信濃の大空

ypaaaaaaa

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悪夢、再び

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角田は翔鶴に代わって旗艦になった瑞鶴にいた。
「草鹿参謀、大丈夫か?」
気に懸けるのも無理はない。
草鹿は命こそ助かったもののそれ相応の傷を負っていた。
「私は大丈夫です。それより…本当に大鳳は撃沈されたのでしょうか?」
「あぁ、本当だ。」
草鹿は明らかに気を落とした。
「…今は我々ができることをやるまでだ。」
おそらく、敵の狙いは第2航空艦隊に向くだろう。
なぜならアメリカ軍の残存航空隊の規模から空母3隻が限界だからだ。
だが、我々も警戒を怠ってはいけない。
航空隊の半数は迎撃のために残しておく。
もし、アメリカ軍は第2航空艦隊ではなく我々は攻撃したときになんの迎撃手段を持たないのはよろしくない。
「それでは、そろそろ航空隊を発進させます。」
そうして、甲板は可燃物でいっぱいとなった。


見張り台から一人の兵士が双眼鏡で空を睨んでいた。
いくら電探があるとはいえ、あれは機械だ。
なにか不具合が起こるかもしれない。
すると、はるか彼方にきらりと光るものがかなりの数あるのが見えた。
「敵機来襲!」


「直掩隊は急いで発進しろ!」
角田の言葉とは裏腹に甲板では流星が発進していた。
敵の空母を撃破するためだった。
電探が敵機の接近を知らせてくれるのでそれまでは攻撃隊を発進させようとしていたのだ。
「対空戦闘用意!」
上空に滞空していた20機の紫電改も迎撃態勢をとっていた。


カールは心底不思議だった。
なぜ日本軍は迎撃機を寄こさなかったのだろうと。
だが、その疑問は20機程度の迎撃隊が襲い掛かってきた時に分かった。
なるほど。
日本軍は何かの事情で我々を発見できていなかったのか。
だから、おそらく上空に滞空していたであろう20機という機数をぶつけてきたのだ。
「サザーランド、この戦いは少し楽になるかもしないぞ。」
カールは無線で言うと返答を待たずして戦闘に向かった。


「直掩隊の発艦が開始しました!」
草鹿の言葉にも角田は微動だにしなかった。
「雷撃機接近!」
護衛艦などの対空砲火で仲間が次々と落とされていく中、何機かが雷撃を敢行しようと迫ってくる。
すると、3機の紫電改が急降下してきて雷撃機を海に叩き落していった。
「さすがだな。」
角田の口から思わず漏れた。
彼らの目は水平線ばかりに向いていた。


「敵機直上、急降下!」
それは奇しくも4年前と同じ伝令だった。
「面舵急げ!」
10機編隊が急降下を仕掛けてくる。
また1機、また1機とバランスを崩していくが半数以上は生き残った。
そして、爆弾を投下した。
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