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マーシャル迎撃戦

マーシャル沖航空戦

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米英連合艦隊のレーダーが第3航空艦隊の機影を捉えたのは14時36分だった。
「早速来たか。」
キンメルはすぐにF4F戦闘機149機とフルマー戦闘機99機の248機を迎撃に差し向けた。


『隊長、そろそろ敵編隊が見えるはずです。』
中隊員の言葉を受け前方を見るが何もいない。
「本当にここであっているのか?」
『はい、間違いありません。』
隊長は不意に悪寒に襲われて上を見上げる。
「敵機直上!」


日本側は攻撃隊に20機ほどの零戦を護衛として残しており、164機が上空から迎撃隊を急襲した。
初撃で47機が撃墜され混乱した迎撃隊は零戦、鍾馗にとって格好の的だった。
それでも何機かのF4F、フルマーは零戦、鍾馗の後ろに食らいつきそれらを撃墜したが焼け石に水だった。
また迎撃隊には日本軍と戦った経験のあるものが少なく、その大半が日本の航空技術を見くびっていたことも日本側には有利に働いた。
日本側は零戦23機、鍾馗12機を失ったのに対し、迎撃隊はF4F87機、フルマー88機を喪失。
攻撃隊を妨害する障壁は取り払われたのだった。


「迎撃隊が壊滅した…?何かの間違いではないのか。」
キンメルは平静を装いながら尋ねる。
「間違いではありません。無線で確認が取れました。」
レイトンは淡々と答えた。
「ともかく対空戦闘を用意させろ。」
キンメルは少し冷静さを取り戻した。
戦艦を航空機が撃墜できるわけがない。
その考えに裏打ちされた状況分析によって、現状はそこまで悲観するほどではないと判断したからだった。


攻撃隊はアメリカ艦隊を率先して狙った。
イギリスはドイツ空軍による攻撃の影響で対空火器が強大であったのに対して、アメリカは駆逐艦の主砲こそ両用砲だが主力艦の対空火器が少なかった。
攻撃隊は挟み込むようにアメリカ艦隊に対して迫る。
道中で3機の陸攻が撃墜されるも次々と駆逐艦に魚雷を命中させていく。
そう、駆逐艦だ。
これは新・漸減要撃作戦で第3航空艦隊に与えられた任務が直衛艦を撃破し、主力艦を丸裸にすることだったからだ。
だが駆逐艦側はてっきり戦艦などの主力艦に対して行われるものだと考えて、主力艦を守ることに心血を注いでいたが自分が狙われるとは露にも思わなかった。
ここで満を持して爆撃隊が突入する。
攻撃前に5機が撃墜されながらもの82発の500㎏爆弾を投下した。
これを最後に攻撃隊は撤退。
12機の陸攻、3機の軽爆を失いながらも19隻の駆逐艦撃沈しその他の艦も何らかの損傷を負わせた。
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