53 / 58
西太平洋戦争
第1次攻撃隊
しおりを挟む
9機の艦爆の狙いは正確であり、9発の徹甲爆弾は吸い込まれるようにレキシントンとコンステレーションに命中した。
レキシントン級巡洋戦艦は主砲こそ40.6㎝砲を搭載していたが装甲は脆弱そのものだった。
そんな巡洋戦艦に500㎏徹甲爆弾が多数命中すればひとたまりもなかった。
4発がレキシントン、5発がコンステレーションに命中し貫通。
それぞれの爆弾は艦内で爆発し弾薬に誘爆した。
2隻は一瞬縮んだかと思うと大爆発を起こしてばらばらに切断された。
「爆撃隊がやりました!」
「せやな!」
淵田は威勢よく同意した。
真珠湾への攻撃が始まるとほぼ同時に飛行場への攻撃を開始していた。
ハワイ、オワフ島にはエヴァ、ヒッカム、ホイラーの3つの飛行場が存在した。
この3つの飛行場を破壊することでオワフ島上空の制空権を獲得できるのだ。
すでに警報はうるさいほどに鳴り響いており、整備兵は急いでP40戦闘機を舞い上げようと奮闘していたが到底間に合わず日本軍の空襲が始まった。
艦攻、艦爆から多数の爆弾を叩き込まれ早くも3つの飛行場は滑走路に穴が開き機体は連鎖的な爆発を起こした。
また上空に敵戦闘機が無いことを良いことに零戦も低空に舞い降り空襲の被害を免れた機体に12.7㎜を叩き込んでった。
結局各飛行場に配備されてた航空機は300機を超える航空機が破壊された。
真珠湾でも熾烈な空襲が続いていた。
湾内には軍艦がひしめき合っており適当に魚雷や爆弾を放つだけでも命中するほどだった。
そのため奇襲となった第1次攻撃隊の命中無効脅威の97%となりあちらこちらで爆炎が上った。
戦果の詳細は判然としない。
だだ1つ確実なのは太平洋艦隊の戦艦群は向こう1カ月は行動不能になったことだけだった。
第1次攻撃隊は40分ほどの空襲を終えて撤退した。
「何が起こっている」
キンメルは今だ状況を飲み込めていなかった。
「日本軍機による空襲で我が艦隊が壊滅的な打撃を受けました」
スミス参謀長はただ事実を言った。
だがこれはキンメルをさらに混乱させた。
なぜ日本軍機などに太平洋艦隊が壊滅的な打撃を被ったのか。
なぜ日本軍機は真珠湾に到達できたのか。
この2つの疑問がキンメルの脳内を埋め尽くした。
「被害は集計中ですが、おそらくかなりの数の艦が撃沈されているかと」
キンメルはこのスミスの報告で現実に引き戻された。
「ともかく、復旧作業を進めて…」
「緊急報告であります!」
キンメルの言葉を遮るように伝令兵が息を切らしながら叫ぶ。
「敵機大編隊を目視で発見!あと数分で真珠湾に突入してきます!」
キンメルはおろかスミスですら愕然とした。
レキシントン級巡洋戦艦は主砲こそ40.6㎝砲を搭載していたが装甲は脆弱そのものだった。
そんな巡洋戦艦に500㎏徹甲爆弾が多数命中すればひとたまりもなかった。
4発がレキシントン、5発がコンステレーションに命中し貫通。
それぞれの爆弾は艦内で爆発し弾薬に誘爆した。
2隻は一瞬縮んだかと思うと大爆発を起こしてばらばらに切断された。
「爆撃隊がやりました!」
「せやな!」
淵田は威勢よく同意した。
真珠湾への攻撃が始まるとほぼ同時に飛行場への攻撃を開始していた。
ハワイ、オワフ島にはエヴァ、ヒッカム、ホイラーの3つの飛行場が存在した。
この3つの飛行場を破壊することでオワフ島上空の制空権を獲得できるのだ。
すでに警報はうるさいほどに鳴り響いており、整備兵は急いでP40戦闘機を舞い上げようと奮闘していたが到底間に合わず日本軍の空襲が始まった。
艦攻、艦爆から多数の爆弾を叩き込まれ早くも3つの飛行場は滑走路に穴が開き機体は連鎖的な爆発を起こした。
また上空に敵戦闘機が無いことを良いことに零戦も低空に舞い降り空襲の被害を免れた機体に12.7㎜を叩き込んでった。
結局各飛行場に配備されてた航空機は300機を超える航空機が破壊された。
真珠湾でも熾烈な空襲が続いていた。
湾内には軍艦がひしめき合っており適当に魚雷や爆弾を放つだけでも命中するほどだった。
そのため奇襲となった第1次攻撃隊の命中無効脅威の97%となりあちらこちらで爆炎が上った。
戦果の詳細は判然としない。
だだ1つ確実なのは太平洋艦隊の戦艦群は向こう1カ月は行動不能になったことだけだった。
第1次攻撃隊は40分ほどの空襲を終えて撤退した。
「何が起こっている」
キンメルは今だ状況を飲み込めていなかった。
「日本軍機による空襲で我が艦隊が壊滅的な打撃を受けました」
スミス参謀長はただ事実を言った。
だがこれはキンメルをさらに混乱させた。
なぜ日本軍機などに太平洋艦隊が壊滅的な打撃を被ったのか。
なぜ日本軍機は真珠湾に到達できたのか。
この2つの疑問がキンメルの脳内を埋め尽くした。
「被害は集計中ですが、おそらくかなりの数の艦が撃沈されているかと」
キンメルはこのスミスの報告で現実に引き戻された。
「ともかく、復旧作業を進めて…」
「緊急報告であります!」
キンメルの言葉を遮るように伝令兵が息を切らしながら叫ぶ。
「敵機大編隊を目視で発見!あと数分で真珠湾に突入してきます!」
キンメルはおろかスミスですら愕然とした。
3
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
皇国の栄光
ypaaaaaaa
歴史・時代
1929年に起こった世界恐慌。
日本はこの影響で不況に陥るが、大々的な植民地の開発や産業の重工業化によっていち早く不況から抜け出した。この功績を受け犬養毅首相は国民から熱烈に支持されていた。そして彼は社会改革と並行して秘密裏に軍備の拡張を開始していた。
激動の昭和時代。
皇国の行く末は旭日が輝く朝だろうか?
