27 / 72
第二十七話女王ロザリアの帰還②
しおりを挟む
「おかえりなさいませ、
女王陛下、王配陛下」
コンシェルジュの出迎えもそこそこにエレベーターに乗り込むと、
アレックがロザリアの腰を引き寄せ、乱暴に唇を奪った。
「んっ……んんん」
アレックの背に回されたロザリアの手が、
その上着をきつく握りしめた。
(全く……キス一つで腰が抜けちゃうか……?)
ロザリアは弾む吐息の中で、アレックを見上げる。
ダークアッシュの瞳と同じ色の髪が
少し乱れて前髪がはらりと散っている。
(ったく、相変わらずセクシーだな、この男はっ!)
惚れた弱みというか、正直ちょっと腹立たしい。
アレックとの付き合いは、ロザリアの誕生時に遡る。
将軍家の筆頭貴族の長男として生まれたアレックは、
国王の一人娘ロザリアの騎士となるべく5歳のときから仕えた。
雛鳥が最初に見たものを母鳥だと思ってしまう刷り込みの法則というものがあるが、
まあ、これだけのいい男が生まれたときから側にいたら、
好きにならないわけはない。
初恋を自覚したのがいつだったのかは明確に覚えてはいないが、
かなり幼い頃からアレックに執拗なアプローチを
繰り返していたことは記憶している。
思春期を経て『即位の前に男を学べ』と父王から言われ、
宛がわれたのもこの男であり、
ロザリアに性のなんたるかを教えたのもこの男だ。
「立てるか?」
耳元に低く囁かれてロザリアは赤面し、下を向く。
「無理そうだな」
もう一度アレックに抱きかかえられる。
「お前も物好きだな。
公務で疲れ切っているだろうに。なんで来るんだ」
アレックの口調の中には焦れたような熱と、
突き放すような冷たさが混在している。
幼かったころにはそんなアレックの口調に傷つきもしたが、
現在のロザリアはそれを過程だと理解している。
この後この男は理性と本能の葛藤を経て、ドSと化す。
この男が戦場とベッドの上でどういう進化を遂げるのかを、
ロザリアは身を持って重々承知している。
「悪いが、手加減はしてやれない」
低く耳に響く美声に暫し酔い、ロザリアは目を閉じた。
背中に戦慄が走る。
アレックのラスボス感が半端ない。
(ほ……屠られる)
ロザリアは喉を鳴らした。
野獣を前にした小動物の恐怖とはこういうものだろうか。
しかし誘ったのは自分だ。
ロザリアは自嘲する。
手加減……?もちろんそんなものはいらない。
気のすむまでこの身を食らい尽くせばいい。
この男に食らい尽くされてこそ得ることのできる悦楽を、
この身体は知ってしまったのだから。
「待ちきれない」
そう言われてロザリアがその身を放り出されたのは
リビングのソファーの上で、
アレックは着ていた上着を雑に床の上に放り投げ、
ネクタイの結び目を片手でゆるめた。
その鎖骨が露わになる。
ロザリアの視線がアレックの鎖骨を這う。
シャツのボタンが外されると、
その鋼のような肉体には無数の傷が刻まれていた。
戦士の証……といえば聞こえはいいだろう。
だが実際はそんな美しいものではない。
とロザリアは思う。
(傷の数だけこの人は血を流し、命を削るのだから)
ミシェルを身ごもった代償に反故された婚姻と同盟のゆえに、
ロザリアはアレックを戦場に送らなければならなかった。
その時を思い出して、ロザリアは目を閉じた。
(だからこそ私は外交で、
決して負けるわけにはいかない。
この人を再び戦場に行かせないために)
ロザリアは自身を奮い立たせた。
(そのために犠牲にしたものは、
決して小さなものではないことは理解している。
ミシェルにもいつか詫びなければならない。
許してもらえるかどうかはわからないけど……)
瞼の裏に幼き日のミシェルが浮かんで、消えていった。
胸に痛みが走る。
(だけど私が私の戦場で戦うのは、
愛する家族を守るためだ。
この人を、ミシェルを戦場に送ることだけは、
決してするまい)
ロザリアは瞳を閉じて、
巡礼者のように恭しくその傷の一つ一つに口付けた。
そんなロザリアの顎を掴み、
アレックは再び激しくその唇を奪う。
組み敷き、戒め、貪り食らい尽くす凌辱の行為。
それは戦場と似ているかもしれないとアレックは思った。
生と死をかけた原始的な本能。
そこに理屈はいらない。
自分の腕の中で小さく嫌々と首を振り許しを請うのは、
自分の妻であり、この国の女王だ。
それは神聖なる聖女を
この手で穢れた淫婦へと
貶める行為であるかのように感じてしまう。
自分を暗く貶め、
またその背徳の悦をもってどうしようもなく昂らせる。
アレックはロザリアの手首を戒め、
眦に涙を浮かべるロザリアに、容赦なく自身を穿つ。
その華奢な体に自身を刻みつけると、
ロザリアは嬌声を上げて果てた。
◇◇◇
(また……やってしまった……)
アレックは額に手を当てた。
ロザリアを前にすると、理性とか道徳とか知性とか、
そういったものが全て無効化されてしまう。
むき出しの本能が自分でも怖い。
(ロザリアはエロい)
華奢でエロくて、女王で、自分の好みのドストライクで……。
本当はだれよりも優しくしてやりたいのに、
彼女を前にすると余裕を失くして野獣と化して、
貪りつくしてしまう。
私は思春期のガキか。
大人の矜持とか、余裕とか、
相手に対する気遣いがあるだろう。
ロザリアは眦に涙を溜めて眠る。
っていうか途中で失神しちゃったっていうのが
正確なんだけど、華奢な体にまた無理を強いてしまったなと
アレックは自己嫌悪に陥る。
ロザリアをベッドに運びその額に口づけた。
今回の公務も激務だったと聞いている。
ただもう、申し訳なさが半端ない。
「ドSでごめんなさい」
アレックがそう呟くと、
眠っていると思っていたロザリアがアレックの腕を引き寄せた。
(狸寝入りだったか)
アレックが舌打ちした。
「アレックはドSでいいんですよ。
そんなあなたを好きな私は、きっとドМなんですから」
そういってシーツの中でロザリアが笑う。
ロザリアはアレックを抱きしめ、
その額に、瞼に、鼻先に口付けた。
そこには子を愛する母のような慈愛が込められている。
「聖母マリアみたい……だな」
ロザリアの腕の中で
幼子のように抱きしめられたアレックが呟いた。
この身に受けた傷も、孤独も、穢れた想いも、
すべてがその愛に包まれて浄化してしまう。
この世の温かなものの全てがこの腕の中にある。
神聖なるこの聖女を、
そもそも自分ごときが汚せるわけはないのだと
アレックは自嘲した。
(どんなに私が彼女を貪り尽くそうが、
変わらず無償の愛を注ぎ、
包んでくれるこの人は変わらず私の聖域だ)
そこに畏怖がある。
この愛に餓え、奪ってでも手に入れたいと思う欲望と、
このような穢れた私が触れてもいいのかという
畏れがいつも相反する。
そんな私の葛藤ですらものみ込んでこの人は微笑む。
差し出された彼女の薬指には、指輪が光る。
この国をその華奢な背に背負うこの国の女王であると同時に
この人が私の妻であることの証。
(ならば私は……)
アレックはロザリアの手を取り、その指輪に口付けた。
「我が女王陛下よ、全てはあなたの望みのままに。
我はあなたに生涯の忠誠を誓う」
ロザリアが満足げな笑みを浮かべ、頷いた。
女王陛下、王配陛下」
コンシェルジュの出迎えもそこそこにエレベーターに乗り込むと、
アレックがロザリアの腰を引き寄せ、乱暴に唇を奪った。
「んっ……んんん」
アレックの背に回されたロザリアの手が、
その上着をきつく握りしめた。
(全く……キス一つで腰が抜けちゃうか……?)
ロザリアは弾む吐息の中で、アレックを見上げる。
ダークアッシュの瞳と同じ色の髪が
少し乱れて前髪がはらりと散っている。
(ったく、相変わらずセクシーだな、この男はっ!)
惚れた弱みというか、正直ちょっと腹立たしい。
アレックとの付き合いは、ロザリアの誕生時に遡る。
将軍家の筆頭貴族の長男として生まれたアレックは、
国王の一人娘ロザリアの騎士となるべく5歳のときから仕えた。
雛鳥が最初に見たものを母鳥だと思ってしまう刷り込みの法則というものがあるが、
まあ、これだけのいい男が生まれたときから側にいたら、
好きにならないわけはない。
初恋を自覚したのがいつだったのかは明確に覚えてはいないが、
かなり幼い頃からアレックに執拗なアプローチを
繰り返していたことは記憶している。
思春期を経て『即位の前に男を学べ』と父王から言われ、
宛がわれたのもこの男であり、
ロザリアに性のなんたるかを教えたのもこの男だ。
「立てるか?」
耳元に低く囁かれてロザリアは赤面し、下を向く。
「無理そうだな」
もう一度アレックに抱きかかえられる。
「お前も物好きだな。
公務で疲れ切っているだろうに。なんで来るんだ」
アレックの口調の中には焦れたような熱と、
突き放すような冷たさが混在している。
幼かったころにはそんなアレックの口調に傷つきもしたが、
現在のロザリアはそれを過程だと理解している。
この後この男は理性と本能の葛藤を経て、ドSと化す。
この男が戦場とベッドの上でどういう進化を遂げるのかを、
ロザリアは身を持って重々承知している。
「悪いが、手加減はしてやれない」
低く耳に響く美声に暫し酔い、ロザリアは目を閉じた。
背中に戦慄が走る。
アレックのラスボス感が半端ない。
(ほ……屠られる)
ロザリアは喉を鳴らした。
野獣を前にした小動物の恐怖とはこういうものだろうか。
しかし誘ったのは自分だ。
ロザリアは自嘲する。
手加減……?もちろんそんなものはいらない。
気のすむまでこの身を食らい尽くせばいい。
この男に食らい尽くされてこそ得ることのできる悦楽を、
この身体は知ってしまったのだから。
「待ちきれない」
そう言われてロザリアがその身を放り出されたのは
リビングのソファーの上で、
アレックは着ていた上着を雑に床の上に放り投げ、
ネクタイの結び目を片手でゆるめた。
その鎖骨が露わになる。
ロザリアの視線がアレックの鎖骨を這う。
シャツのボタンが外されると、
その鋼のような肉体には無数の傷が刻まれていた。
戦士の証……といえば聞こえはいいだろう。
だが実際はそんな美しいものではない。
とロザリアは思う。
(傷の数だけこの人は血を流し、命を削るのだから)
ミシェルを身ごもった代償に反故された婚姻と同盟のゆえに、
ロザリアはアレックを戦場に送らなければならなかった。
その時を思い出して、ロザリアは目を閉じた。
(だからこそ私は外交で、
決して負けるわけにはいかない。
この人を再び戦場に行かせないために)
ロザリアは自身を奮い立たせた。
(そのために犠牲にしたものは、
決して小さなものではないことは理解している。
ミシェルにもいつか詫びなければならない。
許してもらえるかどうかはわからないけど……)
瞼の裏に幼き日のミシェルが浮かんで、消えていった。
胸に痛みが走る。
(だけど私が私の戦場で戦うのは、
愛する家族を守るためだ。
この人を、ミシェルを戦場に送ることだけは、
決してするまい)
ロザリアは瞳を閉じて、
巡礼者のように恭しくその傷の一つ一つに口付けた。
そんなロザリアの顎を掴み、
アレックは再び激しくその唇を奪う。
組み敷き、戒め、貪り食らい尽くす凌辱の行為。
それは戦場と似ているかもしれないとアレックは思った。
生と死をかけた原始的な本能。
そこに理屈はいらない。
自分の腕の中で小さく嫌々と首を振り許しを請うのは、
自分の妻であり、この国の女王だ。
それは神聖なる聖女を
この手で穢れた淫婦へと
貶める行為であるかのように感じてしまう。
自分を暗く貶め、
またその背徳の悦をもってどうしようもなく昂らせる。
アレックはロザリアの手首を戒め、
眦に涙を浮かべるロザリアに、容赦なく自身を穿つ。
その華奢な体に自身を刻みつけると、
ロザリアは嬌声を上げて果てた。
◇◇◇
(また……やってしまった……)
アレックは額に手を当てた。
ロザリアを前にすると、理性とか道徳とか知性とか、
そういったものが全て無効化されてしまう。
むき出しの本能が自分でも怖い。
(ロザリアはエロい)
華奢でエロくて、女王で、自分の好みのドストライクで……。
本当はだれよりも優しくしてやりたいのに、
彼女を前にすると余裕を失くして野獣と化して、
貪りつくしてしまう。
私は思春期のガキか。
大人の矜持とか、余裕とか、
相手に対する気遣いがあるだろう。
ロザリアは眦に涙を溜めて眠る。
っていうか途中で失神しちゃったっていうのが
正確なんだけど、華奢な体にまた無理を強いてしまったなと
アレックは自己嫌悪に陥る。
ロザリアをベッドに運びその額に口づけた。
今回の公務も激務だったと聞いている。
ただもう、申し訳なさが半端ない。
「ドSでごめんなさい」
アレックがそう呟くと、
眠っていると思っていたロザリアがアレックの腕を引き寄せた。
(狸寝入りだったか)
アレックが舌打ちした。
「アレックはドSでいいんですよ。
そんなあなたを好きな私は、きっとドМなんですから」
そういってシーツの中でロザリアが笑う。
ロザリアはアレックを抱きしめ、
その額に、瞼に、鼻先に口付けた。
そこには子を愛する母のような慈愛が込められている。
「聖母マリアみたい……だな」
ロザリアの腕の中で
幼子のように抱きしめられたアレックが呟いた。
この身に受けた傷も、孤独も、穢れた想いも、
すべてがその愛に包まれて浄化してしまう。
この世の温かなものの全てがこの腕の中にある。
神聖なるこの聖女を、
そもそも自分ごときが汚せるわけはないのだと
アレックは自嘲した。
(どんなに私が彼女を貪り尽くそうが、
変わらず無償の愛を注ぎ、
包んでくれるこの人は変わらず私の聖域だ)
そこに畏怖がある。
この愛に餓え、奪ってでも手に入れたいと思う欲望と、
このような穢れた私が触れてもいいのかという
畏れがいつも相反する。
そんな私の葛藤ですらものみ込んでこの人は微笑む。
差し出された彼女の薬指には、指輪が光る。
この国をその華奢な背に背負うこの国の女王であると同時に
この人が私の妻であることの証。
(ならば私は……)
アレックはロザリアの手を取り、その指輪に口付けた。
「我が女王陛下よ、全てはあなたの望みのままに。
我はあなたに生涯の忠誠を誓う」
ロザリアが満足げな笑みを浮かべ、頷いた。
1
お気に入りに追加
343
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる