都会から自然の懐へ

ハリマオ65

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4話:春子さんの昔話を聞き親しくなる

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 富子さんに、彼氏は、いないのと聞くと、束縛されるのが嫌いなので、自分が気に入った人以外とは付き合わない主義と語った。たがら、私と付き合っても決して結婚してちょうだいと泣きつくことはないから安心してと笑った。

 そして、クリスチャンの学校を出たので、アメリカ人女性の様に自分のスキルを高めて自立して金を稼ぎ自由に世界中を回って気ままに暮らしていきたいのと夢を語った。そんな話をしていると東京駅について、別れて、彼女は、タクシーで帰った。埴輪は、電車に乗り祖父母の家に戻った。

 こうして2003年を迎えた。3月にイラク戦争が始まって以降、イスラム教徒が多数派を占める国を中心に、世界各地で爆弾テロが相次いだ。5月にサウジアラビアのリヤドやモロッコのカサブランカ、8月にインドネシアのジャカルタ、11月にもリヤドやトルコのイスタンブールで発生。

 ウサマ・ビンラディン氏率いる国際テロ組織アルカイダと関係のある過激派の犯行とみられている。3月20日、米英軍は国際社会が、求めていた大量破壊兵器の査察、廃棄に応じないとして、イラクに対する軍事作戦を開始した。圧倒的な軍事力を背景に戦闘は早期に終結。

 フセイン政権は崩壊し、ブッシュ米大統領は5月1日、事実上の戦闘終結宣言を行った。米英主導の占領が続く中、イラク人による統治評議会も発足し12月13日には逃亡を続けていたフセイン元大統領が拘束された。その後、バグダッドの広場に建っていたフセイン大統領像が、民衆の手によって引き倒される映像が流れフセイン体制の終了を印象付けた。

 4月28日、日経平均株価は7607円88銭まで下落し、バブル後最安値を更新した。その後、りそな銀行への公的資金注入の決定で金融不安が後退したのに伴い、株価は急反発。実体経済も輸出拡大を背景とした設備投資をリード役に、「景気底離れ」を示す指標が相次いだ。

 内閣府は9月の景気動向指数「速報値」の基調判断を半年ぶりに上方修正した。5月と11月に政府は預金保険法に基づく金融危機対応会議を開き、りそなグループと足利銀行への公的資金による資本注入を決めた。注入規模はりそな銀行が2兆円前後、足利銀も1兆円前後とみられる。

 りそな銀は過小資本改善のための増強策だった。それに対し。債務超過が、判明した足利銀は破たん処理を余儀なくされて株主責任が問われるなど、明暗を分けた。11月、埴輪は、久しぶりに春子さんの仕事先を訪れ、彼女の好きな舟和の芋羊羹を渡した。

 すると、お気遣いいただきありがとう言い笑顔になった。この占い商売って不景気な時ほど繁盛して景気が良くなると暇になるのと言い、いまだに、忙しい日々が続いているのよと語った。でも、最近、「さしこみ」で、ひどい目にあったわと話した、

 今日は、夕方、私がおごるから、夕食、瀬里奈でしゃぶしゃぶを食べようと言った。19時、六本木の瀬里奈で、待ち合わせようと言われ断れず了解した。19時に行くと春子さんは来ていた。そのまま席に案内され、しゃぶしゃぶを注文した。飲み物はと聞かれビールを頼んだ。

 春子さんが、この不景気で、お金もできたから、そろそろ引退を考えようかと思っている。そして、私って、男運が悪くて22歳の時、東北出身の両家の次男坊と結婚した。が、その男が、結婚前からその家のお手伝いさんと良い仲であり目を盗んでは、奥の部屋で、逢瀬を楽しんでいた。

 それに気が付かず8年して、その女が妊娠して落し前をつけろと凄んで乗り込んできた。その時、始めて、この事実を知って、いたたまれなくなって、その家を出た。夫に離婚届にハンコを付けと何回も言われたが、それ相応の慰謝料をもらわないとハンコを付けないと、はねつけた。

 すると向こうの父が、刺青の入った男を連れてきた。
「その時、とっさにうちの祖父は、元憲兵隊で、父は、警視庁に勤める血筋であり何かあったら、ただじゃすまないと大きな声で怒鳴った」すると、その男の父が、まずいと言って、帰っていった。

「本当は、父は、巡査で、昔、交番に勤務していただけだったと笑った」
「相手の父は、J党の地方の政治家であり、スキャンダルが一番怖ったみたい」
「そのためか、少しして大金を私の口座に送金したわ」
 それを見て、すぐ離婚届にハンコをついて送り返してやった。
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