それとも47の星が照らす夜だろうか?
趣味の範囲で書いているので違うところもあると思います。
こんなことがあったらいいな程度で見ていただくと幸いです
空母鳳炎奮戦記
ypaaaaaaa
歴史・時代
1942年、世界初の装甲空母である鳳炎はトラック泊地に停泊していた。すでに戦時下であり、鳳炎は南洋艦隊の要とされていた。この物語はそんな鳳炎の4年に及ぶ奮戦記である。
というわけで、今回は山本双六さんの帝国の海に登場する装甲空母鳳炎の物語です!二次創作のようなものになると思うので原作と違うところも出てくると思います。(極力、なくしたいですが…。)ともかく、皆さまが楽しめたら幸いです!
出撃!特殊戦略潜水艦隊
ノデミチ
歴史・時代
海の狩人、潜水艦。
大国アメリカと短期決戦を挑む為に、連合艦隊司令山本五十六の肝入りで創設された秘匿潜水艦。
戦略潜水戦艦 伊号第500型潜水艦〜2隻。
潜水空母 伊号第400型潜水艦〜4隻。
広大な太平洋を舞台に大暴れする連合艦隊の秘密兵器。
一度書いてみたかったIF戦記物。
この機会に挑戦してみます。
小沢機動部隊
ypaaaaaaa
歴史・時代
1941年4月10日に世界初の本格的な機動部隊である第1航空艦隊の司令長官が任命された。
名は小沢治三郎。
年功序列で任命予定だった南雲忠一中将は”自分には不適任”として望んで第2艦隊司令長官に就いた。
ただ時局は引き返すことが出来ないほど悪化しており、小沢は戦いに身を投じていくことになる。
毎度同じようにこんなことがあったらなという願望を書き綴ったものです。
楽しんで頂ければ幸いです!
連合艦隊司令長官、井上成美
ypaaaaaaa
歴史・時代
2・26事件に端を発する国内の動乱や、日中両国の緊張状態の最中にある1937年1月16日、内々に海軍大臣就任が決定していた米内光政中将が高血圧で倒れた。命には別状がなかったものの、少しの間の病養が必要となった。これを受け、米内は信頼のおける部下として山本五十六を自分の代替として海軍大臣に推薦。そして空席になった連合艦隊司令長官には…。
毎度毎度こんなことがあったらいいな読んで、楽しんで頂いたら幸いです!
帝国夜襲艦隊
ypaaaaaaa
歴史・時代
1921年。すべての始まりはこの会議だった。伏見宮博恭王軍事参議官が将来の日本海軍は夜襲を基本戦術とすべきであるという結論を出したのだ。ここを起点に日本海軍は徐々に変革していく…。
今回もいつものようにこんなことがあれば良いなぁと思いながら書いています。皆さまに楽しくお読みいただければ幸いです!
日は沈まず
ミリタリー好きの人
歴史・時代
1929年世界恐慌により大日本帝國も含め世界は大恐慌に陥る。これに対し大日本帝國は満州事変で満州を勢力圏に置き、積極的に工場や造船所などを建造し、経済再建と大幅な軍備拡張に成功する。そして1937年大日本帝國は志那事変をきっかけに戦争の道に走っていくことになる。当初、帝國軍は順調に進撃していたが、英米の援蔣ルートによる援助と和平の断念により戦争は泥沼化していくことになった。さらに1941年には英米とも戦争は避けられなくなっていた・・・あくまでも趣味の範囲での制作です。なので文章がおかしい場合もあります。
また参考資料も乏しいので設定がおかしい場合がありますがご了承ください。また、おかしな部分を次々に直していくので最初見た時から内容がかなり変わっている場合がありますので何か前の話と一致していないところがあった場合前の話を見直して見てください。おかしなところがあったら感想でお伝えしてもらえると幸いです。表紙は自作です。
日本が日露戦争後大陸利権を売却していたら? ~ノートが繋ぐ歴史改変~
うみ
SF
ロシアと戦争がはじまる。
突如、現代日本の少年のノートにこのような落書きが成された。少年はいたずらと思いつつ、ノートに冗談で返信を書き込むと、また相手から書き込みが成される。
なんとノートに書き込んだ人物は日露戦争中だということだったのだ!
ずっと冗談と思っている少年は、日露戦争の経緯を書き込んだ結果、相手から今後の日本について助言を求められる。こうして少年による思わぬ歴史改変がはじまったのだった。
※地名、話し方など全て現代基準で記載しています。違和感があることと思いますが、なるべく分かりやすくをテーマとしているため、ご了承ください。
※この小説はなろうとカクヨムへも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる