして、夢想、どう思うと聞いた。夢想が私とあなたでは性格も生まれ育ちも違うのコメントできないと言った。ただ、奥さんの気持ちは良くわかる気がすると言った。結婚して可愛い子供の顔も見たいと無理して2度も流産した。
それでも、うまくいかなくなって現状から逃げたいと思ったのだろうねと静かに言った。僕も基本的に君みたいな強者ではなく弱者の部類に入る人間だから、その気持ちが非常に良くわかるとしみじみと言った。人間は、おごっちゃダメだ!、常に冷静に、いつ、何時、何が起こるかわからない。だから、君が、今迄、何やってきたのだろうと自問自答する気持ちは素直な気持ちだと思う。
それだけ余裕がなく、他人に指示された通りに動く兵士だった。そこで業績を上げ出世して名誉、地位、富を得たのだろう。しかし、会社という怪物に時間を決められて動いていたので他の人を見る余裕がなかったのだと思う。そう言う企業戦士で日本は成り立っているでも人生のうちで、その時間がどれだけの割合を占めるか計算してみると大卒で22歳、定年60歳、その間38年。人生76年と仮定しても半分でしかない。
君みたいな優秀に人間は、自分の頭で物を考えて、生きて行くべきで、世の中で間違っていると思う事には反対して、場合によって実力行使したり、仲間を作ったりして、活躍する時代に入ったと考えれば良いのではないかと、夢想が進言した。それを聞いていた、池田君が目を潤ませて、今迄の自分の行動を思い出してるようだった。
そして13年前、彼女と結婚して彼女が早く子供が欲しいと言い子供が出来たら会社やめても良いでしょと行っていた時を思いだしたと言うとハンカチで涙をふきだした。その時、そんな事、自分でで考えろと言ってしまった。すると彼女は涙を流して冷たい人と怒ったと思い出したと回想した。それか1年して彼女が子供が出来たらしいのと、うれしそうに言った。
その時、そりゃ良かったと他人事の様に言った。でも彼女はえらく喜んでいたっけ。しかし3ケ月後、今度、会社から帰ってきた時、自殺しそうな暗い顔して流産しちゃったと泣き崩れていた、その時はさすが、肩をさすって、また、チャンスはあるよと慰めた。それから3年後、密かに不妊外来に通っていたようで、また、赤ちゃんが出来たみたいと明るい声で言ったとき無理しないで会社休んで、ゆっくりしてと声をかけた。
彼女は、大喜びしてはしゃいでいた。しかし、数ヶ月後、会社から帰ると能面のような顔をして泣きながら、また流産したと言い、先生から、あなたは流産しやすい体質なので子供は諦めた方が良いと言われたと、ずっと泣いていた。それでも数ヶ月して、私は子供を産めない、だから、いっぱい金を稼いで、贅沢な暮らしでもするしかないんだと働き出した。
そうすると自分は仕事にのめり込んで、お客さんとの接待など飲み会で午前様になったり外泊するようになると、奥さんは、他人のように冷たくなったと言った。そして会話も少なくなり置き手紙を置いて出て言ったと、今迄の流れを説明した、これを聞いていた夢想が、それじゃー、当然の帰結じゃないか。自業自得って奴さと吐き捨てるように言った。
これで話は終わりだ、残りの人生、ゆっくりのいろんな勉強をするしかないねと答えた。すると、わかった、ありがとうと言い食事代を精算してくれ外に出て橫浜の海でも見て帰れよと、夢想が言い、それだけでも、癒やされるぞと言った。すると、わかった、そうすると言い2人は無言で橫浜の海を眺めながら歩いた。やがて暑い夏になり、エアコンをかけて、買い出を控えて、9月、少し涼しい朝晩で、買い物や散歩に出だした。
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