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52.十字架と剣
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(さあて、ユウラには、
ああ言ったものの、
どうやって生き残るか)
オリビアは思案を巡らせる。
戦艦『Black Princess』は、銀河の覇者であるレッドロラインが誇る
最強最速の戦艦だ。
今回の目標地であるL4宙域には、3時間くらいで到着する予定だ。
オリビアは注意深く航海路を表示している画面を眺めた。
L4宙域に入る少し手前に、デブリ帯が広がっている。
(何かを仕掛けてくるとしたら、恐らくここだな)
オリビアは少し目を細めた。
もともと電波状況の悪い場所でもある。
スペースデブリの陰に入って、メインエンジンを停止させれば、
ほぼ見つかることはあるまい。
(十中八九、大公の息のかかったレッドロライン軍か、
もしくはアーザス・リアンの連合の手下か……。
まあ、そのあたりが待ち受けているんだろうな)
オリビアが腕を組んで考え込む。
(だとすると、数によるか。
相手は俺がすでに単身で
この戦艦に乗せられていることを知っているわけだろ?
だとすれば、俺を引き渡すにしても、用意する人員は
せいぜい一個小隊30人ってところじゃねぇか?
うん、よしっ! それくらいなら何とかなるか。
デブリから一番近い国は……ああ、ミレニス公国……か)
オリビアの脳裏に、歌姫の面影が過った。
凄惨な戦場に響き渡ったアメイジング・グレイスの
ひどく透き通った歌声を。
『今まで見えなかった神の恵みを
今は見出すことができる』
彼女たちの乗る船はただの民間船で、
一方的に戦禍に巻き込まれ、
挙句の果てにはその楯とされて、
そんな状況の中で彼女は歌ったのだ。
「今まで見えなかった神の恵み……か」
オリビアがふと呟いた。
(そんな絶望的な状況のなかで、
彼女は一体何を見たのだろうか?
そして自分は何を見るのだろうか?)
そんなことを思った。
◇◇◇
レーナ・リリアンヌ・ミレニスは、ベールを被り、
礼拝堂で祈りに専念している。
「主よ、わたしを平和の道具とならせてください。
憎しみがあるところに愛を、
争いがあるところに赦しを」
刹那、けたたましいサイレンの音が鳴り響き、
驚きに目を上げたレーナの頭から、
レースの被り物が礼拝堂の石畳の上に落ちた。
自身を警護する近衛兵たちの軍靴の音が、
せわしなく礼拝堂に響いて、
レーナの前に跪く。
「有事が勃発いたしました。
レーナ様には至急シェルターに避難いただきますように」
レーナは、差し出された自身の専属騎士である
クライス・ライディーンの手を取って立ち上がる。
「ではわたくしは、
子供たちとともにシェルターに参りますわ」
そういって、足早に教会に併設された孤児院に向かい、
子供たちの点呼をとって、安否を確認する。
「みんな無事ですわね。
ではシェルターに参りましょう」
レーナは子供たちを安心させるために、
身を屈めて視線に合わせて、微笑んで見せる。
その時、遠くのほうで轟音が響いた。
「コロニーが攻撃を受けているのかしら?」
レーナが眉を顰めた。
「アーザス・リアンの連合が、
L4宙域のデブリ帯に軍を展開しているそうです」
レーナの耳元に、クライスが囁いた。
「何のために?」
レーナが立ち上がり、
強い眼差しでクライスを見つめた。
「表向きはレッドロラインのオリビア第一皇女を亡き者とするため、
しかしその実は混乱に乗じて、我が国と、他の小国の国々を
制圧するためでありましょう」
クライスも険しい表情を浮かべた。
また、轟音が響いた。
「きゃあっ!」
子供たちが怯えて泣きじゃくる。
「姫様、急いで!」
クライスが促すも、レーナは子供たちをシスターたちに任せて、
立ち止まる。
「軍の規模は?」
そう問うた主に、クライスは唇を噛み締めた。
「……師団クラスかと」
クライスは苦し気に、下を向いた。
「装備によっては十分に小国を制圧できる戦力ね。
いいわ、わたくしも出る」
そう言ってレーナは、クライスに笑って見せる。
「姫様っ!」
クライスは必死に首を横に振る。
「聖フランチェスコの祈りはこう続くのよ。
『分裂があるところに一致を、
疑いのあるところに信仰を、
誤りがあるところに真理を』とね。
平和を祈りながら、剣を取る、
それはとても矛盾した行為だけれど、
剣を取らなければ、もたらすことのできない光がある。
正すことのできない誤りがある。
それも悲しい真理なのね」
そういって、レーナが悲し気な笑みを浮かべた。
そして教会に掲げられた十字架に目を向ける。
また轟音が鳴り響いて、空に火の玉が流れる。
空に尾を引くその緋色が、
レーナには人の犯す罪の色に思えた。
人の姿をもってこの地に現れた救世主は、
人類の罪を背負って、十字架にかかったのだという。
レーナの脳裏に、オリビア・レッドロラインの姿が過る。
彼女もまた平和をもたらすために、戦場を駆けた者の一人だ。
『女神の王冠』の利権を放棄し、
銀河の平和を真に祈った者。
(彼女を失うわけには参りませんわね)
また、同時にレーナの脳裏に過る場面がある。
ウォルフ・フォン・アルフォードという青年の面影だ。
戦禍で親を失った子供たちを抱きしめて、
彼は泣き崩れた。
それは単なる子供たちへの同情や、
憐憫といった安っぽい感情から来るものではない。
彼は魂に子供たちと同じ傷を負った者なのだと、
レーナは直観的に思った。
そんな彼もオリビアと運命を共にする戦艦『Black Princess』に
乗船しているのだという。
セキュリティーが破られて、
コロニーはすでに敵機の侵入を許している。
一機のシェバリエが脇に抱える巨大なランチャーを、
コロニーのシャフトに打ち込むと、
ギシギシと音を立ててシャフトが回転を止めた。
レーナは地下に駆け込んで、防爆壁の扉を開ける。
ああ言ったものの、
どうやって生き残るか)
オリビアは思案を巡らせる。
戦艦『Black Princess』は、銀河の覇者であるレッドロラインが誇る
最強最速の戦艦だ。
今回の目標地であるL4宙域には、3時間くらいで到着する予定だ。
オリビアは注意深く航海路を表示している画面を眺めた。
L4宙域に入る少し手前に、デブリ帯が広がっている。
(何かを仕掛けてくるとしたら、恐らくここだな)
オリビアは少し目を細めた。
もともと電波状況の悪い場所でもある。
スペースデブリの陰に入って、メインエンジンを停止させれば、
ほぼ見つかることはあるまい。
(十中八九、大公の息のかかったレッドロライン軍か、
もしくはアーザス・リアンの連合の手下か……。
まあ、そのあたりが待ち受けているんだろうな)
オリビアが腕を組んで考え込む。
(だとすると、数によるか。
相手は俺がすでに単身で
この戦艦に乗せられていることを知っているわけだろ?
だとすれば、俺を引き渡すにしても、用意する人員は
せいぜい一個小隊30人ってところじゃねぇか?
うん、よしっ! それくらいなら何とかなるか。
デブリから一番近い国は……ああ、ミレニス公国……か)
オリビアの脳裏に、歌姫の面影が過った。
凄惨な戦場に響き渡ったアメイジング・グレイスの
ひどく透き通った歌声を。
『今まで見えなかった神の恵みを
今は見出すことができる』
彼女たちの乗る船はただの民間船で、
一方的に戦禍に巻き込まれ、
挙句の果てにはその楯とされて、
そんな状況の中で彼女は歌ったのだ。
「今まで見えなかった神の恵み……か」
オリビアがふと呟いた。
(そんな絶望的な状況のなかで、
彼女は一体何を見たのだろうか?
そして自分は何を見るのだろうか?)
そんなことを思った。
◇◇◇
レーナ・リリアンヌ・ミレニスは、ベールを被り、
礼拝堂で祈りに専念している。
「主よ、わたしを平和の道具とならせてください。
憎しみがあるところに愛を、
争いがあるところに赦しを」
刹那、けたたましいサイレンの音が鳴り響き、
驚きに目を上げたレーナの頭から、
レースの被り物が礼拝堂の石畳の上に落ちた。
自身を警護する近衛兵たちの軍靴の音が、
せわしなく礼拝堂に響いて、
レーナの前に跪く。
「有事が勃発いたしました。
レーナ様には至急シェルターに避難いただきますように」
レーナは、差し出された自身の専属騎士である
クライス・ライディーンの手を取って立ち上がる。
「ではわたくしは、
子供たちとともにシェルターに参りますわ」
そういって、足早に教会に併設された孤児院に向かい、
子供たちの点呼をとって、安否を確認する。
「みんな無事ですわね。
ではシェルターに参りましょう」
レーナは子供たちを安心させるために、
身を屈めて視線に合わせて、微笑んで見せる。
その時、遠くのほうで轟音が響いた。
「コロニーが攻撃を受けているのかしら?」
レーナが眉を顰めた。
「アーザス・リアンの連合が、
L4宙域のデブリ帯に軍を展開しているそうです」
レーナの耳元に、クライスが囁いた。
「何のために?」
レーナが立ち上がり、
強い眼差しでクライスを見つめた。
「表向きはレッドロラインのオリビア第一皇女を亡き者とするため、
しかしその実は混乱に乗じて、我が国と、他の小国の国々を
制圧するためでありましょう」
クライスも険しい表情を浮かべた。
また、轟音が響いた。
「きゃあっ!」
子供たちが怯えて泣きじゃくる。
「姫様、急いで!」
クライスが促すも、レーナは子供たちをシスターたちに任せて、
立ち止まる。
「軍の規模は?」
そう問うた主に、クライスは唇を噛み締めた。
「……師団クラスかと」
クライスは苦し気に、下を向いた。
「装備によっては十分に小国を制圧できる戦力ね。
いいわ、わたくしも出る」
そう言ってレーナは、クライスに笑って見せる。
「姫様っ!」
クライスは必死に首を横に振る。
「聖フランチェスコの祈りはこう続くのよ。
『分裂があるところに一致を、
疑いのあるところに信仰を、
誤りがあるところに真理を』とね。
平和を祈りながら、剣を取る、
それはとても矛盾した行為だけれど、
剣を取らなければ、もたらすことのできない光がある。
正すことのできない誤りがある。
それも悲しい真理なのね」
そういって、レーナが悲し気な笑みを浮かべた。
そして教会に掲げられた十字架に目を向ける。
また轟音が鳴り響いて、空に火の玉が流れる。
空に尾を引くその緋色が、
レーナには人の犯す罪の色に思えた。
人の姿をもってこの地に現れた救世主は、
人類の罪を背負って、十字架にかかったのだという。
レーナの脳裏に、オリビア・レッドロラインの姿が過る。
彼女もまた平和をもたらすために、戦場を駆けた者の一人だ。
『女神の王冠』の利権を放棄し、
銀河の平和を真に祈った者。
(彼女を失うわけには参りませんわね)
また、同時にレーナの脳裏に過る場面がある。
ウォルフ・フォン・アルフォードという青年の面影だ。
戦禍で親を失った子供たちを抱きしめて、
彼は泣き崩れた。
それは単なる子供たちへの同情や、
憐憫といった安っぽい感情から来るものではない。
彼は魂に子供たちと同じ傷を負った者なのだと、
レーナは直観的に思った。
そんな彼もオリビアと運命を共にする戦艦『Black Princess』に
乗船しているのだという。
セキュリティーが破られて、
コロニーはすでに敵機の侵入を許している。
一機のシェバリエが脇に抱える巨大なランチャーを、
コロニーのシャフトに打ち込むと、
ギシギシと音を立ててシャフトが回転を止めた。
レーナは地下に駆け込んで、防爆壁の扉を開ける。
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