神速艦隊

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戦間期

④計画

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アメリカ経済が再び落ちていくのを横目に日本海軍は次々と艦艇を就役させていた。


新規建造艦(大型艦のみ)
高速戦艦阿蘇(高速戦艦天城)、高速戦艦筑波(高速戦艦赤城)、高速戦艦六甲(高速戦艦愛鷹)、高速戦艦箱根(高速戦艦愛宕)
空母蒼龍、飛龍、雲龍、祥龍(雲龍、祥龍は装甲空母)
重巡最上、三隈、鈴谷、熊野
大規模改装艦
空母迅鷲、魁鷲(3段式飛行甲板から全通飛行甲板へ、また20.3㎝砲撤去)
空母扶桑、山城(戦艦から装甲空母へ、船舷装甲や主砲などを撤去し30ノットを発揮可能)
またこの他にも各艦の対空火器の増設、主砲の換装などを行っていた。

これでもやはりアメリカに空母の数で劣勢だったため軍令部は④計画を計画。


④計画
改蒼龍型空母:2隻
新型直掩空母:4隻
改最上型重巡:4隻
以下補助艦40隻


改蒼龍型と改最上型に関しては言うまでもない。
直掩空母というのは実戦を積んだ塩沢や山本から出た発想だった。
『上海では八八式戦闘機が制空権を掌握できたからこそ艦攻隊が活躍できた。これは洋上での戦いも変わらないだろう。そこで攻撃隊の護衛や艦隊直掩専門の空母を建造し他の空母の戦闘機の負担を減らしてはどうか』
塩沢のこの考えに山本はすぐに頷いた。
『全くだ、となるとその空母に艦載するのは戦闘機だけで良いことになる。そうなれば爆弾や魚雷を格納する空間に艦載機を積めることが出来て艦載機数の増加になるのではないか?』
こうも具体的に言われてしまうと堀もどうしようもなく艦政本部にこのことを諮ってみると”11000トンほどの排水量で40機前後の艦載機を運用できる”という結論に至った。
これは15000トンの敷島型空母をしのぐものだった。
これにより堀はこの空母の必要性を認め”直掩空母”として④計画にねじ込んだのだ。


④計画が着々と進んでいく中艦載機も更新されて行っていた。
九六式艦上戦闘機
最高速度:時速509㎞
武装:12.7㎜機銃2挺
翼面荷重:150㎏/㎡
プロペラ:直径3.12mが2枚
搭乗数:1人
航続距離:時速350㎞で400海里
全長:7.96m
全幅:12.42m
九六式艦上戦闘機は武装面の強化を行わない代わり速度性能と防弾性能を高めていた。
これは上海航空戦において味方機が数発の機銃で撃墜されたことへの反省であった。


九六式艦上攻撃機
最高速度:時速397㎞
武装:12.7㎜旋回機銃1挺
翼面荷重:170㎏/㎡
プロペラ:直径3.52mが3枚
搭乗数:3人
搭載能力:800㎏魚雷1発/800㎏爆弾1発/250㎏爆弾2発
航続距離:時速250㎞で400海里
全長:8.96m
全幅:13.58m
低翼単葉機の九六式艦上攻撃機はこちらも同じように速度性能、防弾性能を高めていた。


九六式艦上爆撃機
最高速度:時速409㎞
武装:7.7㎜機銃2挺、7.7㎜旋回機銃1挺
翼面荷重:1700㎏/㎡
プロペラ:直径3.52mが2枚
搭乗数:2人
搭載能力:250㎏爆弾1発
航続距離:時速250㎞で400海里
全長:7.94m
全幅:11.58m
急降下爆撃機である本機は戦闘機としての運用も考えられていたため機首固定型の機銃が備わっていた。


堀にとってこれら3機種は喜ばしくもありまた悩みの種であった。
これら3機種に変更すると艦載機数が各空母2~4機減少するのだ。
たったそれだけと思うかもしれないが日本が保有する空母が16隻であるので低く見積もっても合計で32機減少することになるのだ。
これは敷島型空母を失うのに等しい。
そこで堀は翼を根元から折り畳む方式を各社に働きかけていくことになる。

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