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19話:京子さんにも男子の双子が

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 そしていると子供達も京子さんになついてきた。そして5月5日、昼過ぎに、幸一と京子さんが秋葉原に帰っていった。そして、京子さんが、可愛い子供達を見て、早く私も、可愛い子供達が欲しいわと願うようになると、その願いが通じたのかもしれない。

 5月末日、京子さんが体調が悪いと言い、数回トイレで食べた物をもどした。慌てて、幸一が母に聞くと、熱あるのかと聞くと熱はないと言うと妊娠かも知れないと言い産婦人科に行ったらと伝えた。産婦人科に行くと、おめでとうございます、ご懐妊ですと言われた。

 予定日は1985年11月25日と言われた。やがて、梅雨となり、空けると7月、暑い夏になり、幸一と京子さんは、家でクーラーを効かせて。水分補給を心がけ、静かにしていた。お盆が過ぎると朝晩涼しくなり、9月になると、京子さんのお腹がやけに大きいのを幸一が気づいた。

 次回の産婦人科の検診の時、一緒について行き、もしかして双子ですかと聞くと、まだわかりませんと言った。しかし、10月中旬、産婦人科の先生から、双子の可能性が高いと電話が入った。そこで幸一が妊娠・出産の関連の本を読んでみた。

 すると古い言い伝えで、双子の子を産んで、その面倒を見て可愛いなと思った女性が、双子を出産するケースが多いと言われているとしょうか知れていたが、科学的根拠はないし、統計的を取ったと言う事実もなく、単なる迷信だと考えラレテイルト紹介されていたが気になった。

 やがて11月23日、秋葉原から近い産婦人科病院に京子さんが入院した。そして11月25日、やはり、男の子の双子を普通分娩で出産した。その後、京子さんのお母さんが、北海道は冬で、忙しくないから退院したら、手伝いに行くと連絡してきた。

 そして12月2日、昼過ぎに京子さんの母、黒岩富子さんが秋葉原のマンションにやってきた。それを知った幸一の母のタエさんも駆けつけて2人で退院したばかりの京子さんの面倒をみた。双子の男の子の名前を健康になって欲しいと長男を健一、次男を健二と名付けた。

 すると京子さんが、私は何て幸せ者なんだろうと、涙を流して喜んでくれた。これを見て、タエさんが富子さんに、何て、素晴らしい娘さんを育てたんでしょうと、感動して涙を見せた。うちの娘達に、爪の垢を煎じて飲ませてやりたいわと言った。

 亭主の幸一は、女性達の指示に従って、動き回っていた。必要な物を買い出しに行ったり、食料品を買ってきたり、料理をつくったりして、1週間休みをもらって、3人で京子さんの面倒を見た。そうしているうちに12月20日過ぎて、残っている有給休暇を使うことにした。

 それで。12月21日から1月10日まで休暇を取り京子さんの身の回りの世話をした。そして1986年を迎えた。京子さんも出産後1ケ月過ぎると、体力も回復して、炊事、洗濯もできるようになった。しかし、春まで、北海道は、雪に埋もれているから、やることはない。

 だから秋葉原のマンションに住んで、手伝ってやるからと言ってくれた。するとタエさんが、幸子の面倒もみなくてはならないので、正月に海老名へ帰りますと告げて、帰って行った。家に帰ると、幸子が、今月25日で2ケ月になるので、実家に帰ると言った。

 橫浜のマンションに亭主のお母さんが、手伝いに来てくれることになったようだ。そしてM物産は、一度、退職して、子供達が保育園に通わせられる3歳になった時、再就職をお願いしてみると言い丹那さんも同意してくれと告げた。やがて、1986年1月25日となり、旦那の運転する車で帰って行った。

 母を見送る時、何かあったら、また、助けに行ってやるから、電話してねと、母が、幸子に言うと、うれしいと言い、別れが辛くなると言い涙ぐんだ。母、じっと我慢しているように見えた。しかし、車が走り出すと、タエさんの目には、涙が浮かんだ。

 そして、その後、まるで、堰を切った様に流れ出した。その時、父は、母の肩に手をやり、別れのは、いつも辛いねと言いぐっと抱きしめた。その後、母のタエさんは、頻繁に長女の幸子、長男の幸一の家に電話をして近況報告を細かく聞くようになった。
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